2026年3月、世界最大級のカンファレンス&フェスティバル『SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)』に登場したことで、存在感をいっそう強めている、夫松健介、遠藤翼空、岡尾琥珀、川口蒼真、佐藤峻乃介、山本光汰、鈴木瑠偉の7名からなるKID PHENOMENON(読み:キッド フェノメノン)。
彼らは“TOKYO NEO POP”というあらたなテーマを掲げ、最新アルバム『KIDS00’s』(読み:キッズダブルオー)をリリース。前作アルバム『PHENOMENON』から最新アルバム『KIDS00’s』に至るまでの歩みや、今作にかけた想いなど、メンバー7人が多角的に語ったオフィシャルインタビューが到着した。
■より理想に近づけるようにしようという想いが強くなった1年半
──まず前アルバム『PHENOMENON』から現在までの1年半の時間を、それぞれの言葉で振り返ってもらえますか?
夫松健介(それまつ けんすけ):グループとして自分たちのクリエイティブに対するこだわりや向き合い方が変わってきたと特に強く感じます。ここ最近は、『SXSW』など海外に行かせていただく機会が増えたことも含めて、改めて“TOKYO NEO POP”という自分たちの提唱するカルチャーやその世界観に誇りを持って、ライブや自分たちで作るコレオグラフ、パフォーマンスをより理想に近づけるようにしようという想いが強くなっています。当然、メンバーそれぞれ影響を受けてきたカルチャーや考え方、意見は違うので、それをどう実際のステージや作品に落とし込むのがベストなのか、ポジティブな形で意見がぶつかることも増えていっています。特にライブのセットリストは、決められた時間の中でその流れにどういう意味合いを持たせるのか、何を表現するべきなのかという理想を形にするために、すごく意見をぶつけ合うんですね。そして、そのディスカッションによってよりクオリティを追求できるようになっていると思いますし、KID PHENOMENONとして進化できていると感じています。
佐藤峻乃介(さとう しゅんのすけ):海外に行く機会が増えて、そこで多くのことを学ぶことができたのも、意見の衝突がポジティブな方向に向かう要因になったと思いますね。僕らは第一言語が日本語なので、日本のライブではその思いを言葉としてもダイレクトに伝えられるけど、海外ではやっぱり、MCやインタビューではうまく気持ちを伝えられないもどかしさもあって。だから、パフォーマンスだけで何を伝えられるかをすごく考えましたし、それにはどうすればいいのかを頻繁にメンバーで意見を交わして。そうすると、日本でのライブのクオリティも変わってきたし、より手応えが高まっていますね。
■アドレナリンが出すぎていて、別の世界にいるような気持ち
──2025年に全国11ヵ所をまわった『KID PHENOMENON LIVE & FAN MEETING TOUR 2025 ~D7SCOVER~』の開催や、今年は『SXSW』をはじめとする国内外のフェスにも登場。ライブ全般についての手応えを教えてください。
鈴木瑠偉(すずき るい):ライブでカッコ良い自分たちを見せるというのはベースとして今後も追い求めながら、『~D7SCOVER~』に関してはカッコ良い見せ方だけでなく、皆さんの笑顔が見られたらいいな、楽しんでほしいなっていう気持ちでした。ライブ全体を通して「カッコ良かった」って言われるのも嬉しいんですけど、それよりも「楽しかった、また来たいな」と感じてもらえるような、リピートしたくなるライブにしたいなと思っています。
山本光汰(やまもと こうた):僕はステージに立っている時はアドレナリンが出すぎていて、別の世界にいるような気持ちになるんですよ。あの特有の空気感もあって本当に特別な場所だと思っていて、特に『~D7SCOVER~』は、ファンの方の声援も含めてすごくチームワークを実感して、そこにいる全員で一緒の空間を作り上げていく感覚が強かったです。だから、SPINEL KIDS(※KID PHENOMENONファンの愛称)と僕らの絆がどんどん強くなっているのを感じています。そのうえで、毎公演レベルを上げていくために反省会を重ねてブラッシュアップして、その変化に気づいてしっかりと僕らを見てくださるファンの方も多かったことは励みになりました。
遠藤翼空(えんどう つばさ):海外では、タイやベトナム、アメリカにも行かせていただきました。そこで自分たちのスキルや音楽性をどれだけ魅せられるかという点については、正直すごく不安を抱いていたんです。でも、どうやったら僕たちの楽曲を心に突き刺せるのかを考えたら、それはとにかく自分たちのパフォーマンスを信じてやるしかないんだなということでした。そこでのパフォーマンスは、『SXSW』も含めて本当に学びが大きくて、自分たちは今後どうしていけばいいのかという部分が見えたので、大きな収穫を得られた機会だったと思います。なかでも、ロサンゼルスのミュージックフェスティバル『Friends From Elsewhere Summer Concert』は、パッションだけじゃなくてライブとしての完成度を追求した部分もあって、それに対するレスポンスはどんなものなのかを知ることにもなりました。それは今後にもしっかり活かされると思います。
■TOKYO NEO POPには何にでもなれるというメッセージがある
──先ほどからお話に出ているKID PHENOMENONの提示するテーマやカルチャーであり、アティチュード、行動原理でもある“TOKYO NEO POP”について、個々でどう感じて打ち出していこうとしているかを教えていただけますか?
岡尾琥珀(おかお こはく):“TOKYO NEO POP”にはありのままでいいという意味に加えて、何にでもなれるというメッセージがあります。僕たちもデビュー当時から何にでもなれるという意識を武器にしてきていて、1stアルバムでは奇抜なファッションを通してそれを唯一無二感として表現しました。でも、今回の『KIDS00’s』では、もっと自分たちの根本的で本質的なところをやっと表現できたと感じていて、「根底にはこういう想いや軸があるんだよ」と中身が出せたからこそ、ここからもっと何にでもなれるということが形になったんじゃないかなと思います。例えば、「BLUE」で僕らのちょっとした弱みを見せたり、「Mirror」でリスナーの皆さんと同じ目線で寄り添ったり。ただアグレッシブな僕たちだけじゃなくて、そういう内面を見せることでより“TOKYO NEO POP”が伝わると信じていますし、いろんな人に共感していただける形で伝わるんじゃないかなと思います。僕らが“TOKYO NEO POP”を表現するうえで、しっかりと地に足がついてちゃんとスタート地点に立てたような気がしています。
川口蒼真(かわぐち そうま):“TOKYO NEO POP”は自分たちが伝えたいメッセージでもありますけど、自分たち自身にもまちがいなく言えることだなと思っています。デビューしてからの3年間でいろんな経験をしたり、ぶつかってきた壁もあり、これからも想像していないような大変なことがあると思うんです。でも、その中で“TOKYO NEO POP”を伝えていくには、自分たちが一番“TOKYO NEO POP”していなきゃいけない。これからもいろんなものにもまれながらも、自分たちを信じてこの7人を信じてファンの皆さんを信じて“TOKYO NEO POP”を体現する。そのイメージを考えるだけじゃなくて、行動としても示していく。そして、僕たちが自ら動いて、自分たちが思うありのままを体現していく。改めてそこを意識していきたいです。
夫松:アルバム『KIDS00’s』にもその想いを込めていますが、僕たちは多様性という部分にとても重点を置いているんです。一人ひとりのカラーや好きなものが違うところを尊重して、それをグループの魅力にしていくのが自分たちの良さだと思っています。いっぽうで、それによってわかりやすいひとつのテーマ、強固な自分たちのスタンスを掲げることが難しいというジレンマもあり…単に個性を尊重していますと言うと、ありきたりな表現になってしまう。それに、「ありのままでいいんだよ」と言い続けてきましたが、自分たち自身が本当にそうできていたかというと、ちょっと違っていた気もすると。だけど、ありのままでいいというメッセージや、僕らが影響を受けてきた様々なカルチャーを自分たちのフィルターを通して表現するという意識を、“TOKYO NEO POP”という言葉でパッケージして掲げることで、本来伝えたかったメッセージや自分たちの良さを表現できるという気がしたんです。だから、この“TOKYO NEO POP”というテーマを見つけられたからこそ、心からありのままでいいと言えるようになって、「Mirror」や「KIDS」のテーマ感をしっかり提示できるようになったんだと思います。いろんな作品を作っていく中で導き出したひとつの答えなので、これが見つけられたことは自分たちにとって本当に大きいです。
▼KID PHENOMENON「Mirror」MV
▼KID PHENOMENON「KIDS」MV
■自分たちなりの歩み方も理解したうえでの表現やアプローチが形になった『KIDS00’s』
──そうしてキャリアと想いを重ねながら、6月17日にはアルバム『KIDS00’s』がリリースされました。全体的な手応えをそれぞれのメンバーの言葉で教えていただけますか?
夫松:タイトルの『KIDS00’s』(読み:キッズダブルオー)には、“2000年代(ダブルオー)に生まれた自分たち”という意味が込められています。 オープニング曲の「KIDS」やシングル「Mirror」も含めて、全体的に90年代のバイブスを感じられる曲が前半の中心になっていて、そういった楽曲を2000年代生まれの僕たちが表現する音楽ということでも、このタイトルがふさわしいのかなと考えました。もうひとつは、この3年間活動してきてここからさらに前に進んでいくぞという、あらたなスタート、ゼロ地点という意味での“00”。個人的にも今回のアルバムでようやくスタートラインに立てた感覚があるんです。“TOKYO NEO POP”というスタイルが明確になって、そこで届けたい“ありのままの素敵さ” “自分の素直な感情を大事にする”というメッセージがしっかり作品に込められたんじゃないかなと。楽曲の幅広さも相まってKID PHENOMENONの代名詞になるようなアルバムになったと思います。
岡尾:“ありのままの自分の大切さ”は本当に自分たちにとっても重要なテーマです。作り込んだ世界ではなく、そういったもの(虚飾)をすべて削ぎ落として、今回はKID PHENOMENONの原点を表現したいと思ったんです。だから、自分たちの根本的な部分がアルバムになったと同時に、ここが新しい一歩になったという手応えがあります。聴いてくださる方にも、僕たちが活動していくうえでも大事にしたい“ありのままでいい”というメッセージが伝わってほしいと思います。ジャンルに縛られず、本当にいろんな音楽が入っているので、初めて聴く方にも「KID PHENOMENONってこういうグループなんだ!」と知ってもらえる作品になったと思います。
佐藤:1作目に比べてポジティブな意味で初々しさみたいなものが抜けてきたと思います。改めて振り返ると、1stの頃のKID PHENOMENONはかなり初々しかったと思いますし、それが良さでもあったと感じるんです。今回のアルバムに関して言えば、それぞれの楽曲自体にキャラクターやいろんな側面があって、自分たちの表現したいものがアルバムに込められて、それをちゃんと表現できていて、自分たちが描きたい世界観をどう形にするかという部分での完成度がすごく上がっているとも思います。だから、良い具合に青さが抜けたのかなって思います。まだまだ成長過程ではあると思うんですが、以前の作品が初々しく感じるというのは成長できているんだなとも感じて嬉しいです。
遠藤:今回のアルバムは、僕たちにとってポジティブな意味での節目、ひとつのチェックポイントを通過できたという感触があります。これまでに出してきた楽曲は、10代ならではの青さを含んだ表現やパフォーマンスがあったと思うんです。でも、今回のアルバムで、少し思春期を抜けてちょっと大人になって自分たちなりの歩み方も理解したうえでの表現やアプローチが形になってきていると感じるんです。だから、自分にとっては10代だった僕たちの一区切りのアルバムだと実感していて、今後大きな一歩を踏み出すためのすごく大切な作品になったと思います。内容的にも、内面に問いかけるような、思い悩む人に寄り添う楽曲が多くなっています。僕ら自身もそれに共感しながら等身大でそれを歌い上げていて、それがリスナーに伝わった時に初めてアルバムが完成すると思うんです。だから、本当にたくさんの人に届いてほしいなと願っています。
山本:前回は「Unstoppable」のようにアクティブな楽曲が多かったと思うんですけど、今回は打って変わって落ち着いた楽曲が多い気がします。その意味でも、勢いだけじゃない僕たちを魅せたいというところでも、アルバムに引き算の部分を持ってこられたのはすごく新しい挑戦だったと感じています。グループとしてのバリエーションや展開、意外性や距離感を出せたから、より僕らの動きに深さも感じてもらえるんじゃないかなと思います。“TOKYO NEO POP”というアティチュードも含めて自分たちの方向性が明確にできたと実感できていて、僕たちがどういうグループで、どういう想いで音楽を届けていくのかをこのアルバムにしっかり込められたと思います。
鈴木:“TOKYO NEO POP”という活動のテーマが明確になったうえで、今回のアルバムを出せたのはタイミング的にもよかったと思います。サウンド感やパフォーマンス、僕らの歌声はもちろんなんですけど、歌詞にも注目してほしいです。“ありのまま”とか“自分らしさ”というコンセプトがしっかり込められていますし、自分たちの表現したいことはこれなんだ、それをどう歌声やラップとして形にするのかというのがちゃんと落とし込めたと思うので、そこに注目してもらえると嬉しいです。
川口:今回はより素の自分たちを表現できたアルバムになっていると感じています。僕らのリアルな心情を描いている楽曲も多くて、ファンの皆さんも共感できる部分がたくさんあるんじゃないかなと思います。アーティストとして活動していますけど、ひとりの人間としては皆さんと同じなので、同じように悩みを抱えたり、通じ合うことも少なくないはず。だからこそ、共感してもらえる部分がたくさんあると思いますし、今のこの年齢でそれを提示しているということにも意味があると実感しています。世代的にも、そしてこの情報が溢れる世界でも、何が正解か分からないと自分を見失ってしまったり、悩んだりすることはあると思うんです。僕自身もそれで悩んでしまうタイプ。でも、今回のアルバムで自分自身、道が見えるようになった部分も大きくて、聴いてくれた方の道を切り拓く手助けというか、少しでも支えになって背中を押してあげられるような、誰かにとってそんなアルバムになってくれたら嬉しいです。
■新ツアーの要は“HIP HOPカルチャーを構成するものをいかに表現するか”
──最後に、ライブツアー『KID PHENOMENON LIVE TOUR 2026 “KIDS00’s” 』についても教えてください。
夫松:今回のライブツアーは、アルバムと同じ『KIDS00’s』というタイトルを掲げているんですけど、特に重きを置いているのが“HIP HOPカルチャーを構成するものをいかにして表現するか”というところなんです。僕たちが提唱している“TOKYO NEO POP”は、カルチャーをちゃんと理解したうえで、自分たちで新しいものを作っていくものだと捉えているんです。だからこそ、自分たちが影響を受けているHIP HOP、特にグラフィティ、MC、ブレイクダンス、DJのような、HIP HOPの4大エレメンツだったり、HIP HOPのイズムや要素をどうライブに昇華していくかっていうところに今回はすごくこだわっています。HIP HOPと名前は知っていても、本質的なところまで知らない方もいらっしゃるはずなんです。だからこそ、自分たちはこういうカルチャーから影響を受けているんだよとしっかり届けていきたいんです。こういうことをやっているボーイズグループはなかなかいないはずなので、新鮮さもあるんじゃないかなと。自分たちのクリエイティブな能力をすべて注ぎ込んだ、めちゃくちゃ面白いライブに仕上がっていると思います。
INTERVIEW & TEXT BY 高木“JET”晋一郎
𝐊𝐈𝐃 𝐏𝐇𝐄𝐍𝐎𝐌𝐄𝐍𝐎𝐍 𝐋𝐈𝐕𝐄 𝐓𝐎𝐔𝐑 𝟐𝟎𝟐𝟔
"𝐊𝐈𝐃𝐒𝟎𝟎’𝐬"🛹GIFU🛹
Thank you!!#KIDS00s #KIDPHENOMENON#LDHPERFECTYEAR2026 pic.twitter.com/wGrfTGpEn7— KID PHENOMENON【公式】 (@_KID_PHENOMENON) July 11, 2026
■リリース情報
2026.06.17 ON SALE
ALBUM『KIDS00’s』(読み:キッズダブルオー)
https://kidphenomenon.lnk.to/KIDS00sYT
■ライブ情報
『KID PHENOMENON LIVE TOUR 2026 “KIDS00’s” Special Edition』
7/31(金)東京・SGCホール有明
『KID PHENOMENON LIVE TOUR 2026 “KIDS00’s”』
7/11(土)岐阜・club-G
7/19(日)広島・広島クラブクアトロ
7/20(月・祝)山口・周南RISING HALL
7/25(土)新潟・新潟LOTS
8/02(日)北海道・cube garden
8/09(日)京都・京都FANJ
8/15(土)宮城・仙台RENSA
8/16(日)岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE
8/29(土)静岡・SOUND SHOWER ark
9/03(木)愛知・ダイアモンドホール
9/05(土)大阪・GORILLA HALL OSAKA
9/06(日)大阪・GORILLA HALL OSAKA
9/12(土)熊本・熊本B.9 V1
9/13(日)福岡・DRUM LOGOS
詳細はこちら
https://www.ldh-liveschedule.jp/sys/tour/40358/?_bdld=1hovUz.pOYX6Ra.1775441567
■プロフィール
◎KID PHENOMENON(読み:キッド フェノメノン )
LDH史上最大のオーディション『iCON Z ~Dreams For Children~』(読み:アイコンゼット ドリームスフォーチルドレン)男性部門の第二章から誕生した、夫松健介、遠藤翼空、岡尾琥珀、川口蒼真、佐藤峻乃介、山本光汰、鈴木瑠偉からなる7 人組ダンス&ボーカルグループ。東京発の新世代カルチャー“TOKYO NEO POP”を標榜、世界へ向けて独自のスタイルから繰り出すパフォーマンスを武器に若き才能たちがあらたな現象を巻き起こす。2023年8月デビュー。
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