■東京・新宿に誕生した東急歌舞伎町タワー『THE TOKYO MATRIX』
4月14日に開業した、東京・東急歌舞伎町タワー内にあるダンジョン攻略体験施設『THE TOKYO MATRIX』。
2~3名でパーティーを組み、アニメやゲームでしかありえなかった冒険をリアルで味わうことのできる、いまだかつてない体験型アトラクションである。
その『THE TOKYO MATRIX』で体験できるのが、『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』だ。プレイヤーは“キリトとアスナの討伐”というミッションを与えられ、ユイのガイドのもと、ダンジョンの最深部を目指すというもの。
今回は、『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』主題歌「Weaker」を歌う、ReoNaがプレイヤーとして挑戦!
『ソードアート・オンライン』を愛し、これまでも数多くのタッグを組んできたReoNaはミッションをクリアすることができたのか? その模様と主題歌「Weaker」への想いを探る。
■作品の世界に飛び込む、『ソードアート・オンライン』そのもの
──オープンに先駆け、『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』を体験してもらいましたが、いかがでしたか?
ReoNa:このアトラクションが作られることを初めて聞いた時、「『ソードアート・オンライン』の世界観を実際に体験できる…楽しくないわけがない!」と思いました。主題歌「Weaker」を歌わせていただいていますが、今日は『ソードアート・オンライン』のいちファン、いちプレイヤーとして、楽しみました。
──ハンドヘルドデバイスをかざすとアバターが登場する、Starting Pitから『ソードアート・オンライン』の世界観が感じられましたね。
ReoNa:自分たちが作品の世界に飛び込む、まさに『ソードアート・オンライン』そのものですし、パーティーがクエストに備える空間がすごく作品の世界観ともリンクしていて、入る前からワクワクしていました。
──その後も、細部にまでこだわりを感じる施設内でミッション攻略を目指しました。
ReoNa:体力勝負なゲームや頭脳が必要なものもあったり、いろんなタイプのクエストがありました。私は女性スタッフ2名の力を借りて、1チーム3名のパーティーを組んで挑戦しましたが、協力し合わないとクリアできない内容なので、そういった点も『ソードアート・オンライン』の醍醐味とリンクしているなと感じ、楽しむことができました。
──どのクエストが難しかったですか?
ReoNa:ダーツを投げて敵に当てるクエストがあったんですけど、結構手強かったです(笑)。あと、迷路のクエストはクリア一歩手前だったので、制限時間をうまく活用できるようにしないとなって感じました。迷路は本当にあと一歩だったので…悔しかったです。どのクエストもチームプレイが必要になるので、スムーズに役割分担をしながら、時間配分も調整することが大切ですね。次に挑戦する時はクリアしたいです。
──実際に体験してみて、これからプレイする人へ何かアドバイスはありますか?
ReoNa:いろいろ思い浮かびますが…体力を万全に、動きやすい服装で来てください。私が体験したレベル3までのクエストでもかなり難しかったですし、初見ではクリアできないと思いますので、“吸収して次に進む”という気持ちで、気軽に挑戦されるのが最初は良い気がします。今回、私は3人でプレイしましたが、2人でもできるみたいです。2人のパーティーだと意思疎通がはかりやすいので、それはそれで楽しそうだなって思いました。あと、たくさんのお友達と一緒に来られる方は、パーティーのメンバーを入れ替えてチャレンジするのも楽しそう。『ソードアート・オンライン』の“攻略会議”みたいなものが現実でも行われるかもしれないですね。
──『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』を通じて、絆が深まりそうな気もします。
ReoNa:『ソードアート・オンライン』を知らない友人を連れてきて、『ソードアート・オンライン』を知ってもらうというのも良いんじゃないかなと思います。あと、“初めまして”というくらいの方と、このアトラクションを通してコミュニケーションを取って親しくなっていくというのも良いと思います。『ソードアート・オンライン』も顔を知らない者同士が力を合わせて攻略していく作品ですから。
■『ソードアート・オンライン』への思いがいっそう詰まった「Weaker」
──『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』主題歌「Weaker」をReoNaさんが担当されています。
ReoNa:主題歌のお話をいただいた時、本当に光栄だなと思いました。聴いてくださる方はリスナーであり、一人ひとりがプレイヤーでもありますので、何度も挑むプレイヤーに寄り添えるお歌であったら良いなと考えました。
──「Weaker」はどういう思いが込められた曲ですか?
ReoNa:ReoNaの楽曲の中でも疾走感のある、駆け抜ける楽曲になったなと思います。
──気持ちを奮い立たせてくれますし、“弱い”からこそ力を合わせて立ち向かっていく気持ちや共感するフレーズがたくさんあって、このアトラクションに挑戦するプレイヤーの気持ちともリンクしていますね。
ReoNa:ありがとうございます。『ソードアート・オンライン』はキリトが最前線に立って攻略してくれますけど、このアトラクションは自分自身がプレイヤーとしてゴールを目指し、クリアすることがミッションになっています。99%の絶望の中で、1%の望みにかけてクリアを目指す。絶望の中での立ち上がり方だったり、立ち向かい方だったり、そういうものに寄り添えるお歌を、というお話をプロデューサーさんからいただきました。私自身もそうですけど、クリエイターのハヤシケイ(LIVE LAB.)さん(作詞・作曲)や堀江晶太さん(編曲)も、これまで『ソードアート・オンライン』に寄り添ってこられた道のりがありますので、『ソードアート・オンライン』への思いがいっそう詰まったお歌になりました。
──このアトラクションに来て、「Weaker」を耳にする人も多くなりますが。
ReoNa:これからオープンなので、いざアトラクションに触れる方が「Weaker」を聴いた時にどういうふうに受け取ってくれるんだろう、どういうふうに楽しんでくれるんだろう、ってドキドキしています。心奮い立たせられる要因のひとつになってくれたらうれしいです。
■お歌を届ける身としては、少しでも恩返しがしたい
──いろんなアニメ作品に寄り添ってきたReoNaさんですが、その中でも『ソードアート・オンライン』との関わりはすごく深いですよね。
ReoNa:ReoNaというアーティストの始まりをくれた作品ですので特別です。『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』という作品の劇中キャラクター神崎エルザの歌唱役を、デビュー前に担当させていただき、そこからReoNaのアニソンシンガーとしての物語がスタートしました。TVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』や原作刊行10周年ソングに関わらせてもらったり、ゲームに寄り添わせていただいたり、お歌を届ける身としては、少しでも恩返しができたら良いな、ReoNaのお歌が作品への入口になれたら良いなと、いつもそんな思いを持っています。
──『ソードアート・オンライン』の物語が進むにつれて、テーマ曲や主題歌、挿入歌の作品への寄り添い方もより近くなっていっている気がしますし、それがシリーズものの良さや楽しみでもありますよね。
ReoNa:はい。主題歌やテーマ曲を聴くと、そのシリーズの時のシーンを思い出したり、物語を思い出したりします。『ソードアート・オンライン』もそれが強く感じられて、作品と楽曲の親和性の高さだったり、そんなところにReoNaという存在も仲間に入れてもらっているので、今回の「Weaker」もこのアトラクションに目いっぱい寄り添えるお歌として愛してもらえたらうれしいです。
──ここでちょっと酷な質問かもしれませんが(笑)…『ソードアート・オンライン』シリーズで特に好きなキャラクターはいますか?
ReoNa:各シリーズ、各シーズン、その時々に好きなキャラクターはいるんですけど、シノンが出てきた時に「なんてかわいいんだ!」って思いました。シリカやリズベット、ユイちゃんと、かわいらしい子が多かったり、アスナは凛々しいんですけど、シノンはアスナの凛々しさとは違う凛々しさがあって、「推せる!」って思いましたし、ユウキも欠かせない存在だなぁって…キリがないですね(笑)。「forget-me-not」という楽曲で、『ソードアート・オンライン アリシゼーション』に寄り添わせていただいたんですが、その時からずっと好きなのはユージオです。今日もアクリルスタンドを連れて来ました(笑)。
■お歌たちをライブという空間でお届けできるのが今すごく楽しみ
──3月6日には自身初の日本武道館公演、そして8日には2ndフルアルバム『HUMAN』をリリースし、4月14日には主題歌をつとめる『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』がオープン。この3月・4月はReoNaさんとしても活動の中でのあらたな起点となるタイミングですね。
ReoNa:本当にすごいご縁をいただいたなと思っています。ここまで歩ませていただいた5年間にも初めての経験をたくさんさせていただきました。いろんな“初めまして”、いろんな関わり方をさせていただいた果てに、まだ新しい関わり方があるんだ、まだ寄り添わせていただける場所があるんだってすごく感じています。
──フルアルバムがリリースできたこともやはり大きいですよね。
ReoNa:そうですね。今回の『HUMAN』は2枚目のアルバムなんですけど、前作『unknown』から2年半経っての発売となりました。その間、アーティストとして歩ませてもらった時間があったからこそ紡げた一枚だと思いますし、1stアルバムからの変化や進化を感じていただけると思います。
──アーティストとしてやりたいことがまだまだたくさんあると思いますが、まずは何をやってみたいですか?
ReoNa:アルバム『HUMAN』をリリースしましたが、ライブでお届けしていないものもありますので、5月から始まるアルバムツアーで、そのお歌たちをライブという空間でお届けできるのが今すごく楽しみです。ライブはその時、その場所だけのもの。そこでお歌を受け取っていただいた時の皆さん一人ひとりの表情だったり、思いだったりを待ち遠しく感じています。
──レコーディングがひとつの完成形ではありますけど、楽曲はライブでどんどん変化したり、成長したりしますからね。
ReoNa:はい。ライブで育つという言葉があるように、その時にしか紡げないのがライブだと思うので、ツアーが楽しみです。
──『ソードアート・オンライン』との関わりも、今後も続いていくと思いますし。
ReoNa:いちファンとしても『ソードアート・オンライン』のこれから歩んでいく道がすごくすごく楽しみですし、ファンであるからこそ、携わらせていただく時にはチーム一同、全員で目いっぱい寄り添わせていただけたらと思っています。
──それと、もうひとつ目標として『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』のクリアも。
ReoNa:はい。みんなのいちばん前に立って率いてくれてる印象が強いキリトとアスナが、ここでは対峙する側にいるというのは、ファン目線で見ても面白いですよね。私が今日体験した先にまだまだ困難なクエストがたくさんあると思います。“無理ゲー”と呼ばれる所以の難易度の高いゲームがこの先に待っているのはわかっていますが、挑戦してみたい気持ちでいっぱいです。難しいからこそ、クリアした時の達成感が大きいのかなって。なので、私もいつか『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』をクリアしたプレイヤーのひとりになりたいと思います。
INTERVIEW & TEXT BY 田中隆信
PHOTO BY キセキミチコ
HAIR & MAKE UP BY Mizuho
©Sony Music Solutions Inc. All rights reserved.
©2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project
■『THE TOKYO MATRIX』
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-29-1 東急歌舞伎町タワー4F
営業時間:10:00~22:00(最終受付は21:00)
定休日:不定休(月1回程度のメンテナンス定休があります)
※混雑状況によっては予定よりも早く受付終了になる場合があります。
※故障・メンテナンス等の理由により、予告なしに稼働を中止する場合があります。
『THE TOKYO MATRIX』OFFICIAL SITE
https://thetokyomatrix.com/
『ソードアート・オンライン -アノマリー・クエスト-』OFFICIAL SITE
https://thetokyomatrix.com/anomaly/
ライブ情報
『ReoNa ONE-MAN Concert Tour 2023 “HUMAN”』
5/13(土)埼玉・戸田市文化会館【追加公演】
5/14(日)埼玉・戸田市文化会館
5/27(土)福岡・福岡国際会議場
5/28(日)大阪・大阪国際交流センター・大ホール
6/11(日)愛知・名古屋市公会堂
6/24(土)北海道・道新ホール
7/09(日)宮城・電力ホール
7/13(木)東京・LINE CUBE SHIBUYA
プロフィール
レオナ/10月20日生まれ。絶望系アニソンシンガー。陰のある少女らしいルックスながら、繊細で深い、少年の様な歌を歌うシンガー。テレビアニメ『ソードアート·オンライン オルタナティブ ガンゲイル·オンライン』にて劇中歌アーティスト・神崎エルザの歌唱を担当し、“神崎エルザ starring ReoNa”として2018年7月にミニアルバム『ELZA』をリリース。2018年8月にReoNa名義でテレビアニメ『ハッピーシュガーライフ」のエンディングテーマを表題曲とした1stシングル「SWEET HURT」でソロデビュー。2023年3月には自身初の日本武道館ワンマンライブ『ReoNa ONE-MAN Concert 2023 “ピルグリム” at日本武道館 ~3.6 day 逃げて逢おうね~』を開催。その2日後には2nd フルアルバム『HUMAN』をリリース。同年5月からはコンサートツアー『ReoNa ONE-MAN Concert Tour 2023 “HUMAN”』を開催する。
ReoNa OFFICIAL SITE
https://www.reona-reona.com/