国内最大規模の国際音楽賞『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』の授賞式が、2026年6月13日に東京・TOYOTA ARENA TOKYOにて開催されることが決定。11月5日に、記者発表会が開催された。
記者発表会には、主催者代表として実行委員会委員長の野村達矢、ゲストとして、櫻井海音、ヒコロヒー、柴 那典、松島 功が登壇。MCはクリス・ペプラー、山本里菜が務めた。
■クリス・ペプラー「日本の音楽シーンにおける新しい歴史が始まった、非常に意義のある2日間」
まずは、MCのクリス・ペプラーと山本里菜が、京都ロームシアターで初開催(授賞式は2025年5月21日・22日に開催)された『MUSIC AWARDS JAPAN 2025』の成果を報告。
クリス・ペプラーが「まさに、日本の音楽業界がひとつとなって、日本の音楽における新しい歴史が始まった、非常に意義のある2日間」と『MUSIC AWARDS JAPAN 2025』を紹介し、NHKプラスで紅白やドラマを除いて史上最高の視聴UB数を記録したことなど、その反響の大きさが伝えられた。
続いて、実行委員会委員長の野村達矢が挨拶。
「『MUSIC AWARDS JAPAN 2025』は、国際音楽賞として受賞式だけではなく、日本の音楽がどんな未来を描けるかを問いかけ、その可能性を示した尊い場となりました。世代やジャンルを超えて響き合い、日本の音楽が持つ多様な価値が世界へと広がり、その景色に私たちは確かな希望を見ました」
そして『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』の開催にあたり、メイン会場を京都から東京の「TOYOTA ARENA TOKYO」に変更し、2026年6月8日から13日までの1週間を「開催ウィーク」とし、授賞式が6月13日に開催されることを発表。お台場エリア「青海」を中心に各所でライブなどが行われるフェスティバル形式となることがアナウンスされた。
また、エントリー作品が、2025年1月1日から12月31日までの1年の間にリリースされた作品が対象となることを発表。その上で、1年以上愛され、長くチャートインしている楽曲を讃える賞として「最優秀ロングヒット楽曲賞」を新設し、「最優秀リバイバル楽曲賞」と併せて<バックカタログ部門>が設けられることも語られた。
さらに、一部、表彰部門が見直され、計14部門が新設されることなども発表。そして。以下の言葉で挨拶を締めくくった。
「『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』は、舞台を京都から東京へ移し、伝統から未来へ、日本の音楽がアジア、そして世界へと繋がるあらたな挑戦の年になります。これからも音楽を愛するすべての人たちと共に、日本の音楽が世界と響き合い、未来を灯していくことを目指してまいります」
■櫻井海音「アーティストのパフォーマンスの部分が評価されるのは、すごく素敵なことじゃないかなと思います」
続いて、ゲストの櫻井海音、ヒコロヒー、音楽ジャーナリストの柴 那典、音楽専門のデータ分析・デジタルプロモーション・マーケティング会社arne代表の松島 功が登壇。
MCからあらためて「最優秀ダンス&ボーカル(グループ/ソロ)賞」「最優秀ボーイズアイドルカルチャー楽曲賞(グループ/ソロ)」「最優秀ガールズアイドルカルチャー楽曲賞(グループ/ソロ)」などが新設となること、また「ラージェスト・ライブ・オーディエンス賞(海外)」「最優秀ミュージックビデオ監督賞」「最優秀デジタルカルチャーアーティスト賞」といったライブカテゴリーやクリエイターカテゴリーも拡充されることなどの説明があり、4人がそれぞれの言葉でコメントした。
エントリー作品が、2025年の1年間リリースされた作品が対象となることを受けて、柴は「今の音楽シーン、今何が盛り上がっているのか、今何が評価されるべきなのかっていうことに、よりスポットを当てた、そういうカテゴリーに全体的になっている」とコメント。
ライブカテゴリーの拡充については、櫻井が「もちろん(音楽は)楽曲単体で作品として成立しているものではあるんですけど、いわゆる“ライブ化け”する楽曲もあったりとか。それこそこの『ラージェスト・ライブ・オーディエンス賞』で、アーティストのパフォーマンスの部分が評価されるのは、すごく素敵なことじゃないかなと思います」と語った。
■ヒコロヒー「(Y2Kは)もうド世代」
続いて、登壇者が、2025年の音楽シーンについて“3つのキーワード”についてトークするコーナーへ。
1つめのキーワードは「新たな価値観」。柴が、HANAの例を出して「プロデューサーのちゃんみなさんが打ち出すメッセージ性や、例えば、ルッキズムにとらわれないとか、そういったことを打ち出して、その価値観にすごく共感や支持が広まったことがブレイクに繋がった」と分析。
ヒコロヒーも「いろんな種類の楽曲があって、それを我々リスナー側が、好きなものを選んで、その好きなカルチャーをみんなで育てていくっていうことが、どんどん当然になってきたのかな、っていうのは今年、より感じました」と実感を込めて語った。
2つめのキーワードは「日本のカルチャーがグローバルへ」。柴が、Adoや藤井 風や米津玄師といった、ワールドツアーを大きな規模で行うアーティストが増えたことに加えて、アメリカの興行収入ランキングで1位になった『鬼滅の刃』と『チェンソーマン』に代表される日本のアニメ映画の地殻変動について言及。
ヒコロヒーが「クリエイター側が、自分が好きなものを突き詰めていったものが、たまたまグローバル化していく。これは、この時代の良さだなと思いますし、単純に素敵な時代に入ってきてるなと思いますね」と語ると、櫻井が「僕自身も『【推しの子】』という作品の実写化をやらせていただいて、ものすごく海外の方から、評価をいただいたりとか、声が聞けるようになった」とコメント。グローバル化は、確実に押し寄せてきている。
そして3つめは「Y2Kリバイバル」。柴が、2000年代のポップカルチャーのリバイバルとはつまり「平成」のリバイバルであると説明。その代表例としてORANGE RANGEの「イケナイ太陽」とRIP SLYMEの「熱帯夜」をピックアップすると、松島も同意。さらに「海外まで目を向けると HALCALI(「おつかれSUMMER」)がすごいリバイバルとして大きかった。彼女たちの楽曲は、どちらかというと海外で先にTikTokとかショート動画でバイラルして、その波が日本にも来た」と海外発の例についても語られた。
ヒコロヒーは「もうド世代」、櫻井は「僕2001年生まれなんですけど」と世代は違えど、「ああ、そっか、平成ってこんな風に見られてんねや」(ヒコロヒー)「いいものはいいと、言いやすい世の中になってる」(櫻井)と、共にそれぞれの価値観のなかでY2Kサウンドを楽しんでいるようだった。
そして、最後には、主要部門より「最優秀アルバム賞」「最優秀アーティスト賞」「最優秀楽曲賞」の<中間発表>(2025年1~8月の楽曲を集計した中間集計)も発表。各登壇者が、気になる楽曲、アーティスト、アルバムについて、トークを繰り広げて、記者発表会は終了した。
■【画像】『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』ロゴ
(C)CEIPA /MUSIC AWARDS JAPAN 2026
■イベント情報
『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』
2026年
06/13(土)東京・TOYOTA ARENA TOKYO 他
※開催ウィーク:06/08(月)~06/13(土)
■関連リンク
『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』公式サイト
https://www.musicawardsjapan.com/










