ちゃんみなが、3月26日、東京・有明アリーナにて、全国ツアー『AREA OF DIAMOND 4』のファイナル公演を行った。
■「今日はいろいろな格好の私が出てくるけど、全部ちゃんみなです!」
本ツアーは2月7日の新潟・朱鷺メッセ公演を皮切りに全国7都市14公演を回ってきたもので、ちゃんみなにとって自身初のアリーナツアーでもある。同公演は予約スタートと同時に、即完売となり、プレミアチケット化していた。
公演の模様はU-NEXTにて独占ライブ配信に加え、自身初の試みとなる全国150館規模の映画館で生中継(ライブビューイング)でも全国にとどけられた。
ライブ冒頭、ステージ上のスクリーンに黒雲や溶岩、大地から噴き上がるマグマといった不穏な映像が写し出される。幕が降りると、ステージには洞窟のようなセットが出現し、その中央に黒い衣装をまとって岩肌に鎮座するちゃんみなが登場。髪はメデューサのように四方に伸びて岩肌と繋がっている。
まるで地獄に幽閉されているかのようなセットの中、「美人」からライブはスタートした。続いて重低音が響く「WORK HARD」「ダイキライ」と攻撃的な楽曲を続け、ステージ上をのたうちまわりながらシャウトするちゃんみな。あまりの迫力にフロアからはどよめきが起こる。
センターステージでダンサーたちと3拍子のワルツを踊る「ディスタンス」、自分の分身とアイデンティティを争うようなコレオグラフが特徴的な「ルーシー」と続けると一転、ステージには静寂が訪れ、暗闇の中で英語と日本語の両方で詩の朗読が行われる。
「人々は善悪さえ決めたがる。愚かな者、優れてる者、やさしい者。それと、悪い奴、良い奴。私たちにはストーリーを知る必要がある。ヒーローだったのか、ヴィランだったのか。次の世代へと語り継がれていく。当の本人は本当のことなんて死んでも口にしないから。嘘のまま語り継がれていく。その人物の背景など、これまでの必死な努力など、まるでなかったかのように…」
この日のステージを規定するような言葉に観客が息をのむ。そこからはさっきまでの怒りに満ちた雰囲気が嘘のようにショービジネス然とした派手なステージが用意され、黒髪ショートに挑発的な網タイツが印象的な衣装に着替えたちゃんみなが現れて「TEST ME」「ハレンチ」と人気曲が続く。
「ついに今日、ここ東京で、最終日を迎えます。改めて、全公演満員ありがとうございます! 今日はいろいろな格好の私が出てくるけど、全部ちゃんみなです!」
■「なぜステージに東京を作ったか?それは、これまでの曲を東京で作ってきたから」
全部ちゃんみなです、という言葉は、先の朗読の後に聞くと示唆的である。続く「B級」ではお馴染みのお尻シェイクでフロアを沸かせ、「ボイスメモ No.5」をオーディエンスと一緒に歌い、「Rainy Friday」ではステージに出現したシャワールームの中でダンサーと妖艶に絡み合ってオーディエンスの度肝を抜く。レインボーカラーのウィッグをまとって歌う「東京女子」「Call」、そしてライブでは久しぶりに披露する初期の人気曲「CHOCOLATE」など、幅広い楽曲でライブを盛り上げる。ステージのスクリーンには東京の夜景が映し出されている。
「なぜステージに東京を作ったか? それは、これまでの曲を東京で作ってきたから。東京の街の片隅で、小さくなって作った曲たち。それをこの場所で歌えるってことは、私にとってすごく大きなことです。次の曲、一緒に歌ってくれたら、あのとき、泣きながら曲を作っていた私が救われると思う。一緒に歌ってくれますか? みんな愛してるよ」
そうしてエレキギターをかき鳴らし、アリーナを一周しながら「I’m Not OK」を歌う。ギターを抱えたままシャウトしながら歌われる「I’m a Pop」、バンドアレンジによる重低音とグルーヴの凄まじい「FLIP FLAP」や「^_^」などでさらにフロアを盛り上げると、その後にやってくる静寂の中、2度目の朗読でちゃんみなはこう語る。
「あなたは今、4人の人間を見る。でも、このすべてが私で、このすべてがあなた。私たちには、決めきれない、数えきれない顔、数えきれない人格がある。決める必要なんてない。(中略)愚かな者、優れてる者、やさしい者。悪い奴、良い奴。それらすべてが、私である」
前半の朗読を受けてこの詩を読み解こうとすれば、人はみな多面的な存在であり、それらの面は時に矛盾することもある。愚かな面も優れている面も、やさしい面も、誰もがそのすべてを持ち合わせている。だから私たちは、誰かの一面を見て決めつけるのではなく、その背景に、物語に目を向けるべきなのではないか。そんな思いを感じとることができる。
そして、だからこそこのライブでは、ちゃんみなは目まぐるしく衣装や髪型を変えていくつもの人物になりきっているのかもしれないし、演出として感情の針が右から左へと極端に振れる構成になっているのかもしれない。
■「東京ドームで会いましょう!」
その仮説を裏付けるように、再び姿を現したちゃんみなはギリシャ神話の女神を思わせる白いドレスに着替えており、本人の壮絶な生い立ちをポエトリーリーディングのように語る「想像力」を披露したあと、「Angel」を熱唱、本編ラストとなる「i love you」では、痛みとともに巨大な愛を歌う。歌い終わった彼女が去ったステージのスクリーンには、飛び立つペガサスの映像が静かに映る。地獄で始まり、その地獄の中にある天国へと至るようなライブの構成。
アンコールでは、この10年間ファンと育ててきたと言える代表曲「Never Grow Up」を全員で熱唱し、ラストは社会現象になったアンセム「NG」。会場が割れんばかりの大合唱に揺れる中、圧巻のパフォーマンスで会場約1万5,000人のオーディエンスを魅了。
最後に「次でAREA OF DIAMONDがFINALを迎えます。東京ドームで会いましょう! みんなの愛、伝わってるからね。心配しないでね」と告げ、大歓声に包まれて『AREA OF DIAMOND 4』は幕を閉じた。
次でFINALを迎える『AREA OF DIAMOND』は、7月11日・12日に開催される。場所は東京ドーム。誰もが気になっているのは「FINALを迎える」というちゃんみなの言葉だろう。
振り返れば、『AREA OF DIAMOND』と名付けられたライブシリーズが始まったのは3年前の3月。今でも折に触れて語り継がれる衝撃の「メイク落とし」パフォーマンスが披露された公演だ。あの横浜アリーナ公演で始まった物語は、ついにこの夏、東京ドームで完結する。いったいどのような終わりを迎えるのか? それは何を意味し、そこからどんな物語が始まるのか? その前にはアルバム『LEGEND』のリリースもある。期待を持って夏を待ちたい。
TEXT BY 山田宗太朗
PHOTO BY 田中聖太郎
■リリース情報
2026.06.24 ON SALE
ANALOG「TEST ME」
■【画像】ライブ写真
■セットリスト
1. 美人
2. WORK HARD
3. ダイキライ
4. ディスタンス
5. ルーシー
6. TEST ME
7. ハレンチ
8. I cannot go back to you
9. B級
10. ボイスメモNo.5
11. Rainy Friday
12. 東京女子
13. Call
14. CHOCOLATE
15. I’m Not OK
16. I’m a Pop
17. FLIP FLAP
18. ^_^
19. 想像力
20. Angel
21. i love you
En 1. Never Grow Up
En 2. NG
■関連リンク
プレイリストセットリストURL
https://nolabel.lnk.to/AOD4
ちゃんみな OFFICIAL SITE
https://chanmina.com/






