『THE FIRST TAKE』の新コンテンツ『HIGHLIGHT』、第2回に登場したのはTHE JET BOY BANGERZ・TAKUMI。プロダンサーとアーティストという、2つの顔を持つTAKUMIならではのダンスの魅力を紐解きたい。
■『HIGHLIGHT』とは?

ダンス・楽器演奏など様々なジャンルにフォーカスを当て、『THE FIRST TAKE』本編では伝えきれていないアーティストの魅力や、グループの中の一人などその人だけが放つ輝きにスポットライトを当てていく新企画。
一発撮りのパフォーマンスを至近距離から複数のカメラで撮影。”近さ・生々しさ”、臨場感溢れるパフォーマンスを楽しむことができる。
■TAKUMI(THE JET BOY BANGERZ)

第1回目に登場したBE:FIRST・SOTAに続くのは、THE JET BOY BANGERZ・TAKUMI。TAKUMIは小学生の頃にダンスを始め、以降ダンスの大会やコンテストで優勝を果たしたり、ダンス留学をしたりと、ダンスと向き合い続けてきた。また、早稲田大学在籍中からプロダンスリーグ「D.LEAGUE」のチーム、CyberAgent Legitのリーダーに就任。直近3年間チームを優勝に導くという功績を残すと同時に、最優秀選手賞である『MVD OF THE YEAR』も3年連続で受賞してきた。いっぽうで、10人組ダンス&ボーカルグループ・THE JET BOY BANGERZのメンバーとしても活躍中。圧巻のダンスパフォーマンスで魅了するだけでなく、ラップにも挑戦しており、新たな才能を開花させている。
■TAKUMI’s『HIGHLIGHT』
◎使用曲:THE JET BOY BANGERZ「Let’s Dance」
TAKUMIが選んだのは、THE JET BOY BANGERZが11月19日にリリースするEPから先行配信された表題曲「Let’s Dance」。しかし、楽曲をそのまま使用しているのではなく、Remix音源でパフォーマンスをしている。タイトルが表しているように、原曲も思わず踊りたくなってしまうサウンドの楽曲なのだが、さまざまなBPMでRemixされたことでまた違った表情を見せている。しかも、音ハメしたくなるようなサウンドばかりで、TAKUMIのダンスの魅力を引き出している。
◎パフォーマンスの見どころは?
ひとりだけのオンステージでTAKUMIが見せたダンスを見て、思わず声を上げた人も多いのではないだろうか。そんなTAKUMIのパフォーマンスの魅力を改めて考えてみたい。
【表情】
出だしから目を引くのは、流れている曲に合わせて歌詞を口ずさむTAKUMIの表情。その後もところどころで歌詞やビートを口ずさむ様子が見える。さらに、キメの部分でニヤリと笑ってみせたかと思えば、そのあとに続くダンス部分では真剣な表情に。そういったTAKUMIの様子からは、音楽を正確にキャッチアップして体を連動させているという印象を受ける。単に動きだけを見せているのではない部分に、トッププロダンサーである所以を見た気がする。ちなみに、踊り終わったあとに笑顔を見せて、「楽しかった」と呟いている表情からはTAKUMIの素も伝わってくるのではないだろうか。
【音が可視化されたかのようなダンス】
「お願いします」という言葉以降、TAKUMIのダンスはまさに音を可視化したようなものだった。00:33からの重めのビートの部分は、ずっしりと重さを感じるダンス。その中にも細かな音を表すような動きが散りばめられている。リズムが変わる01:37あたりからは、一気に軽快になっている。ヒット一つとっても軽やかさが違っており、柔らかな動きや素早い足捌きも多い。そして、ラスト部分は低音が抜けたサウンドに合わせてなのか、振り数をかなり少なくして、スマートなお辞儀で締めている。パートごとに“どの音を重要と捉えているか”が動きから伝わり、彼が曲をどう聴いているのかが見えてくるようだ。
【超絶技巧のPOPPIN’】
TAKUMIが踊っているのは、POPPIN’。 POPPIN’はヒットやウェーブ、ロール、アニメーションなどさまざまな動きがあるが、総じて“不思議に見えるダンス”といえるジャンルだ。“不思議に見える”というのはダンスにおいてとても大切な要素で、マイケル・ジャクソンで有名になったムーンウォークなどは“不思議に見えるダンス”の有名な例である。そしてTAKUMIが披露したダンスにも、“不思議に見える”要素が詰まっている。たとえば、上半身は激しく動いているのに下半身は滑るように動いていたり、高速かつ連続してヒットを打つバイブレーションを見せていたり、倒れた姿勢からふわっと起き上がって重力を感じさせない動きを見せたり。また、瞬時に力を入れたり抜いたりするアニメーションも多用されており、人間離れした印象を与えている。それを難なくやって見せるTAKUMIのダンスは、まさに超絶技巧。D.LEAGUEを牽引するプロダンサーの実力がキラリと輝いている。
■TAKUMI「音が始まったその瞬間から、その場の空気を変えられるように」
Q1.今回のパフォーマンスの注目ポイント。
TAKUMI:踊りにおいて、自分はオーラとか、その人特有の醸し出す雰囲気は重要な要素だと思っていて、“空気を変えることのできるダンサー”は自分のテーマなので、今回は音が始まったその瞬間から、その場の空気を変えられるように、観てくださる方を引き込めるように意識しました。
一発撮りということで、生感も大切にしたかったので、大まかな流れは決めつつ、フリースタイルで踊っています。
注目ポイントは難しいですが、指定するとしたら0:54〜のパートは特に、音の種類や細かな強弱に合わせて踊りが変化しているので、自分にどう音楽が聴こえているかを知ってもらって、楽しんでもらえればと思います!
Q2.パフォーマンス楽曲のセレクト理由や、アレンジについて
TAKUMI:『THE FIRST TAKE』に出てらっしゃるアーティストの方、歌手の方も、自分たちの曲をパフォーマンスしているので、アーティストとしての自分達の楽曲をレペゼンしたいと思い、新曲の「Let’s Dance」が名前もこの企画にピッタリなので選んでこの企画用にRemixを作っていただきました!
初めてひとりでここまで長いパフォーマンスに挑戦しましたが、曲の展開がいろんな方向に変化するアレンジになったので、曲の展開についていけるか曲と勝負してるみたいで楽しかったです!
TEXT BY 高橋 梓
▼『THE FIRST TAKE』OFFICIAL YouTube
https://www.youtube.com/@The_FirstTake
▼『THE FIRST TAKE』OFFICIAL SITE
https://www.thefirsttake.jp/


