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    2023.01.17

    ザ・クロマニヨンズ 聴き終えるとなぜか力と勇気が湧いてくる。変わらぬザ・クロマニヨンズらしさを新たな思いで噛みしめるニューアルバム

    • ザ・クロマニヨンズ
    • コラム
    • 宮本英夫
    ザ・クロマニヨンズ 聴き終えるとなぜか力と勇気が湧いてくる。変わらぬザ・クロマニヨンズらしさを新たな思いで噛みしめるニューアルバム
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    CONTENTS目次

    • ザ・クロマニヨンズに生きる力をもらう日常が戻って来た
    • 甲本ヒロトが7曲で真島昌利が5曲というバランスがちょっと珍しい
    • 生き物にちなむタイトルが多いアルバム
    • このアルバムで唯一聴ける、ヒロトのハーモニカが文句なしにかっこいい
    • ザ・クロマニヨンズのアルバムは、ライブを見て家に帰るまでがアルバム

    ■ザ・クロマニヨンズに生きる力をもらう日常が戻って来た

    ザ・クロマニヨンズが毎年アルバムを出してツアーをやる。当たり前のことがどんなに特別だったのか、コロナ禍を生きている我々は知っている。『PUNCH』のツアーは途中で終わった。『MUD SHAKES』のリリースライブは1回だけだった。『SIX KICKS ROCK&ROLL』は怒涛のシングル6連発で盛り上がり、これまでより少なめだがツアーができた。そして2023年1月18日、16枚目のニューアルバム『MOUNTAIN BANANA』が出て、2月からはツアーが始まる。ザ・クロマニヨンズに生きる力をもらう日常が戻って来た。

    アルバムの先行シングル「イノチノマーチ」は、NHK Eテレ『ギョギョッとサカナ★スター』とNHK総合『超ギョギョッとサカナ★スター』主題歌になった曲で、さかなクンが描いたかわいいジャケットイラストがなんたって秀逸だ。机に飾りたい。曲はアルバムにも収録されているが、アルバムはモノラルミックスだがシングルはステレオミックスだから聴き逃せない。スタジオライブを彩色加工したMVもかっこいい。しかしこの人たちはなんで年を取らないのか。

    ■甲本ヒロトが7曲で真島昌利が5曲というバランスがちょっと珍しい

    じっと見ているとナントカ星人に見えてくる、妙に存在感あるバナナジャケットに包まれたアルバム『MOUNTAIN BANANA』は全12曲入り。いつも通りの半分こではなく、甲本ヒロトが7曲で真島昌利が5曲というバランスがちょっと珍しい。しかしアルバムの1曲目はマーシーの曲だ。バンドの得意技のクラップとコーラスをふんだんに散りばめた、問答無用のエイトビートだ。何が「ランラン」なのかというと「走る」からという、マーシーらしい言葉遊びが楽しいロックンロールだ。

    ヒロトの「暴走ジェリーロック」も、同じくエイトビートで突っ走る豪快な一曲。続いて登場する「ズボン」は言葉の響きで楽しく聴かせる、ヒロトお得意のおとぼけロックンロール。「ボンボンズー」というコーラスが、一度聴くと耳について離れなくて困る。

    甲本ヒロト(Vo)

    真島昌利(Gu)

    ■生き物にちなむタイトルが多いアルバム

    このアルバムはなぜか生き物にちなむタイトルが多いが、ここからの3曲もそう。マーシーの「カマキリ階段部長」は、何がカマキリで階段で部長なのか正体不明ながら、哀愁を盛ったミドルテンポと、胸を打つもの悲しいメロディが不思議な存在感を放つ。ヒロトの「でんでんむし」も、主役はでんでんむしというよりむしろボウフラだが、昆虫観察日記めいた童心あふれる歌詞と、マイナーコードの裏打ちのビートが印象的。妖怪を生き物と言っていいのか知らないが、ヒロトの「一反木綿」も実に味わい深い曲で、アコースティックギターを使ったカントリーバラード風のアレンジと伸びやかなメロディが素晴らしい。

    アナログ盤で言うとB面1曲目、「イノチノマーチ」はヒロトらしいとしか表現できないご機嫌ロックンロール。歌詞は勇ましい応援歌風でいて、2番を「にゃかにゃかぶん」で押し通すセンスが凄い。そして、ここから3曲はまた生き物めいたタイトルだぞと思ったら、マーシーの「ドラゴン」は龍ではなくドラゴン花火だった。彼が得意とする少年時代の思い出を綴るノスタルジックな曲で、友達の「やまちゃん」が登場するのは「ぼくと山ちゃん」(ましまろ)以来だろうか。会ったこともないのに知ってるような気がする、きっといい奴に違いない。ヒロトの「もうすぐだぞ! 野犬!」は、マイナー調の歌謡曲めいたメロディが強く耳に残る曲で、珍しくウェットな情緒を感じさせる佳曲。長い冬を超えて春を待つ犬の心に寄り添う歌詞も、実にヒロトらしく力強くてあたたかい。「キングコブラ」もヒロトの作で、シンプルなロックンロールに乗せてマイナーとメジャーが交錯するメロディが秀逸。ナンセンスな歌詞だが、どことなくブルースの香り漂うのもいとおかし。

    小林勝(Ba)

    桐田勝治(Dr)

    ■このアルバムで唯一聴ける、ヒロトのハーモニカが文句なしにかっこいい

    アルバムのラストを飾るのはマーシーの2曲だ。「さぼりたい」は、曲が始まったときには何拍子なのかもわからない、サビに至って“あ、レゲエだったんだ”と気づく実験的なアレンジが面白い。このアルバムで唯一聴ける、ヒロトのハーモニカが文句なしにかっこいい。そして「心配停止ブギウギ」。「心配停止」は誤植ではなく、心配するのはもうやめたとあっけらかんと言い放つ歌詞に、ロカビリー風の演奏がばっちり決まった。12曲を聴き終えるとなぜか力と勇気が湧いてくる。変わらぬザ・クロマニヨンズらしさを新たな思いで噛みしめる、『MOUNTAIN BANANA』はそんなアルバムだ。

    ■ザ・クロマニヨンズのアルバムは、ライブを見て家に帰るまでがアルバム

    『ザ・クロマニヨンズ ツアー MOUNTAIN BANANA 2023』は、2月2日にZepp Haneda(TOKYO)でキックオフ、4月29日の北海道カナモトホール(札幌市民ホール)まで全国24ヵ所を巡る。ザ・クロマニヨンズのアルバムは、ライブを見て家に帰るまでがアルバムだ。2023年もザ・クロマニヨンズと共に生きる。終わらないロックンロールの旅は続いてゆく。

    TEXT BY 宮本英夫


    リリース情報

    2023.1.18 ON SALE
    ALBUM『MOUNTAIN BANANA』


    ライブ情報

    全国ツアー『ザ・クロマニヨンズ ツアー MOUNTAIN BANANA 2023』
    https://www.cro-magnons.net/live/


    ザ・クロマニヨンズ OFFICIAL SITE
    https://www.cro-magnons.net

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