山田洋次監督の91本目となる最新作『TOKYOタクシー』が11月21日に公開。このたび、倍賞千恵子演じる主人公・高野すみれと木村拓哉演じるタクシー運転手・宇佐美浩二が、山田監督作品の聖地と言える東京・柴又から、タクシーで出発し“たった1日の旅”が始まる本編シーンが公開された。
■乗車早々ギクシャク
解禁された本編シーンでは、タクシーが出発した直後の、ぶっきらぼうな態度の浩二と少しおせっかいなすみれのやり取りが描かれている。
ナビを操作しながらそっけない態度を見せる浩二にすみれは「あなた客商売なんだから、もうちょっと愛想よくしたらどうなの?」とチクリ。
すると浩二は「どうもすみません。葉山まではかなり時間がかかるので、お休みになっていただいても。良かったら横になって」と無愛想に答え、最初はギクシャクしてしまうふたり。
運転がスタートするとすみれは「そりゃあねえ、辛いわよ、年を取るって。もう一人暮しは無理だと思ってね。葉山にいいところが見つかったからそこのお世話になろうかと思ったの」と旅の理由を話し、「だから東京の見納めに、あちこち寄ってみたいところがあるのよ」と、墨田川にかかる言問橋に寄り道したいと告げる。
そうして、タクシー運転手とただの乗客として“たった1日の旅”が始まっていくが、すみれがこれまで歩んできた人生の話をしていくなかでだんだんとふたりは打ち解けていく。
本作は、すみれと浩二がタクシーのなかで会話するシーンを中心に物語が展開。
すみれが過去に辿ってきた人生の苦楽を話していくのだが、木村は浩二の心境について「浩二はすみれさんの話に『どうなったんですか?』って振っちゃう。だから自分が聞いたことによって、彼女が話したくなかったことを言わせてしまっている責任をすごく感じました。でも、すみれさんの体内に留まっていた膿みたいなものを精算する瞬間にも思えて、タクシーを運転するドライバーのはずが懺悔を聞いている牧師のような感じでもありました」と明かし、倍賞も「聞いて受け止めてくれる人がいたから、すみれさんはちゃんといろんなことを話せたんです。あんな風に浩二さんが受け止めてくれなかったら、話せなかったと思います。どんどん話しちゃえ!っていう感じでした」と、すみれの気持ちを代弁。
すみれと浩二がお互いのことを知っていくうちに信頼が芽生え、ふたりの人生においてかけがえのない時間を過ごす旅の最後に待ち受ける奇跡とは? それはぜひ劇場で。
■【動画】『TOKYOタクシー』の本編シーン
■映画情報
『TOKYOタクシー』
11月21日(金)全国ロードショー
出演:倍賞千恵子 木村拓哉
蒼井優 迫田孝也 優香 中島瑠菜
神野三鈴 イ・ジュニョン マキタスポーツ 北山雅康 木村優来
小林稔侍 笹野高史
監督:山田洋次
脚本:山田洋次 朝原雄三
原作:映画『パリタクシー』(監督:クリスチャン・カリオン)
配給:松竹
(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会
■関連サイト
映画『TOKYOタクシー』作品サイト
https://movies.shochiku.co.jp/tokyotaxi-movie/