THE F1RST TIMES

INTERVIEW

2021.12.15

福原遥が考える“幸せ”。主演ドラマ『アンラッキーガール!』&主題歌から受け取ったメッセージ

2022年度後期連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK)でヒロインを務めることが決定。同年春にはWOWOWオリジナルドラマ『今どきの若いモンは』で反町隆史との初共演も発表された福原遥。

2021年は、ドラマ『教場II』(CX)、『ゆるキャン△2』(TX)、『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(NTV)、『IP~サイバー捜査班』(EX)に出演。さらに、アニメーション映画『アイの歌声を聴かせて』や『フラ・フラダンス』では声優を務め、実写映画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』では声優を務めたアニメと同役で出演するなど、ドラマ、映画、アニメ、バラエティ、歌手と多方面で活躍を見せている。

そんな彼女の約1年半ぶりとなる通算4枚目のシングルは、自身が主演を務めたドラマ『アンラッキーガール!』(YTV)の主題歌「Lucky Days feat. OKAMOTO’S」。目覚ましい活躍を続ける福原遥にドラマの主演と主題歌を任された心境から、自身にとっての“幸せ”について聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ
PHOTO BY 冨田望
HAIR & MAKE UP BY 杉野智行(NICOLASHKA)
STYLING BY 津野真吾 (impiger)

■幸は、おばあちゃんみたいな女の子

──まず、ドラマ『アンラッキーガール!』の主演と主題歌の両方を担当された心境から聞かせてください。

主演はもちろん嬉しかったんですけど、“大丈夫かな?”っていう不安や緊張もありました。でもそれ以上に、“まさか自分が主題歌を歌わせていただけるなんて!”という衝撃が大きくて。想像していなかったことではあったんですけど、自分ができることは全部、全力でやっていこうという気持ちで臨みました。

──ドラマの脚本を受け取ったときはどう感じられましたか。とにかくついていない女の子が巻き起こすアンラッキーコメディですよね。

作品自体すごく面白くて。本当にいろんな不運に見舞われるので、次はいったい何が起こるんだろうっていうワクワク感というか、期待しながら読み進められるところがありました。しかも、不運なことはいっぱい起きるんですけど、観終わったあとに楽しい気持ちになれる、幸せな気持ちになれる、素敵な作品だなと感じました。ただ、私が演じた福良幸(ふくら・さち)の役柄については、撮影しながらも“どういう感じだろうな”って考えている部分はありました。

──その迷った点というのは?

24時間365日、ずっとついていないまま過ごしてきたことで、不運に慣れてしまっているというか、人生を諦めているというか……ちょっと達観している女の子なんですよね。だから、不運なことが起こったあとに彼女がどんなリアクションを取るのか。その雰囲気がすぐに掴めなかったんです。なので、監督や皆さんといっぱい話し合いました。

──顔面ケーキやアイドル役の峯岸みなみさんに殴られた顔など、声を出して笑ってしまうような表情がたくさんありました。

あはは。やりすぎかもしれないくらいのシーンもありましたけど、みんなでひとつひとつ探りながら作っていった感じでした。

──探った結果、幸はどんな女の子でしたか。

とにかく心が優しいんですよね。自分のことよりも周りのことを優先して考える。自分自身にアンラッキーなことが起こったときにはびっくりするけど、すぐにケロってもとどおりになれるし、“人生を何回も経験しているんじゃないかな”っていうくらい落ち着いている(笑)。ちょっとおばあちゃんみたいな女の子ですね。6話では、幸のトラウマが明らかになるんですけど……。

──不運が日常で、幸運に恐怖を感じる理由が明かされましたが、ナレーションやオープニング映像の謎にも繋がっていてびっくりしました。

そうですよね。幸自身はそこでトラウマを乗り越えて、前に一歩を進めるようになった。

──そして、幸は婚約者ではなく、世界一不運な女たちである、綾波樹(高梨臨)と朝倉香(若月佑美)と一緒にいることを選びます。「3人で、この場所で幸運を掴む努力がしたいんです」というセリフにはグッときました。

嬉しいです。幸の転換期となる大事なシーンだったので、そこにいくまでの心情の流れはみんなでしっかりと話し合いました。ドラマを観てくださった方が「幸は婚約者と一緒にいたいのに、なんで一緒にいないの?」って感じてしまわないように、幸は樹と香に出会ってこんなにも幸せだから、3人で“幸せとは何か?”を感じていきたいんだよって。そういう想いを持って演じていました。

──樹 役の高梨さんと香 役の若月さんとの関係性はどうでしたか。

実際にめちゃめちゃ仲良くなりました。3人の仲の良さは、劇中と同じ、そのままの関係性だったなって思います。

──何か仲良くなったきっかけはありましたか。

現場にお菓子を差し入れで持って行ったことがあったんですけど、「食べてください」って勧めたら、皆さんもお菓子やフルーツを持ってきてくれて(笑)。そのあたりから緊張も解けて仲良くなって。高梨さんも撮影の中盤で「もう敬語はやめて。私のことは“リンリン”って呼んで」って言ってくださって。

──あはは。そのあだ名もハードルが高いですね。

「呼ばなかったらジュースおごりね」って言われました(笑)。そこからもっともっと仲良くなったので、皆さんのおかげですね。

──福原さんが真ん中で微笑んでいることで、周りも思い切って弾けることができるし、より輝くんじゃないかと思っているんですよね。『ゆるキャン△』もそうでしたし。

いやいやいや……ありがたいお言葉ですが、そんなことはないです(笑)。いつも周りに支えてもらっているなって思います。

──では、撮影で印象的なシーンをひとつだけ挙げるとすると?

10話(最終回)の樹かな。調子が悪かった肩が治ってきたかどうかを確かめるために動き回った結果、変なところにひじを打つというシーンだったんですけど……満面の笑みで「この動き、右ひじ左ひじに似てない?」(お笑いコンビ2700のネタ)ってはしゃぎ回るテンションの高い高梨さんにみんなでお腹を抱えて笑いました。このドラマの撮影で一番笑ったと思います。

■普段はアンラッキー、人生はラッキー

──ちなみに福原さんは“アンラッキーガール”ですか?

普段はアンラッキーなほうだと思います。私が抜けているせいもあるんですけど、いろんなものを忘れたり、つまずいたりすることが多くて。あと、ご飯を食べに行ったときに、私の料理にだけ新聞紙とかキャベツの切れ端とか、笹の葉とかが入っていたり(苦笑)。今まで何回も食べていますけど、アサリも全部、砂が入ったものに当たっている。そういうアンラッキーなことが多いので、家族や親戚には「幸はそのまんまだね」って言われます。

──今、“普段は”と言っていましたが。

人生はラッキーだなと思っています。この人と出会えて良かったなという人ばかりと出会ってきていますし、お仕事も。昔のことですけど、「これに落ちたら芸能界をやめよう」って言って受けたオーディションが、『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』(2009〜2013年)だったんです。人生は本当に恵まれていると思います。

──占いは信じますか。

好きですね。でも、全部を信じるっていうことはなくて、いいことだけを聞きたいなっていう(笑)。今後のことがすごく気になるんですよ。だから、信じているというよりは、未来のことを楽しみにしているっていう感じですかね。

──最近あったラッキーも教えてください。

なんだろうなぁ……この曲(主題歌「Lucky Days feat. OKAMOTO’S」)のMVを撮ったんですけど、ドラマの監督のスミスさんが撮ってくださって。キャストの皆さんにも出ていただいて、照明さんやカメラマンさんも全部ドラマチームで撮影できたのは、大きな幸運でした!

──どんな内容になっているんですか。

スミスさんがオシャレな世界観で撮ってくださいました。高梨さん、若月さん、坂垣瑞生(桜田卓海 役)さんと一緒にダンスを踊って、OKAMOTO’Sのショウさんも一緒だったので、めちゃめちゃ楽しかったです。

──ドラマはご自身にとって、どんな作品になりましたか。

ポップでコメディ要素も多い作品ですが、“幸せってなんだろう?”と考えさせられる部分も多いと思います。“自分の考え方次第で、人生はいろんな感じ方ができるんだ”っていうのがこの作品のメッセージでもありましたし、私自身も改めて、考え方を変えるだけでこんなにもハッピーになれるんだってことを教えてもらったなという気がします。そういう考え方をこれからも大事にしたいなと感じました。

──ご自身にとっての“幸せ”とは?

幸せは、人からもらうものではなくて、自分で感じることができるかどうかが大切なんだなと思います。ただご飯を食べているだけでも幸せだったりするじゃないですか。自分が楽しく生きようと思っていたら、幸せっていっぱい感じられるものなんだなって思っています。

■“マイナスだった今までの自分とさよならしようよ”

──主題歌「Lucky Days」でも“私はきっと幸せ”と歌っていますね。

この曲はOKAMOTO’Sさんが作ってくださったのですが、作品の雰囲気にすごく合っていて。オシャレで、変に明るすぎず、でも、前向きになれる。ドラマを観終わったあとにすっと入ってくる感じがして、素敵だなと思いました。

──過去の“わたし”に感謝と別れを伝える歌詞になっています。

そうですね。歌詞もド直球に明るく前向きにいこうっていうよりも、ちょっとずつマイナスに考えることをやめていこうよ、みたいな優しい歌詞になっていて。私もマイナス思考になりがちなところを直していかないといけないなって受け入れられました。

──オカモトショウさんとのデュエットはどうでしたか。

ずっと緊張していました。レコーディングではOKAMOTO’Sさんの生演奏、ショウさんの生歌を聴かせていただいたんですけど、それだけでも“おおー”って感動しました。レコーディング中、ショウさんがいろいろ気にかけてくださって。歌詞や曲についても「わからないことがあったら聞いてね」って声をかけてくださって。そこで、“マイナスだった今までの自分とさよならしようよ”っていう想いがあることも教えていただきました。

──歌のディレクションもありましたか。

いえ、自由に歌っていいよっていう感じで迎え入れてくれました。いつもはわりと明るくまっすぐに歌うっていう感じなんですけど、この曲は歌詞も曲調も優しい感じだったので、想いをぶつけるというよりも、さらっと歌ったほうが聴いてくださる方が曲の世界観に入りやすいかなと思いながら歌っていました。

──日常の中で思わず口ずさみたくなるような曲になっていますね。完成した楽曲を聴いてどう感じられましたか。

本当に素敵な曲で、感動しました。ショウさんとふたりで歌っている部分も、どんなふうに仕上がるのかなと思っていたんですけど、皆さんから「新しい感じでいいよ」と言っていただけて嬉しかったです。

──実際にドラマのエンディングで流れたのを聴いた感想は?

観終わったあとに自然と気持ちが明るくなって、ホッとできる。“明日も頑張ろう”って思えるような作品になっていたので、エンディングでこの歌が流れて、ドラマをまとめていただけた感じがしました。

──ドラマのファンの方には“Lai la lai”と歌うDメロを聴いてほしいですね。またカップリングに収録された「粉雪」にも“ララライ/ララライ”というフレーズがありますが、これはあえてですか?

え!? ほんとだ(笑)。偶然です!

──今回、レミオロメン「粉雪」をカバーしたのはどうしてですか。

YouTubeのオリジナルチャンネルで「歌ってみた」をやらせていただいているのですが、カバーって、当時の思い出も混じった気持ちを歌に込められたりする。例えば、その曲が流れていたドラマを観ていたこととか。それが、すごく不思議な感覚で楽しかったので、いろいろな曲に挑戦していきたいなと思っていて。そんななかで、冬ソングを歌ってみたいという想いも出てきて……いつかオリジナルでも出せたらいいなと思っているんですけど、今回は冬の曲のカバーに何がいいかなと思って、「粉雪」を選びました。

──何か思い出のある曲でしたか?

『1リットルの涙』(CX/2005)が好きで、毎回、楽しみに観ていたんですよ。エンディングで流れる主題歌「粉雪」を聴きながら、めちゃめちゃ大泣きしていたなと思って。ドラマの映像も思い出しながら歌いましたね。でも、意外と難しくて。

──かなり低いところから高いところまでいく、レンジの幅が広い曲ですよね。

そうなんですよ。自分に合うキーで歌わせてもらったんですけど、レコーディング前におうちで練習をしていたら、弟に心配されました(笑)。

──(笑)。出来上がりを聴かせてあげてください。

あはは。ちょっと切ないバラードを歌うのは初めてでしたけど、気持ちも入れやすかったですし、歌えて良かったなと思います。

■冬にぴったりなCDに仕上がった

──2曲揃って、シングルとしては前作「風に吹かれて」から1年半ぶりとなりますね。

そんなに経つんだぁ。ジャケットもオシャレに素敵に仕上げていただいて。優しい前向きさもあって、たまに味わいたくなる冬の切なさも入っているので、本当に冬にぴったりなCDになったなと思います。ぜひ、皆さん、この冬に聴いてください!

──最後に今後についても聞かせてください。今、めざましい躍進を遂げている最中だなと感じていますが、どんな未来を望んでいますか。

日々、充実感がありますし、楽しみなことがたくさんあるんですけど、まだ、いろんなことを学ばせていただいていて。もっと、いろんな表現ができるようになりたいなと思っていますし、まだまだ成長したいです。見たことのない景色もいっぱい見たいなと思います……歌手としてはライブをやりたいので、そこにたくさんのお客さんが来てくださっている未来を夢見たり、女優としては、いつかレッドカーペットを歩いてみたいなと夢見ているので、ひとつずつしっかりと夢に向かっていけたらなと思います。

衣装協力: CHARLES & KEITH、THE THING


プロフィール

福原遥
フクハラハルカ/子供向け料理番組『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』(NHK Eテレ)のメイン・キャラクター〈少女・柊まいん〉を務め、一躍人気を集める。2017年に女優として映画『チア☆ダン』に出演、アニメ『キラキラ☆プリキュアアラモード』にて声優を担当、『もしもツアーズ』(CX)3代目ガイトを務めるなど多方面に活躍の幅を広げ、2019年には映画『4月の君スピカ』にて主演を務める。2019年8月に“福原遥”名義でシングル「未完成な光たち」でソロ歌手デビュー。2022年度後期連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK)のヒロインを務める。


リリース情報

2021.12.15 ON SALE
SINGLE「Lucky Days feat. OKAMOTO’S」

初回生産限定盤


通常盤


福原遥 OFFICIAL SITE
https://fukuharaharuka-music.com/