■「長い間カムバックを待ってくださったファンの方々の反応がいちばん楽しみです」(ILLIT・YUNAH)
確固たるアイデンティティでトレンドをリードするガールグループ・ILLITが、6月16日18時、3rdミニアルバム『bomb』をリリース。発売当日には韓国でメディア向けのショーケースを開催した。
国内外の記者たちがオン・オフラインで見守るなか、同作のタイトル曲「Billyeoon Goyangi (Do the Dance)」のパフォーマンスを中心に、フォトセッションやMCとのトークなどが行われた。本稿ではそのオフィシャルレポートを掲載する。
2024年3月に颯爽と登場した彼女たちは、デビュー曲「Magnetic」がいきなり米ビルボードのメインチャート「ホット100」および英オフィシャルシングルチャート「トップ100」にK-POPデビュー曲史上初のランクインをし大きな話題に。さらに、日本ではオリコン週間ストリーミングランキング(2024年6月17日付)で、累積再生回数1億回を⼥性グループ歴代1位の早さで達成。勢いに乗って同年末の『NHK紅白歌合戦』に初出場を果たし、『第66回日本レコード大賞』では、K-POPガールグループとしては13年ぶりに新人賞を受賞するなど、活動開始から程なくして快挙を成し遂げている。
2025年に入ってからの活躍も目覚ましく、2月に発売された初の日本オリジナル曲「Almond Chocolate」(日本映画『顔だけじゃ好きになりません』主題歌)がTiKTokなどで人気を呼び、ロングランヒット。Apple Music週間ソングランキング(3月31日~ 4月6日集計)では、海外アーティスト最高位の6位でTWICE「Celebrate」(3位)に続く歴代2番目の順位を記録。また、4月14日付「オリコン週間ストリーミングランキング」で10位にランクインし、海外女性グループの2025年配信開始楽曲で最高順位・最高再生数を記録。J-POPシーンでも“音源強者”としての存在感を見せた。
上昇気流に乗るなかで発表された3rdミニアルバム『bomb』は、“君”との相互作用を通じて、ILLITならではの振る舞いで世界を広げていく過程を盛り込んでいる。これは“本当の私”を歌った1stミニアルバム『SUPER REAL ME』、“君”が好きな“私”の感情に忠実な姿を描いた2ndミニアルバム『I’LL LIKE YOU』に続くもので、本格的に“君”との関係を築き始める様子を彼女たちがどのように表現するのか、リリース前から関心が集まっていた。
ショーケースはフォトセッションからスタート。様々な角度やポーズで撮影に応じる各メンバーの表情はとても晴れやかだ。ILLITのムードメーカー・YUNAH、ボーカル/ダンス/ビジュアルと、すべての側面で際立つMINJU、1,000万ビューのTikTokの主人公・MOKA、キラキラとした瞳と清涼感溢れるビジュアルを持つWONHEE、ステージ上ではパフォーマンスの達人で、ステージを降りると愛嬌のある末っ子・IROHAと、進行役の女性がそれぞれのキャラクターを補足説明しながらソロ撮影が進行。そして撮影を終えると、全員で「こんにちは、ILLITです!」と元気に挨拶し、グループでのフォトセッションでも弾む魅力を伝えた。
韓国ミニアルバムのリリースは2025年初となった。本格的な活動を始めるにあたって、YUNAHは「長い間カムバックを待ってくださったファンの方々の反応がいちばん楽しみです」と期待を膨らませ、WONHEEは「ILLITのさらに成長した姿を見ることができるアルバム」と満足そうに語った。このような自信に満ちたコメントを聞いて、短期間での成長ぶりに感心した記者も多かっただろう。
今回のショーケースのハイライトとなるタイトル曲「Billyeoon Goyangi(Do the Dance)」初公開のコーナーは、MVの先行上映から始まった。一目惚れした少年を探しに行くため、小さな村から巨大な都市へ、ローラーコースターのような旅をするメンバーたち。より広い世界を知り、成長していく5人の姿を鮮やかに描いた映像は、幅広い層の人々の共感を得られるに違いない。
続けて3rdミニアルバム『bomb』のハイライトメドレーが流れたあと、ILLITがステージに集結して「Billyeoon Goyangi(Do the Dance)」のパフォーマンスを初披露した。曲のタイトルは、不慣れで緊張した状況を例えたことわざ“借りてきた猫”の韓国語の発音の英語表記を取り入れているという。初デートの失敗で借りてきた猫みたいになってしまったものの、このまま終わらせたくないと思い、「一緒に踊ろう(Do the Dance)」と好意を伝えるストーリーを盛り込み、フレンチハウス風の華やかなサウンドをバックに軽快に歌い踊る彼女たちは、まさにキュートな子猫のようである。
歌とダンスを無事に終えた5人は、再びトークタイムへ。まずはMINJUが新曲の聴きどころについて「中毒性のあるフックとビートが何度も思い浮かぶ魅力的な曲です。猫を連想させる“クンシルニャオン”“ドゥムチニャオン”といった独特な歌詞も集中して聴いてほしい」とコメント。気に入ったところを尋ねられたMOKAは、「イントロでいきなりビートが激しくなる部分です。鳥肌が立つほど良かった」と、にこやかに答えた。パフォーマンスに関しては、猫の手の動きを意識した“猫の背伸びダンス” “にゃんにゃんダンス”が注目すべきポイントとのこと。そこでMOKAとIROHAが該当する踊りを再現すると、会場のムードは一気に和やかになった。
3rdミニアルバム『bomb』は、その他の収録曲もクオリティが高い。トライバルなリズムとカラフルな電子音が印象的な「jellyous」、グルーヴィなリズム感と楽しいリフレインのパンクポップ「oops!」、懐かしい昔の思い出を思い出させるかわいらしい感性のローファイポップ「bamsopoong」など、いずれの曲もキャッチーで耳を引く。なかでもオープニングを飾る「little monster」は、3rdミニアルバム『bomb』のブランドフィルムで使用された注目のナンバーだ。この映像の中でメンバーたちは魔法少女に変身する。IROHAは「すべての少女たちが自分の可能性を信じれば魔法少女になれる」とブランドフィルムに込めたメッセージを伝えた。
ショーケースもいよいよラスト。最後は質疑応答の時間が設けられた。「グループならではの魅力は?」「魔法少女になれたら何をしてみたいか」といった記者からの質問に誠実に答えるメンバーたち。そしてひととおりのやりとりを終えると、「以上、ILLITでした! ありがとうございました!」と明るく爽やかに締め括った。
ILLITはイベント終了直後の6月16日18時に3rdミニアルバム『bomb』をリリースし、合わせて「Billyeoon Goyangi(Do the Dance)」のMVも公開となった。充実したこの新作は今まで以上に歓迎され、ファン層はさらに広がるだろう。日本で初となる単独コンサートにも期待が高まる。『2025 ILLIT GLITTER DAY IN JAPAN』と題した初のファンコンサートは、8月10日・11日に神奈川・ぴあアリーナMMで、9月3日・4日に大阪・大阪城ホールで行われる。2025年下半期のILLITも、K-POPシーンの牽引役として存在感を発揮するのは間違いなさそうだ。
TEXT BY まつもとたくお
(P)&(C)BELIFT LAB Inc.
リリース情報
2025.06.17 ON SALE
MINI ALBUM『bomb』
韓国発売日:6月16日
ILLIT OFFICIAL SITE
https://illit-official.jp/
















