凍てつく寒さや、すべてを真っ白に染める雪。気候も情景もガラッと変わる冬に聴きたい歌をカラオケ定番曲や10代、20代が聴いている曲、なつかしい名曲まで紹介する。
■10代、20代が聴いている冬の歌
「冬と春」back number
「WINTER WITHOUT YOU」XG
「雪の音」Novelbright
「あぁ、もう。」Saucy Dog
「白日」King Gnu
「彩り」King & Prince
「Subtitle」Official髭男dism
「ホットミルク」にしな
「ベテルギウス」優里
【▼THE FIRST TIMES PLAY LIST】
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「冬と春」back number
2024年1月に配信リリース。女性目線の歌詞と、ストリングスが重厚な曲調が人気を集めている。冬と春の移り変わりを物語に落とし込む手法が秀逸で、特に後半の“だけ”の連呼が切なさに追い打ちをかける。清水依与吏が初めて自ら監督を務めたMVには、メンバー直々のオファーで石井杏奈が出演している。
「WINTER WITHOUT YOU」 XG
2023年にリリースされたXGの4thシングル。冬の寒さやクリスマスの華やかさが、“あなた”の不在を際立たせる状況を歌った切ないラブバラードになっている。XGといえばキレッキレなダンスだが、この楽曲では7人の声の個性と歌のうまさ、それらが重なった絶品のハーモニーが露わに。『THE FIRST TAKE』のパフォーマンスも話題を呼んだ。
「雪の音」Novelbright
2023年12月にリリースされた、アニメ『ゆびさきと恋々』オープニングテーマ。“白い息”といった冬のキーワードと共に、《君がいる世界と僕がいる世界 きっと境界線なんてどこにもない》というキラーフレーズが響き渡る。アコギのささやかな響きから、竹中雄大のハイトーンが炸裂するサビへと昇り詰める展開は圧巻。
「あぁ、もう。」Saucy Dog
2021年12月にリリースされた、森永DARSとのコラボ楽曲であり、ドラマ『デキないふたり』の主題歌。ダブルタイアップを獲得する懐の深さがありながら、描いている感情は結構ピンポイントだ。タイトルが象徴するように、心の声を吐き出しながらも、あくまで聴き心地は軽やか。“十二月の溜息”をこぼしてしまう頃に聴きたい。
「白日」King Gnu
ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』主題歌で、2019年2月にリリースされたKing Gnuの代表曲のひとつ。美しいメロディやエモーショナルなフレーズが精巧に構築されており、“真っ白”という状況を雪に重ね合わせた歌詞も、幾つもの意味が感じられる。それでいて、誰もが冬を味わえる凍てついたキャッチーな空気感も持ち合わせている。
「彩り」King & Prince
メンバーの髙橋海人が主演するドラマ『ボーイフレンド降臨!』の主題歌として、2022年に「ツキヨミ」との両A面シングルでリリースされた楽曲。2022年発売のシングルでは初のミリオンを記録している。ミディアムテンポのラブソングで、ロマンチックな描写が魅力的。温かなメロディとストリングスで胸を高鳴らせて、最後の最後に“僕は君を愛してる”という結論へと向かう、そのストレートさにハートを掴まれずにはいられない。
「Subtitle」Official髭男dism
ドラマ『silent』の主題歌として人気を博しているナンバー。いきなり歌ではじまる冒頭から《言葉はまるで雪の結晶》など、名フレーズが畳みかけてくる。それでいて、ひとつの物語としても聴くことができるから秀逸だ。曲調も、ムードは淡々としているのに、ビートは不規則で、耳と心が捉えられているうちに、美しいサビへと向かう。とてもテクニカルなのにキャッチーで、Official髭男dismらしいバラードだと思う。
「ホットミルク」にしな
新進気鋭の女性アーティスト・にしなが、2022年11月に配信リリースした楽曲。ABEMAオリジナルシリーズ『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』第1話の主題歌にもなっている。《上手に眠れない夜の隅》で《ミルクを注いで》から、《もう1人でも平気よ》と結ぶまでに思い起こす様々な出来事が、甘く切なくふんわりと描かれていく。にしなの柔らかい声質も相まって、本当にホットミルクのように、冬の夜を温めてくれる。
「ベテルギウス」優里
ドラマ『SUPER RICH』の主題歌に起用された、2021年リリースの楽曲。冬の大三角形を形成する星であるベテルギウスを冠したバラードで、ストリーミング累計再生回数1億回を達成している。《記憶を辿るたび 蘇るよ/君がいつだってそこに居てくれること/まるでそれは星の光と同じように/今日に泣いたり笑ったり繋いでいく》と、人と人との結びつきを星空と重ね合わせていく歌詞は、普遍的な可能性を携えている。
■カラオケの定番!冬の歌
「HERO」Mr.Children
「レット・イット・ゴー〜ありのままで〜」松たか子
「Everything」MISIA
「Winter again」GLAY
「粉雪」レミオロメン
「バラード」ケツメイシ
「雪の華」中島美嘉
「winter fall」L’Arc~en~Ciel
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「HERO」Mr.Children
2002年にリリースされた、NTTドコモCMソング。温かみのある音像や雪景色が広がるアニメーションMVは冬を思い起こさせるが、どんな季節に聴いても大切な人を守る気持ちを支えてくれる。恋愛に限らず親子や友情にも重ね合わせられる等身大の歌詞は、当時、小脳梗塞から復帰した桜井和寿が歌うことでより切実に響いた。
「レット・イット・ゴー~ありのままで~」松たか子
2013年に公開され、世界中で大ブームとなったディズニー映画『アナと雪の女王』の挿入歌で、日本版ではエルサ役の声優を務めた松たか子が歌唱。楽曲も大いに愛され、日本語訳された《ありのままの 姿見せるのよ》というサビは、老若男女が歌えるフレーズとなった。ディズニー映画の楽曲ならではのクオリティはそのままに、伸びやかなメロディと決意に満ちた歌詞は、新時代を思わせる。《少しも寒くないわ》と自身を鼓舞しながら歌いたい。
「Everything」MISIA
1998年のデビュー以降、5オクターブという奇跡の音域を生かして、日本の歌姫として君臨し続けているMISIAが、2000年にリリースした7枚目のシングル。当時、ドラマ『やまとなでしこ』の主題歌となり大ヒットとしただけではなく、長く愛されている名曲である。流麗なストリングスに包まれて、しっとりと歌われるバラード。雪に包まれるミュージックビデオも有名だ。MISIAの楽曲の中では歌いやすいので、どっぷりと感情移入してチャレンジしてみよう。
「Winter, again」GLAY
1999年にリリースされた、GLAYにとって7枚目のシングル。同年に日本レコード大賞、日本有線大賞をダブル受賞し、国民的ヒットとなった。雪が舞う中でバンドが演奏するミュージックビデオを目にしたことがある人も多いだろう。歌詞にも《生まれた街のあの白さ》とあるが、北海道・函館市出身のバンドであるGLAYが描く冬の情景はとてもリアルで、今も胸に迫るものがある。寒い季節に逢いたい人を思いながら熱唱したい。
「粉雪」レミオロメン
2012年から活動休止中の3ピースバンド・レミオロメンが2005年にリリースした7枚目のシングル。当時、ドラマ『1リットルの涙』挿入歌となり、大ヒットした。グッと感情を抑えたように進んできた歌が、《粉雪》というサビで爆発する。その展開は切ないものの、聴いていても歌っていても、自分自身を解放できるような心地よさがある。山梨県出身のバンドらしい冬景色と、繊細な感情の描写が絡み合う、歌い継がれるべき名曲。
「雪の華」中島美嘉
2003年にリリースされた、中島美嘉の10枚目のシングル。自身が出演した明治チョコレート『boda』『galbo』のCMソングとして広まり、その後も女性アーティストの冬のバラードの中では不動の人気を誇っている“この街に降り積もってく 真っ白な雪の華”という、はかなくも美しい描写が、スケール感のあるトラックと、凛とした透明感のある歌声のイメージと重なり合うさまは圧巻。中島美嘉の代表曲として長く愛され続けている。
「winter fall」L’Arc~en~Ciel
1998年にリリースされた、L’Arc~en~Cielの8枚目のシングル。ストリングスやホーンがフィーチャーされた華やかなアレンジになっており、スタイリッシュな彼らのイメージを強めた楽曲でもある。歌詞は冬のイメージながら、どこか幻想的なのは、作詞者のhyde(Vo)が、あまり雪が降らない場所の出身だからか。カラオケでは《真白な時は風にさらわれて》と、いきなり歌から始まるので、心の準備をしてからマイクに向かおう。
■寒くなったら思い出す!CM、ドラマ、アニメ主題歌になった冬の歌
「願い」Sumika
「orion」米津玄師
「ハピネス」AI
「silent」SEKAI NO OWARI
「promise」広瀬香美
「白い恋人達」桑田佳祐
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「願い」sumika
2019年にリリースされ、ドラマ『おっさんずラブ-in the sky-』主題歌。何気ない感情や挨拶を交えながら、片想いが実るという日常がいかに尊いかを伝えている。切なさに追い打ちをかける冬の情景描写は、最後に《春の中で》締め括られる。MVでは雪が舞い散るなかの演奏シーンが印象的。
「orion」米津玄師
2017年2月にリリース、アニメ『3月のライオン』エンディングテーマ。小気味いいストリングスと伸びやかなメロディ。その対比で切なくも開かれた冬ソングを作り上げている。冬の星座であるオリオン座をモチーフに、印象的な比喩を交えながら、《あなたがいてくれたなら それでいい》究極の想いを歌っている。
「ハピネス」AI
『コカ・コーラ』2011クリスマスキャンペーンのTVCMソングとなり、以降2015年まで5年連続で同キャンペーンのタイアップとして起用され、2010年代の日本の冬を彩ってきた。《君が笑えば この世界中に/もっと もっと 幸せが広がる》という、大人から子どもまで伝わるメッセージと、シンガロングできるほっこりしたメロディ、鈴や鐘の音色などクリスマスを思わせるアレンジが重なり合って、寒い季節を暖かく包み込んでくれる。
「silent」SEKAI NO OWARI
ドラマ『この恋あたためますか』主題歌に起用された、2020年リリースのクリスマスソング。でも、サビで《クリスマスなんて無ければ/いつも通りの何にも変わらない夜なのに》と歌ってしまうあたりが、さすがセカオワ。トラックそのものは、ロマンチックなメロディや鐘や鈴の音色で、クリスマスらしさ全開で振り切っている。これまでも「スノーマジックファンタジー」などを生み出してきたセカオワの、2020年代型ウィンターソング。
「promise」広瀬香美
1990年代の、冬のCMソングの女王といえば広瀬香美。「promise」のみならず、「ロマンスの神様」「ゲレンデが溶けるほど恋したい」が、スキー&スノーボードで有名なアルペンのCMソングとして起用され、テレビやゲレンデで毎日のように流れていた。その中でも「promise」は、ウィンターソングでありながら、曲調はラテンという、意表を突いたナンバー。まさに“燃える恋心”が表現されており、広瀬香美のチャレンジ精神が見て取れる。
「白い恋人達」桑田佳祐
桑田佳祐にとって、ソロ7枚目のシングルであり、2001年にリリースされた。自身が出演もコカ・コーラ『No Reason』キャンペーンCMソング。《聖なる鐘の音が響くころに》などといった歌詞や、キラキラした鈴の音色など、クリスマスを思わせるフレーバーが散りばめられた、温かなメロディのロマンチックなバラードになっている。その後、2022年にもユニクロのCMソングとして起用され、不朽の名曲であることを知らしめた。
■昭和から平成までなつかしい冬の歌
「スノースマイル」BUMP OF CHICKEN
「Dear…」西野カナ
「冬がはじまるよ」槇原敬之
「悲しみは雪のように」浜田省吾
「BLIZZARD」松任谷由実
「サイレント・イヴ」辛島美登里
「寒い夜だから…」TRF
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「スノースマイル」BUMP OF CHICKEN
2002年12月にリリースされてから、20年以上愛されている名曲。《冬が寒くって 本当に良かった》という、ネガティブをポジティブにひっくり返す表現が見事な歌い出しから、寒い冬をほっこり温めていく二人の物語は、急転直下で《君の居ない道》に結実する。切ないエンディングを毛布のように包み込む分厚いコーラスもいい。
「Dear…」西野カナ
2009年12月にリリースされた『Dear…/MAYBE』に収録。MVにはガラケーが登場し、歌詞にも《ケータイに君の名前が光る》と出てくるように、時代背景が明瞭で、あの頃の思い出とリンクせずにはいられない。切なさや寂しさを抱えながらも一途に“君”を思い続け、最後は“愛してるよ。”とまっすぐに締め括るピュアなラブバラード。
「冬がはじまるよ」槇原敬之
1991年度のサッポロビール『冬物語』CMソングで、《ビールを飲む横顔がいいね》というフレーズが印象的。ビールといえば夏というイメージが強いけれど、この楽曲の大ヒットで、「冬でもビールが飲みたい!」と思う人が増えたはず。その後、2008年度にも、再度『冬物語』のCMソングとなっている。槇原敬之にとっては、前作の3rdシングル「どんなときも。」でブレイクを果たしていたものの、今作によってさらなる人気を決定づけることとなった。
「悲しみは雪のように」浜田省吾
1981年に14枚目のシングルとしてリリースされ、さらに、1992年にドラマ『愛という名のもとに』の主題歌として起用されたのを機に、23枚目のシングルとしてリリース。それまでロックファンに愛されていた浜田省吾の楽曲が、ドラマのタイアップによって、多くの人に届くきっかけともなった。すべてを包み込むようなスケール感がある楽曲で、歌詞は切なさの中に温かなメッセージが込められている。ライブではシンガロングも沸き起こる。
「BLIZZARD」松任谷由実
1987年に公開された映画『私をスキーに連れてって』の劇中歌として広まってから、「恋人がサンタクロース」などと共に、ユーミンの冬ソングを代表する楽曲として愛され続けている。ゲレンデを滑る爽快感が見事に表現されているだけではなく、実際にゲレンデで頻繫に流れていたことから“冬といえばユーミン”というイメージは根強い。今も毎冬、恒例の苗場公演が行われており、スキー場とは切っても切れない縁を持つアーティストである。
「サイレント・イヴ」辛島美登里
1990年にドラマ『クリスマス・イブ』の主題歌となり、大ヒット。その後、リリースから30年以上がたった今もクリスマスの街に流れるスタンダード・ナンバーとなった。はかなげなピアノの音色をバックに、切ない恋物語を綴った歌詞が、辛島美登里の美しく澄んだ歌声によって色づいていく。バブルの終わりが見えてきた頃に華やかさ、温かさだけではないクリスマスに踏み込んだ楽曲は、今もたくさんの人たちに寄り添い続けている。
「寒い夜だから…」TRF
1993年にリリースされた、TRFにとって5枚目のシングル。それまで、ダンサブルでエッジが鋭い楽曲を歌い踊るイメージが強かったTRFが、ここで抒情的な歌ものといえる楽曲にチャレンジし、一気にリスナーの層を広げることとなった。小室哲哉のメロディセンスが炸裂した“寒い夜だけは あなたを待ちわびて”という切なげなサビは、YU-KIの伸びやかなハイトーンボイスともマッチ。当時、カラオケで歌った記憶がある人も多いはずだ。
■音楽とともに、めいいっぱい冬を楽しもう
過去から現在まで、様々な時代において、こんなにもたくさんの名曲が冬を彩ってきたということが、改めてわかるようなラインナップだと思う。ぜひ、ここで紹介した30曲や、お気に入りのウィンターソングを聴いて、この冬もめいいっぱい楽しんでほしい。
TEXT BY 高橋美穂
楽曲リンク
10代、20代が聴いている冬の歌
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カラオケの定番!冬の歌
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寒くなったら思い出す!CM、ドラマ・アニメ主題歌になった冬の歌
https://tftimes.lnk.to/5NsSjIlXT1

