9月12日の宮城・セキスイハイムスーパーアリーナにて千秋楽を飾った、桑田佳祐の全国アリーナツアー『桑田佳祐 夏祭りツアー 2026 supported by カンロ』。そのオフィシャルレポートが到着した。
■“NEW 70’S ここからが始まりでしょ”と精力的に駆け続ける桑田佳祐
約3年半ぶりとなる桑田佳祐の全国アリーナツアー『桑田佳祐 夏祭りツアー 2026 supported by カンロ』夏編の千秋楽が、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナで開催された。約3年半ぶりとなる本ツアーは、開催を見送った熊本公演を除く全国9会場20公演を駆け抜け、東日本大震災後初のライブを行った”約束の地”東北でフィナーレを迎えた。その熱狂と祈りに満ちた一夜のオフィシャル・レポートをお届けする。
今年2月26日に70歳の古希を迎えた桑田佳祐。2025年はサザンオールスターズとして約10年ぶりのオリジナル・アルバムをリリースし、大規模な全国アリーナ&ドームツアーで大成功を収めたばかりにもかかわらず、“NEW 70’S ここからが始まりでしょ”という力強いメッセージとともに、ソロとしての活動を発表。その“NEW 70’S”を象徴する活動として、自身初となるアニメ完全書き下ろし(作詞・作曲・編曲)楽曲「人誑し / ひとたらし」および「AKANE On My Mind~饅頭こわい」を発表。TVアニメ『あかね噺』のオープニングとエンディングのW主題歌を務め、大きな反響を呼んだ。同2曲を収録し2026年6月24日に発売されたCDシングル「人誑し / ひとたらし」は、各種音楽ランキングで首位を席巻。デビューから半世紀を超えてもなお、精力的に活躍し続ける圧巻の存在感と求心力を証明してみせた。
“NEW 70’S”を標榜してシングルを発表したのと同時にアナウンスされたのが『桑田佳祐 夏祭りツアー 2026 supported by カンロ』だ。桑田佳祐ソロとして2022年末以来3年半ぶりとなる本ツアーは、7月の石川県産業展示館4号館から、9月の宮城・セキスイハイムスーパーアリーナまでを巡る真夏のアリーナツアーとして発表された。当初は10箇所22公演を巡るツアーだった。熊本、三重、神戸、Kアリーナ、TOYOTA ARENAの5箇所はソロとしてもバンドとしても初めて訪れる会場であり、ツアー発表の直後から申し込みが殺到し、チケットは全公演即日ソールドアウト。各公演キャパシティを大幅に超える音楽ファンからの要望に応える形で関係各所での調整が行われ、2026年12月に愛知、大阪、神奈川で追加公演が急遽開催決定する運びとなるなど、古希を迎えてもなお新たな気持ちで大規模ツアーに挑戦し続ける桑田の姿を一目見ようと大きな注目を集めている。
■度重なる災害への祈りと支援…チャリティアルバム発売決定
一方で本ツアーは、必ずしも順風満帆な道のりではなかった。7月28日に発生した「令和8年熊本地震」を受け、8月の熊本公演は開催を見送る決断に。さらにツアー期間中には千葉豪雨、北陸豪雨をはじめ各地で災害が相次いだ。桑田は公演のたびにMCで被災地へ言葉を寄せ、想いを込めて歌を届け、”夏祭り”の高揚と各地への祈り──その両方を全国の会場に届け続けたことも本ツアーの忘れがたい一幕だ。とりわけ初日公演には令和6年能登半島地震の起こった石川からツアーが開幕し、さらには東日本大震災から15年の節目にあたる今年、ツアーファイナル(年末追加公演を除く)の地を宮城に選んだところにも桑田の被災地、そして東北への特別な想いが表れている。
さらに、先日9月10日には、「令和8年熊本地震」をはじめツアー期間中に各地で自然災害が相次いだことを受けて、チャリティ・ライブ・アルバムとして『九段下フォーク・フェスティバル ’25』のリリースを発表。昨秋、桑田佳祐の発案によって日本武道館で開催された本イベントは、あいみょん、桜井和寿(Mr.Children)、竹内まりや、原 由子、吉井和哉(THE YELLOW MONKEY)ら豪華アーティスト陣がシークレット・ゲストとして一堂に会し、奇跡的なセッションと名曲の数々を披露した夢の一夜。“あの素晴らしい秋をもう一度”を合言葉に、今年の秋が素晴らしい日々になるよう願い、今回、桑田の呼びかけに各アーティストが快く賛同したことで音源化が実現し、2026年11月3日のリリースが決定した。本作品から得られる利益は被災地支援などのために全額寄付される(※)。
【※寄付について】
『九段下フォーク・フェスティバル ’25』から得られる利益は、熊本をはじめとする各被災地への支援などを目的に日本赤十字社へ全額寄付させていただきます。被災地への早期支援のため、寄付対象期間は、現時点で2027年3月31日までを予定しております。
■東日本大震災後初のライブを行った”約束の地”東北へ再び
そして9月12日、超満員の観客で熱気に溢れる宮城・セキスイハイムスーパーアリーナは開演前から会場は、熱気と高揚感に満ちていた。9人のサポートミュージシャンがステージに上ると、満を持して登場した桑田佳祐がはち切れんばかりの大歓声で迎えられ幕を開けた。
演奏曲は、最新曲や代表曲をはじめとする今回レポートする5曲を中心に、見どころ満載のセットリストで構成された。ライブ序盤、高らかなブラスセクションのイントロとともに「南谷ミュージック・シティー」がスタート。6月にリリースされた最新シングル「人誑し / ひとたらし」の収録曲であり、洗練されたファンク・ポップス。長年にわたりサザンオールスターズおよび桑田佳祐のステージを支え続ける舞台監督・南谷成功氏の名をタイトルに冠した大人の遊び心溢れる一曲だ。青と赤の魅惑的なライティング等のダイナミックな演出の中、桑田は溢れ出る大人の色気を漂わせながら熱唱。コーラス陣との絶妙な掛け合いを見せ、頼もしい裏方への深いリスペクトも感じさせる圧倒的なグルーヴで会場を一気に引き込んだ。
「怖いものはなんですか?」という問いかけに、桑田が「饅頭こわい」とお茶目に答えるMCをきっかけに披露されたのは「AKANE On My Mind~饅頭こわい」。TVアニメ『あかね噺』のエンディング主題歌として大きな話題を呼び、作品の世界観と桑田ならではの粋な落語情緒が見事に融合したナンバーだ。ステージ背面のビジョンにはアニメエンディングのイラストが映し出され、爽やかなキーボードの音色に乗せて情感豊かに歌い上げる。アニメでは、物語の余韻を優しく包み込む一曲だが、ライブアレンジは観客も総立ちで飛び跳ねるほどエネルギーに満ち溢れていた。ライブ序盤のハイライトの一つだ。
ライブ中盤に披露されたのは、「明日へのマーチ」。話は遡ること2011年。3月11日に東日本大震災が起き、東北をはじめ日本全国の人びとが悲嘆に暮れる中、桑田佳祐はチーム・アミューズ!!名義でチャリティ・ソング「Let’s try again」をリリース。自身も前年に病を患い、活動を休止するなど困難に直面していたが、同年9月11日に今回の会場と同じ、セキスイハイム・スーパーアリーナで、「音楽で、東北の皆様が少しでも辛いことを忘れられる時間を作れたら」という思いのもと『宮城ライブ~明日へのマーチ!!』を開催。震災発生して以降、一番最初に同会場でライブを実施したアーティストとなり、自身も同ライブから病気後初のライブ復帰を果たした。そのライブのタイトルでもあり、東北と桑田佳祐の絆の象徴でもあるのが「明日へのマーチ」なのである。この楽曲が誕生して以来、様々な災害が起こるたびに桑田は人々の心に寄り添い続けてきた。今年の夏、各地で頻発した震災や自然災害に被災した方々への哀悼の念、そして明日へ向かう人々へのエールを込め、桑田が力強くそして軽やかに歌い上げる。バックスクリーンに映し出されるのは、復興へと歩み続ける日本各地の被災地の風景。そこには、2011年に桑田自身が祈りと希望を込めて会場に植樹した桜の姿もあった。夏編・千秋楽の地である宮城で歌われたからこそ、そのメッセージはより一層特別な響きを帯びる。
世の中の平安や人々の平和を祈る、壮大なスケールを持つ珠玉のバラード「SMILE~晴れ渡る空のように~」へ。曲が始まると、観客一人ひとりが腕に装着したシンクロライトが一斉に輝き、場内はまるで一面に広がる青空のような、晴れやかで幻想的な光景に包まれた。誰もが音に身を委ねて横に揺れ、間奏では一転、力強く拳を突き上げる。コロナ禍の不安な日々にそっと寄り添い、多くの人々の心を照らしたこの一曲が、災害が相次ぐ今の時代に生きる人びとの背中を押すように響き、会場全体がひとつの大きな「希望」に包み込まれる瞬間となった。
ライブが進むほどにステージは熱を増していく。終盤にはエバトダンシングチームを引き連れ、桑田自らも足を高く振り上げてステップを踏むなど、古希とは思えないパワフルな動きで会場を沸かせる一幕も。そして迎えたクライマックス。ステージ上に現れたのは、最新曲のタイトル「人誑し / ひとたらし」。桑田が古希を迎えて打ち出した“NEW70’S”を象徴する本作は、自身初のアニメ完全書き下ろし楽曲として「AKANE On My Mind~饅頭こわい」と共に『あかね噺』の主題歌を彩り、大きな話題を呼んだ一曲だ。イントロが曲の始まりを知らせると、客席からはこの日一番のクラップが鳴り響く。縦横無尽に走る照明と疾走感溢れる演出の中、桑田がエネルギッシュに歌い、圧巻のシャウトを轟かせる。70代という新たな章を迎えてもなお進化を止めないその音楽への情熱が、超満員の観客を最後まで魅了し続けた。
「夏祭り」の熱気を帯びた全国アリーナツアーは、残すところは年末の追加公演、そして開催見送りとなった熊本公演のみとなった。愛知・大阪・神奈川の3都市7公演が追加され、2026年7月から年末にかけて全国12箇所27公演を駆け抜けることになる。なお、開催見送りとなった熊本公演については、熊本及び会場の状況を鑑みながら振替公演の開催を模索している。さらに、明日9月13日には、宮城県・亘理町で「東北未来芸術花火2026 ~明日へのマーチ 桑田佳祐SP~」が開催される。東日本大震災から15年。ことあるごとに東北の地と向き合い続けてきた桑田の音楽に合わせて、世界最高峰の花火が東北の夜空に打ち上がる。
桑田佳祐の“夏祭り”は、高揚感そのままに、冬のメモリアルなフィナーレへ向けて、さらなる熱狂とともに続いていく。
■【画像】宮城・セキスイハイムスーパーアリーナの様子など
■【画像アーティスト写真&ツアーロゴ
■リリース情報
2026.06.24 RELEASE
SINGLE「人誑し / ひとたらし」
https://southernallstars.jp/feature/kuwata2026
https://taishita.lnk.to/hitotarashi_sg
2026.11.03 RELEASE
ALBUM『九段下フォーク・フェスティバル’25』
https://southernallstars.jp/feature/kudanshitafolkfes25_album
■関連リンク
サザンオールスター OFFICIAL SITE
https://southernallstars.jp



