“片思い”と一口に言っても、そのかたちは様々。胸が苦しくなるほど切なかったり、甘酸っぱい喜びに満ちていたり。ここでは、そんな揺れ動く気持ちをやさしく受け止める“片思いソング”を厳選。あなたの“片思い”にそっと寄り添い、心を支えてくれる一曲がきっと見つかるはず。
■聴きたい&歌いたい!カラオケソング20曲
1.「カタオモイ」Aimer
2.「貴方の恋人になりたいのです」阿部真央
3.「NAO」HY
4.「GO FOR IT !!」西野カナ
5.「高嶺の花子さん」back number
6.「プロローグ」Uru
7.「Happiness」嵐
8.「僕は…」あたらよ
9.「Pretender」Official髭男dism
10.「君はロックを聴かない」あいみょん
11.「ホワイトアウト」reGretGirl
12.「好きだから。」『ユイカ』
13.「スパークル」幾田りら
14.「世界は恋に落ちている」CHiCO with HoneyWorks
15.「ロマンチシズム」Mrs. GREEN APPLE
16.「かいしんのいちげき !」天月-あまつき-
17.「栞」クリープハイプ
18.「コイスルオトメ」いきものがかり
19.「恋するフォーチュンクッキー」AKB48
20.「あなたに恋をしてみました」chay
「カタオモイ」Aimer(エメ)
Andropの内澤崇仁が楽曲を手がけた「カタオモイ」。男性目線の一途な思いを、Aimerがあえてさらりと歌い、その中に深い思いをにじませる。
恋が成就したあとの物語を紡ぐこの歌は、プロポーズソングとしても人気。“僕”の思いはどこまでもまっすぐで、“増えてくばっか”だから、幸せに包まれるほど切なさも募る。人が人を思うことの、計り知れない深みを描く一曲。
「貴方の恋人になりたいのです」阿部真央(あべ まお)
相手のことをよく知らなくても、恋心は走り出してしまう。「貴方の恋人になりたいのです」には、つながりの弱い人との恋に踏み出そうとする女性の情熱と不安がリアルに映し出されている。
ふたりの仲はなかなか進展しないまま時間が過ぎ、次の季節の風が吹く。焦燥を帯びた阿部真央の歌声が、胸を締め付ける。
「NAO」HY(エイチワイ)
「366日」など切ない恋歌を生み出した仲宗根泉(Vo&Key)が、片思いをしていた友人を思って書いた曲。タイトルはその友人の名前、ナオコに由来する。
静かな歌い出しから次第に感情を高め、終盤は壮大なコーラスが心を包み込む。たとえ恋が報われなくても、そばで見守っていてくれる人の存在を感じられる…。そんなぬくもりに溢れた一曲。
「GO FOR IT !!」西野カナ(にしの カナ)
あと一歩踏み出せない恋心を応援するチアソング。思いを伝えたいけれど“傷つきたくない 嫌われたくない でも誰かに取られたくもない”という欲ばりな本音に、思わず共感してしまう。
メールから電話、そして直接会いに行こうとするまで、少しずつ進むストーリーに注目。西野カナがチアリーダーたちとポジティブなエネルギーを送るMVも、観るだけで元気がもらえる。
「高嶺の花子さん」back number(バック ナンバー)
悶々とした恋心をユーモラスに歌う妄想ソング。高嶺の花のような存在との恋を思い描いては、現実に引き戻される。夏の開放的な空気も、妄想に拍車をかける。
“会いたいんだ 今すぐその角から飛び出してきてくれないか”という願望は、まさに恋の妄想の定番。ちょっとこじらせた片思いの“あるある”が、この曲にぎゅっと詰まっている。
「プロローグ」Uru(ウル)
教師と生徒の許されない恋を描いたドラマ『中学聖日記』の主題歌として、多くの人の記憶に残る一曲。結ばれない運命と知りながら、心からその人を消し去ることはできない。その葛藤を、揺らめくようなメロディで描き出す。
繊細さと芯の強さをあわせ持つUruの歌声が、抑え込もうとするほど募る恋心にそっと寄り添い、深い説得力を与えている。
「Happiness」嵐(あらし)
恋に破れてくじけそうなとき、そっと背中を支えてくれるエールソング。今は苦しみのなかにいたとしても、君の心のなかには“Happiness”のつぼみがちゃんと育っているよ、と教えてくれる。
走り出したくなるようなポップなメロディと、はつらつとした5人の歌声が、まるで春風のように希望の気配を運んでくる。恋愛に限らず、人生がうまくいかないときにいつでも聴きたい一曲。
「僕は…」あたらよ
アニメ『僕の心のヤバイやつ』第2期のオープニングテーマとして書き下ろされた楽曲。“中二病”真っ只中の主人公の心に重ね合わせ、思春期の繊細にこんがらがった心を描いている。
“君”と出会って、劇的に変わっていく自分を見つめる“僕”。2コーラス目のサビのあと、一気に溢れ出すように語られるモノローグが胸を打つ。
「Pretender」Official髭男dism(オフィシャルヒゲダンディズム)
国内で初めてストリーミング累計再生回数が5億回を突破するなど、数々の記録を打ち立てたヒットソング。“君の運命のヒトは僕じゃない”と現実を噛み締めながら、それでも恋の甘さにすがってしまう心を描く。
“君とのラブストーリー”は動き出すことなく、主人公の心には虚しい願いが浮かんでは消える。ドラマチックな歌と演奏が、報われない恋の痛みをいっそう際立たせている。
「君はロックを聴かない」あいみょん
恋に落ちた相手と趣味が合うとは限らない。この歌の主人公が恋した相手は“ロックなんか聴かない”タイプだけれど、自分の好きなロックを聴いてほしくて思いを音楽に託す。
高鳴る胸の鼓動をBPM190と表現するのもユニーク。ちょっと不器用な愛の示し方だからこそ、誠実な気持ちが伝わってくる。
「ホワイトアウト」reGretGirl(リグレットガール)
恋人に捨てられる瞬間を臨場感溢れるタッチで描いた楽曲。目の前が白い闇に包まれていく感覚をエモーショナルなギターロックで伝えている。
失恋をきっかけにバンドを結成した平部雅洋(Vo)が、心の叫びを歌に込めた一曲。カッコつける間もなく、悲しみと後悔の言葉を次々と吐き出す姿が、もはや潔い。
「好きだから。」『ユイカ』
好きな人を遠くから見ているだけの関係を、男女それぞれの目線で描いた初々しいポップソング。ラストパートでは、ふたりが本心を隠しつつ交わす言葉のやりとりが、甘酸っぱい感情を呼び起こす。
あと一歩踏み出せば両思いになれるのに。でも、このもどかしいシチュエーションこそが、片思いの最も楽しい瞬間なのかもしれない。
「スパークル」幾田りら(いくた りら)
恋愛リアリティ番組『今日、好きになりました。蜜柑編』の主題歌。恋の始まりと終わりを、まるで一瞬の煌めきように感じる感覚を描いている。
迷って、期待して、願って、諦めるまで。恋に落ちた“私”の中には無数の感情が生まれては消えていく。『THE FIRST TAKE』での息をのむようなパフォーマンスは、恋を失う痛みをいっそうリアルに感じさせた。
「世界は恋に落ちている」CHiCO with HoneyWorks(チコ ウィズ ハニーワークス)
“あの子”と“君”の恋が実ったとき、自分の胸に芽生えた特別な感情が恋だと気づいてしまう。そんなほろ苦い青春の1ページを綴った、CHiCO with HoneyWorksのデビュー曲。
この歌の主人公は、もうこの恋は叶わないとわかっていても、思いを告げにいく。意味なんてなくても、がむしゃらに突き進むのが青春だから。
「ロマンチシズム」Mrs. GREEN APPLE(ミセス グリーン アップル)
軽快なサウンドに乗り、俯瞰的なまなざしで人類愛を描く「ロマンチシズム」。純粋だろうが、歪んでいようが、それもまた人間の愛しさ。世の中のすべての恋と愛を包み込むようなおおらかさが、心に響く。
“ドクドク独特な苦もあって”や、“故意に恋する”など、韻を踏んだユニークな歌詞にも注目。スキップするようなリズムが、恋に行き詰まった心を軽やかに解きほぐしてくれる。
「かいしんのいちげき!」天月-あまつき-
恋は何度経験しても上手くなれないもの。ゲームの中みたいに、いろんなスキルが使えたらいいのに…と願う少年少女たちに送る告白応援歌。明るく勢いのあるサウンドが背中を力強く押してくれる。
“今日くらいは好きに叫べーー!!”というセリフに続いて伝えたい言葉を口に出してみたら、ちょっと前に進めるかも。
「栞」クリープハイプ
作家でもある尾崎世界観(Vo&Gu)の繊細な言語感覚が冴えわたる「栞」。恋人じゃなくなる“君”との思い出が文字となって、桜のようにひらひらと舞い散る。
いつまでも続くと思っていた物語が、1冊の本になって綴じられようとしている切なさ。本をモチーフに、心が離れていく瞬間を詩的な表現で切り取っている。
「コイスルオトメ」いきものがかり
まっすぐに恋する女の子と、シャイな男の子の物語を紡ぐ歌。吉岡聖恵(Vo)の感情豊かな歌声が、ピュアな乙女心を鮮やかに伝えている。
恋の熱量は、どちらかといえば女の子のほうが大きいように思えるものの、実際のところはわからない。正反対のように見えるふたりが惹かれ合う、その不思議さもまた恋の醍醐味。
「恋するフォーチュンクッキー」AKB48(エーケービーフォティエイト)
AKB48の代表曲として知られるヒットソング、通称“恋チュン”。見つめるだけの恋から、一歩踏み出そうとする女の子の気持ちをポップに歌っている。
恋をすると、ときめきに心が躍るいっぽうで、不安や心細さもつきまとう。そんなとき、“未来はそんな悪くないよ”というフレーズが胸に明かりをともしてくれる。
「あなたに恋をしてみました」chay(チャイ)
“恋をしてみました”という短いフレーズで、初々しい恋心を鮮やかに表現したナンバー。1960年代アメリカンポップス風のレトロなサウンドが、キュートなデートシーンを描き出す。
恋に舞い上がって少し空回りしている女の子の姿が、なんともキュート。その健気さが報われますように、と応援したくなる。
■素敵な恋を片思いソングで彩ろう
思いが成就しても、しなくても、“片思い”をした時間は人の胸に長く残る。少し苦い記憶も、きっといつかやさしく思い出せる日がくる。
誰かを思うことの尊さを教えてくれる“片思いソング”に心を委ねて、胸のときめきや痛みを、そっと抱きしめてみて。
TEXT BY THE FIRST TIMES編集部