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    2023.02.14

    マハラージャンが初めてアニメ作品へ書き下ろした新作。制作に対してのこだわりと、より明確になった自分の持ち味について聞く

    • マハラージャン
    • インタビュー
    • 柴那典
    マハラージャンが初めてアニメ作品へ書き下ろした新作。制作に対してのこだわりと、より明確になった自分の持ち味について聞く
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    マハラージャンがニューシングル「くらえ!テレパシー」をリリース。
    新曲はTVアニメ『トモちゃんは女の子!』のオープニングテーマ。初めてアニメに書き下ろした楽曲は、クルクルと目まぐるしく展開しキャッチーなフレーズを次々と繰り出すインパクト大のナンバーだ。ソウルやファンクをベースにした洒脱なポップソングを得意にしてきたマハラージャンにとっては、新機軸とも言える曲調。アニメの世界観に寄り添ったテイストでありつつ、歌詞やサウンドにはマハラージャンらしさも存分に表れている。昨年12月には初の全国ツアー「夢」も開催、5月27日には日比谷野外大音楽堂でのワンマンライブも発表されている。
    新作について、そしてライブや音楽活動の充実について、語ってもらった。

    CONTENTS目次

    • 自分の持ち味をどう出すかっていうのをすごく考えた
    • トモちゃんにももどかしさがあったり、淳一郎というトモちゃんの好きな男の子にも、もどかしさがある
    • 思いが通じないというところからテレパシーを思いついて
    • 展開がいっぱいあるということは、その中にすごく物語を入れられるということ
    • “こうやればもっといい演奏ができる”というライブの心持ちが整った感覚がある
    • 楽曲リンク

    ■自分の持ち味をどう出すかっていうのをすごく考えた

    ──「くらえ!テレパシー」はアニメ制作サイドから声がかかって書き始めた曲ですか?

    そうですね。

    ──オファーを受けての第一印象は?

    “やった!”って思いました。今はいろんなアーティストがアニメの主題歌を書いていて、その楽曲のクオリティも本当に素晴らしいから、僕もアニメの曲を書いてみたいと強く思っていたんです。なのでお話をいただいたときには「絶対やらせてください」と言いました。

    ──アニメ主題歌の書き下ろしとなると、それまでと曲の作り方は違ったんでしょうか?

    まずアニメの制作サイドからテンポが速くて展開が多いものにしてほしいという要望があったので。それを自分なりにどう解釈して、作品の持ち味を楽曲に入れるのと、自分の持ち味をどう出すかっていうのをすごく考えました。とても楽しい制作でしたね。どんどんアイデアが出てくるんです。『トモちゃんは女の子!』というアニメの持っている”陽キャ”感というか、ドタバタしているモチーフもありつつ、思いが通じないもどかしさみたいなものもある、そういう持ち味をどう楽曲に盛り込んだら上手く表現できるかを考えるのがすごく楽しくて。クリエイティブにできたなと思います。

    ──たしかに楽曲はこれまでのマハラージャンさんの作風に比べるとテンポも速くて展開も多いですよね。いわゆるアニソンらしい曲調とも言えると思うんですが、その中で自分の持ち味はどう出そうと意識しましたか?

    アレンジは自分らしくやりたいと思ってました。やっぱりバンドでライブをしているというのもあるんで、今回の曲も打ち込みじゃなくてバンドの良さが際立ってほしいということは意識しました。

    ──この曲はベースが目立つ場所がたくさんありますよね。その辺りもそういう意識から?

    そうですね。単純に僕がベースが好きだということもあるんですけれど、そこは気に入っているポイントのひとつです。主張も激しすぎずいい塩梅になっていると思いますし、歌詞はしっかり作った自負があるんで、歌の世界が担保されているなら、ベースが格好いいということはプラスでしかないという。

    ■トモちゃんにももどかしさがあったり、淳一郎というトモちゃんの好きな男の子にも、もどかしさがある

    ──歌詞に関してはどうでしょう?アニメの世界観やキャラクターからどうイメージを膨らませていきましたか?

    まず原作を何回か読んで、その印象や自分の思った感じを形にしていきました。『トモちゃんは女の子!』は、キュンキュンするポイントがずっとあるんですけど、それだけに留まらず、トモちゃんにももどかしさがあったり、淳一郎というトモちゃんの好きな男の子にも、もどかしさがある。トモちゃんがふとかわいところを見せたときに素直に反応できなかったりするんです。

    ──そういうところに作品の面白さや魅力を感じた。

    そうですね。そのもどかしさが、この作品を豊かにしているポイント、面白いポイントだなと思いました。気持ちが伝わらなくてもどかしいところというか。

    ──そういうもどかしい気持ちって、実はマハラージャンさんのこれまでの曲で書いてきたこととも重なる部分がありますよね。

    言われてみればそうかもしれないですね。たしかに、ずっともどかしいことを歌ってます。

    ──しかも、そのもどかしさの中にユーモアがあるという。作品に面白さを見出したポイントとか自分が曲を作るにあたって焦点を当てたポイントが、自然と自分の得意分野と重なってきたんじゃないかとも思います。

    たしかにそうですね。気付いてなかったけど、やってることはそんなに変わらなかったです。

    ──曲のテーマやモチーフの部分でそういうふうに世界観が重なっているから、アニメのために書いた曲ではあるけれど自分の曲でもあるという風に自然となっていったんじゃないかとも思います。

    「自分の曲を作る」という意識は強めに持っていたんですよ。アニメの主題歌ではあるんですけど、その作品に合わせようとしすぎちゃうと、自分を呼んでもらった意味がないということも思っていて。自分らしくありたいということは作りながらも思ってたんですけど、自然にそこができたんだなって思います。

    ■思いが通じないというところからテレパシーを思いついて

    ──曲がどんなふうに出来上がっていったかについても聞かせてください。まず「くらえ!テレパシー」というタイトルの由来は?

    タイトルは、フックがあるものにしたいということは思っていて。そこも自分らしいところなんですけど、あんまりフックが強すぎたり変すぎたりしてアニメを邪魔しすぎてしまうのも避けよう、と。で、思いが通じないというところからテレパシーを思いついて、そこから「くらえ!テレパシー」というタイトルにしました。「くらえ!」という言葉も勢いが強くて、そこが主人公のトモちゃんに重なる部分があるなという。

    ──メロディや曲調に関してはどうでしょう?

    メロディに関しては、サビを大事に考えてました。大きい声で張って歌えるっていうのが僕の中でのこの曲のポイントなんですよ。そもそも僕は宅録ミュージシャンみたいなところから活動を始めていて。家で作っていたときは大きい声で歌えないので、声を張らないままで成立する曲になっちゃいがちなんです。でも、ライブを重ねていくなかで、そういうものだけじゃなく、声を張って歌いたくなってきた。だから声を張る曲を作ろうと思いました。だから、この曲ではいちばん切ない部分を大きい声で歌っていて、それをカタルシスにしたいと思っていて。展開も多いですし、それによって歌い方の強弱がつけられるというのもあるので。そこがメロディのポイントになったんじゃないかと思います。

    ──ボーカリストとしての自分自身についてはどう思いますか?作曲やアレンジも自分で行うプロデューサー的な視点から、自分自身の歌声をどう見ていたかという。

    自分でそれを言うのはすごく恥ずかしいんですけど、もともと思ってたのは、自分の声は質感で勝負する声だなと。うまい下手とかじゃなくて、質感の良さを強みにしていこうと思ってました。もともと僕はトランペットをずっとやってたんで、自分の歌をうまいと思ったことが正直なくて。でも、質感はストロングポイントなんじゃないかと考えています。特に自分の場合は、張った声を出すとあつかましいというか、押し付けがましいというか、説教くさいというか、そういうイメージが出てくると思うんですけれど、今回もなるべくそう感じないようにしたいっていう気持ちで作りました。

    ──あつかましさとか押し付けがましさを感じさせないものにしたいというのは、どういう理由なんでしょう?

    僕はあつかましく感じるものがあんまり好きじゃなくて。力強い歌声が必ずしもいいわけじゃないと思っているんです。あまり強面に聴こえないようにしようということは意識してますね。難しいんですけれど、歌が強すぎるということはなるべくないようにしたいと思っています。

    ──そこは大事なポイントですよね。お洒落な音楽って、あつかましくないところがある。トレンドは移り変わるけれど、音楽が持っている小粋さって、あつかましさとか押し付けがましさの対極にある。そのあたりはマハラージャンの音楽の美学として大事なんじゃないかと思います。

    大事なポイントですね。小粋なものって余裕がありますからね。

    ──「くらえ!テレパシー」という曲は、テンポも速いし、展開も多いし、聴き手の注意に割り込んでくるタイプの曲調であるんですが、お洒落さがある。それは絶妙なバランス感なのかなって思いました。

    そこは意識していると思います。コードの使い方や、入れてる楽器とか音の運びとかに関しては、ダサくなりたくないって強く思ってるんですよね。それが根底にあるんで、曲に強く影響していると思います。

    ■展開がいっぱいあるということは、その中にすごく物語を入れられるということ

    ──この曲で、マハラージャンというアーティストのどんな新しい引き出しが開いたと言えますか?

    音楽を作るうえでどういうことをやりたいのか、そういうところはあるかもしれないですね。というのは、構成にしても、サビ以降ちょっと複雑になっていたり、その中でどういうふうに遊んでいくかみたいなところに自分の個性が出ていると思っていて。展開がいっぱいあるということは、その中にすごく物語を入れられるということなんで。音楽を作ったというより、ひとつの物語を作ったみたいな気持ちもちょっとあります。そういうものづくりの引き出しですかね。

    ──「くらえ!テレパシー」のCDシングルのカップリングには電気グルーヴの「シャングリラ」のカバーが収録されていますが、この選曲とアレンジの意図は?

    まずは電気グルーブがすごい大好きなんで。今回CDを発売するにあたって、カップリングでカバーをやろうという話をいただいて。これまでもアルバムを出すごとにCDでしか聴けない特別なボーナストラックとしてカバーをやってきたんですけれど、今まではゴダイゴの「MONKEY MAGIC」、C-C-Bの「Romanticが止まらない」、山下達郎さんの「BOMBER」とやってきて、もうちょっと違う時代のものをやってみたいというのもありつつ、『トモちゃんは女の子!』のラブコメというところとも相性がいいというのもあって、それで「シャングリラ」にしたという経緯です。

    ──アレンジについてはどうでしょう?

    アレンジするにあたっては、「くらえ!テレパシー」は速いロックみたいなポップスなんですけれど、僕がよくやってきたのは踊れるダンスミュージックなので、そういうものにしたい気持ちは強めにあって。CDを買ってくれた人に対して「マハラージャンはこういう音楽をやっています」っていうのを示すものにしようという。アレンジもすごく気に入った感じにできたので満足してます。

    ──ダフト・パンクの「ゲット・ラッキー」とか、ブルーノ・マーズとか、ああいう生演奏でのファンキーなディスコ・リバイバルのテイストを踏まえたカバーだなって感じました。

    そうですね。サンプリングされたメロディをあえてシンセで弾いているんですけれど、その弾き方もバンドで解釈してアレンジした感が出たと思います。ダフト・パンクやブルーノ・マーズも当然好きなので、そういう感覚もあったと思います。

    ──今回のシングル以外のことについても聞かせてください。LAGHEADSの「聴かないで、ゼッタイ」にゲストボーカルとして参加したり、西寺郷太さんのカバー企画にボーカルとギターで参加したり、最近はフィーチャリングに呼ばれることが増えてきていますよね。そのあたりについてはどうでしょう?

    呼ばれるのは本当に楽しいです。共同作業になってくるんで、誰がイニシアティブを持ってやるのかで作るものが全然変わりますし、そこも面白いですね。

    ──実際にやってみてどうでしょう?たとえば西寺郷太さんとは世代が違ってもポップスに対しての解釈やセンスが共通しているんじゃないかと思ったんですが。

    それはありますね。いいと思うところの感覚が一緒なので、それはそうだと思いますね。郷太さんの曲に関しては、全部SANABAGUN.の大樋祐大がアレンジしていて、そこに僕がギターとボーカルで入ったんですけど、そこに乗っかりつつ自分の色に染めていくのが楽しくて。LAGHEADSもそうですけれど、そういうところで喜んでもらえるのもまた嬉しいです。

    ──マハラージャンの活動が軌道に乗って、ライブも増えて、ミュージシャンシップの部分で感覚が通じ合うような仲間の横の繋がりが増えてきたような感じがあるんですけれど。

    めちゃくちゃ増えてきました。ミュージシャンの人たちと一緒にいるのがいちばん楽しいです。ミュージシャンって、その人しかその音を出せないっていうのがはっきりしてるので。本当にいい人たちと一緒にやれてるな、恵まれてるなと思います。

    ──ミュージシャンの横の繋がりと信頼関係みたいなものって、財産として大きい気がします。

    僕の場合はアレンジをするっていうことが、そもそも誰を起用するかに直結してる部分もあるので。その人のプレイをちゃんと知ってるかどうかがかなり大きいんですよね。そういう意味でも財産ですし、他のアーティストに呼んでいただけるってことは僕がどういうことをやるかわかってもらえているということなので。そういうのもうれしいです。

    ■“こうやればもっといい演奏ができる”というライブの心持ちが整った感覚がある

    ──ライブについても聞かせてください。昨年末には初全国ツアー『夢』も行われましたが、ツアーを終えての実感はいかがでしたか?

    自分で言うのもなんですけれど、正直、めちゃくちゃライブ力が上がったなと思いました。去年くらいから僕の中で“こうやればもっといい演奏ができる”というライブの心持ちが整った感覚がありまして。それをもってツアーに臨んだら、ずっと見てくれてきた人からも「ライブがすごく良くなった」と言ってもらえて。自分でもその感覚はあったので、全国ツアーをやらせてもらって本当に良かったと思います。

    ──マハラージャンとしてやろうとしていたこと、目指していたビジョンみたいなものが、よりくっきりとしてきたみたいな感覚はありましたか?

    そうかもしれないですね。自分が思う良い音楽をいかに100%表現できるのがライブのひとつの目標なんですけど、それができはじめたことによって、マハラージャンというのはこういうものだというのが、くっきりしてきたなと思います。やっぱり、どういう心持ちで演奏をやれているかが、ライブにはすごく反映されるんです。今はどっしりライブができるようになって、それは成長できたなと思っているところですね。自信もすごくあるので、いろんなライブに呼んでほしいなと思っています。

    ──5月27日には日比谷野外大音楽堂でのライブが発表されています。どんなことを思い描いていますか?

    僕はもともと、山下達郎さんとか、マルーン5とか、観ていて本当に感動するライブというのが自分でもやりたいことだったんです。ツアーをやって、そこに近づきたい、超えられるなら超えたいという気持ちになってきています。日比谷野音のライブでは、もちろんいろんな演出も考えてますけど、まずは純粋に音楽の力で感動してもらいたいと思いますね。

    INTERVIEW & TEXT BY 柴那典
    PHOTO BY 関信行


    楽曲リンク


    リリース情報

    2023.2.15 ON SALE
    SINGLE「くらえ!テレパシー」


    ライブ情報

    マハラージャンワンマンLIVE「日比谷大宴会〜外〜」
    5月27日(土)日比谷野外大音楽堂


    プロフィール

    マハラージャン
    東京都出身。社会人になってから感じた強烈な劣等感や、耐えがたい苦悩、屈辱に苦しんだ結果、スパイス × ダンスミュージックという現在のスタイルに辿り着く。働き方改革が問われる現代が産み落とした、スパイス香るアジアの異端児。2021年3月に「セーラ☆ムン太郎」でメジャーデビュー。音楽番組や人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」への出演が大きな反響を呼ぶ。


    マハラージャン OFFICIAL SITE
    https://maharajan.love

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