メジャーデビュー10周年を経て、柏木ひなたが卒業し、リアル中学生の桜井えまと仲村悠菜が加入。総勢10名のニュースタイルとなった私立恵比寿中学が、フィジカルとしては実に4年ぶりとなるニューシングル「kyo-do?」をリリースした。通算14枚目となるシングルの表題曲は、“共同作業”で“今日、どうする?”とかわいく呼びかける、キュートでガーリィーなポップソング。ライブという生のステージを通して歌唱力を高めてきた6人時代から、7年ぶりに新メンバーを加えた9人での活動を挟み、年齢もキャリアも大きく異なる10人による新体制を迎えたエビ中の現在地を探る。なお、声帯を治療中の星名美怜は、その場でスマホで打ち込んだテキストの音声読み上げ機能で答えてもらった。
■高学年、低学年と5対5になったことで、非常にバランスの良いグループに生まれ変わった
──10人の新体制がスタートして、3ヵ月経った現在の心境から聞かせてください。
真山りか(以下、真山):今、二十歳オーバーのメンバーが5人、20歳以下が5人という、今までのエビ中ではなかった、初めての体制になっていて。6thアルバム『playlist』や5thアルバム『MUSiC』のときはJ-POPの楽曲が多かったんですけど、それよりも前の昔の楽曲も歌えるようになったので、自分自身も若返ってるって感じることが多くなりました。
安本彩花(以下、安本):私たちはずっと先輩後輩なくやってきていて。年齢差はあったし、歴も違かったけど、対等に接することが多かったなかで、今の10人体制になって、やっと本当の中学校の先輩後輩という関係性ができた感覚がしてて。自分の中で学生時代を思い出して懐かしい気持ちになっているし、また青春をやれてるような感じがしてすごく楽しいです。
星名美怜(以下、星名):高学年、低学年と5対5になったことで、非常にバランスの良いグループに生まれ変わったと思います。経験の差はありますが、下の5人からもたくさん成長させられていて、まだまだアイドル人生止まらないな!と思います。
真山:イントネーションが独特だね。
──(笑)ありがとうございます。“かほりこ”は2014年加入で9年目になりますね。
小林歌穂(以下、小林):本当にエビ中ではいろんな面を見せてきていて。私たちが加入する前の9人時代から、8人になって7人になって。その時代、その体制で、いろんな場面を見せてきたなかで、また10人っていう新しいエビ中の一面がこれから作られていくんだなと思うと、ワクワクしています。
中山莉子(以下、中山):姉さんが5人、妹ちゃん5人で、見てるファンの人も楽しいんじゃないか、面白いんじゃないかなって思っていて。私たちは徐々に大人になっていってるけど、初々しいメンバーもいるし、新しい楽しみ方がまたできたんじゃないかなって思います。
──“ココユノノカ”の3人は2021年5月加入で、約2年が経ちました。
桜木心菜(以下、桜木):私たちは、“エマユナ”が入ってくれたことによって、先輩でもあり、後輩でもある、真ん中っ子的な立ち位置になったと思っていて。先輩メンバーからいただける知識がありつつ、5人での『武者修行フリーライブ』では、私がいちばん年上なので、責任感も生まれてきて。本当にいろんな経験をさせてもらえているなと思います。
小久保柚乃(以下、小久保):新メンバーとは呼ばれない立ち位置になって、「新メンバーだから、かわいいね」ってほとんど言われなくなってきて。2年ぐらいだけど先輩になったからこその責任をすごく感じているし、“エマユナ”から、もっと頑張らなきゃという刺激もいっぱいもらってるので、より頑張らなきゃって思ってます、
風見和香(以下、風見):これまではお姉さんメンバーに私たち3人が入ってっていう形だったのが、高学年メンバー5人、低学年メンバー5人になって、バランスが良くなって。私たちは、「えびぞりダイアモンド!!」とか、私たちが入る前の初期のエビ中の曲のほうが歌いやすいし、はっちゃけられるなって思うんですけど、6人時代のアーティスト寄りの歌も、この10人らしく歌えるようにもっとなりたいなと思ってます。
桜井えま(以下、桜井):私はまだ入って5ヵ月ぐらいなんですけど、10年以上も活動してるお姉さんチームと一緒のグループで活動できるって本当にすごいことだなって思ってて。それだけ幅があるからこそ、すごい量の成長ができるグループだと思ってるし、私は少しでもフレッシュさを与えられたらいいなと思ってます。
仲村悠菜(以下、仲村):私とえまはまだ入って5ヵ月しか経ってないのに、お姉さんメンバーにいろいろと教えてもらったり、低学年メンバー5人だけで、自分たちでやらなきゃいけない環境もあったり、いろんな経験をさせてもらっていて。たくさん学べる機会をいただいているので、そこで成長していけたらいいなっていうのが今の思いです。
──ありがとうございます。お姉さんメンバーから新メンバー2人を紹介していただけますか。
星名:(手を上げる)
真山:今、書いたんですね。
安本:すごいね。よくぞ、このタイム感で。
星名:えまはもともと歌のスキルが高くて、これからの私立恵比寿中学の歌を引っ張っていく存在になるのかなと思います。「10年やってね」と押しつけるわけではないですが、10年後のエビ中としてのえまの姿を見てみたいなと思います。
真山:100点満点じゃないですか。
星名:でも、天然なところもあるので、今のえまのかわいらしさをもっとみんなに見ていただきたいです。
メンバ-:おおおっ。
桜井:歌の面で引っ張る存在になるんだろうなって思ってもらえてるところとかすごくうれしいです。もうすごい頑張りたいなって思いました。
──悠菜さんは?
真山:美怜ちゃん(の入力を)を待っちゃうよね。
小林:…うん、期待してる自分がいます(笑)。打ち込んでる間に少し話すと、悠菜ちゃんはかわいらしくて、守りたいみたいな雰囲気があるなかで、めちゃめちゃ負けず嫌いというか。内には燃えてるものを秘めているので、その一面が私はギャップがあるなと思う子で…。
真山:あ、いける?
星名:数年後、もし後輩ができたら引っ張っていく存在になる気がします。
小林:そうだね。こう見えて結構、ズバズバ言えるタイプなので。
真山:普段、楽屋ではおとなしいイメージがあるんですけど、ステージに上がったときに、パッと切り替わるというか。それこそ、楽屋ではお姉さんに突っ込むことあんまりないんですけど、ステージに上がると、普通にお姉さんいじりするから。
小林:ほんとすごいなって思って。
真山:私は怖いなと思って。
小林:あはははは。
星名:賢い。
真山:すごく機転が利くので、よく人を見てるんだろうなって感じますね。
中山:いじるところを探されてるのか(笑)。
仲村:いや、そんなことはないし、賢くもないんですけど、人前ではハキハキ喋るように頑張っているので、ちゃんと意見が言えてるって思ってもらっているなら、それはうれしいなと思います。
──年少メンバー5人での武者修行の感想も聞かせてください。
風見:いつもはお姉さんメンバーがフォーメーション作ったり、MCや煽りを考えてくれてるので、そこを全部私たちだけでやんなきゃいけないっていうのがすごく難しくて。5公演中4公演目が終わった段階でもまだ、こうしたほうが良かったかなっていう反省点が出てますね。でも、5人でレッスンをしたり、遠征もしたことで、仲が深まってるなっていうのを感じていて。あとは、お姉さんメンバーが歌ってた大人っぽい曲、6人体制のときの曲もちょっとずつ今、披露するようになっていて。もともとはパートが少なかった大人っぽい曲を自分ではどう表現するのか。どういう曲なのかっていうのをすごく考えるようになったので、そこは成長した部分があるのかなと思います。
小久保:心菜は3人でいるときとはまた違って、まとめ役として自分がしっかりしなきゃって、めちゃくちゃ頑張ってるし、和香も、“エマユナ”とは同い年だけど先輩だからって、ひとりでいろいろ考えながら頑張ってて。柚乃も、頑張らなきゃなと思いながら、2人のサポートができるようにやってきたんですけど、“エマユナ”は1回1回、すごく頑張ってて。5人のときに、ふたりは本当にちゃんと意見を言ってくれるし、だんだん距離が縮まって来てる感じがしてうれしいです。
桜井:フリーライブって、照明や飾りがまったくなくて。本当にステージだけで5人でやってるんですけど、普段はありがたいことに大きいホールや照明があるところでやらせてもらってたので、初めてまったくない状態のところでやったときに、いつもと違う感じがして。イヤモニもなくて、直の音を聴いてやっているので、どれくらいの声量を出せばいいのかもわからないし、思ってた以上に自分の実力って足りないんだなっていうのも感じて。やっぱり普段、お姉さんメンバーに頼ってる部分もすごくあったんだなっていうのを気づかされたし。でも、普段自分が歌えないパートを歌えたりして、歌の面でも成長できてるかなって思います。
仲村:フリーライブだと今までと違って、お客さんがすごく近くで見てるので、ちっちゃいミスもすごく目立っちゃうんですね。しかも、ダンスやフォーメーション、歌割りは10人体制のときとは違うから、頭がごちゃ混ぜになってしまって大変でした。ちゃんと頭の中で切り替えてやるのが難しかったんですけど、“ココユノノカ”ちゃんがサポートしてくれてできたし、あとは試合前…。
真山:試合前の気持ちでいた?
安本:めちゃめちゃカッコいいね。
仲村:あはははは。すみません、試合前じゃなくて、ライブ前のアップもいつも指示される前にやってたんだなっていうのに気づいて。自分たちでやることはすごく大変だったんですけど、自主的にやる心構えもついてきたかなって思いました。
■『武者修行フリーライブ』を通して、本当に責任感というものが生まれた
──2005年生まれで17歳の心菜さんは、2007年生まれの4人のまとめ役を任されてました。
桜木:まず、この機会を作ってくださったことに本当に感謝したいなと思います。最初の公演の前日は“どんな感じになるんだろう”ってめちゃくちゃソワソワしたんですけど、『武者修行フリーライブ』を通して、本当に責任感というものが生まれて。私自身もすごく成長できたかなって思います。また、10人のライブもすごく緊張するんですけど、5人のライブはまた別の緊張感があって。エビ中という看板を背負っているので、マイナスな方向に行かないように、いろいろと考えながらできたかなと思いますし、たくさんの方が見にきてくださったこともうれしかったです。
──映像や配信で見た先輩メンバーの感想ももらえますか。
真山:それこそ試合じゃないけど(笑)、私たちがフリーライブをさせてもらってたときも、いかにファンの人を獲得するか、いかに自分たちを知ってもらうかっていう気持ちでメラメラ燃えてたんですね。その勢いが映像からもすごく伝わってきましたし、10人だと出しづらい、それぞれの個性もしっかり出てた。歌のパートが多いというころも含めて、アイドルとしてのいちばん大切なパーソナリティの部分を知ってもらえたんじゃないか、ファンの皆さんに見つけてもらえたんじゃないかなって思います。あと、10人で活動するときも、今までとはやる気が違うっていうとちょっと語弊があるかもしれないですけど、モチベーションが変化したのはすごく感じていて。いい機会だったんじゃないかなって思うし、ようやく同じチームとして、私も一緒にやりたいなって思えるようになりましたね。
星名:周りからのプレッシャーを与えられているなか、みんなができる精一杯をやっている姿を見れています。“あ、アイドルになっている”って、見ていてすごく思いました。フリーライブはたくさんの経験を積むことができるので、あのときこういう経験ができて良かったと振り返るときが来てくれたらうれしいです。また、コロナ禍でエビ中を好きになってくださった方はフリーライブというものを経験したことがなかったと思うので、ファンの方も生き生きしている姿を見て、ほほえましくなっています。
真山:普段の言葉より説得力がある感じがする。
中山:(笑)フリーライブのあとにあった、対面での特典会も初めてだったと思うんですよ。そこでアイドルとしての力もついたと思うし、こっちに帰ってきたときのレッスンでも、みんなの目が全然違うんですよ。やる気に満ちあふれてるし、自信がちゃんとついたんだなって思って。グループとしても、どんどんいい方向に行ってるなっていうのは実感しています。
■グループとして、新しい存在だなって思うので、アイドル界の中でもまた何か新しい立ち位置にいけたら
──これからはどんなグループになっていきそうですか。
小林:本当にエビ中って、いろんなジャンルの楽曲を歌わせていただいてて。実際は分かれてはいないんですけど、低学年メンバーと高学年メンバーというわかりやすい分け方もできて、見やすくなったなっていうふうに思ってて。例えば、さっき、和香が言ってたみたいに、大人っぽい楽曲は私たちが似合うし、初期の曲はむしろ全面的に低学年メンバーの力が必要になる。そういうふうに、うまい具合に、それぞれが飛び出していけるような一面が増えたので、今までのエビ中にプラスした、パワーアップした姿が見せていけるんじゃないかなとは思ってます。
安本:今の話にも繋がるんですけど、私たちはある程度、人としての第一成長過程を終えていて。アイドルってそこを応援するというか、そこを見る楽しみが、特に日本のアイドルの醍醐味だったりすると思うんです。そこを私たちは皆さんに提供できなくなってしまったけど、低学年メンバーのみんなが今すごく光ってるし、でも、私たちは大人になった私たちも進んでいくべき、これから先があって。っていうのを、同時に見られるっていうのは、グループとして、新しい存在だなって思うので、アイドル界の中でもまた何か新しい立ち位置にいけたらいいなって思いますね。
真山:形としては、面白い形にはなりましたけど、そもそもグループですからね。一人ひとりが得意なものを磨いていけば、それぞれの武器が10個もあって、それが集まって、全体として大きなひとつの武器になってる。武器がいっぱいある状態なので、いろんなエビ中の一面を皆さんには、宝探しのように見つけてほしいですね。それが、推しを見つけるっていう行為なのかもしれないですけど、推しメンだけじゃなく、メンバー同士、この子とこの子の組み合わせがいいよねっていう楽しみもある。そう考えると、今のエビ中は何十通りも楽しめると思うんです。しかも、他にも大所帯のアイドルさんはいらっしゃいますけど、エビ中の場合は10っていう、両手に収まる本数なので、情報が混乱しないくらい、かつ、飽きないのかなって思うので、ぜひライブでエビ中の良さを発見してほしいなって思います。あと、これからということで言うと、私たち、さいたまスーパーアリーナに行くことをまずひとつの目標として立てて。アイドルとして、たぶん初めて王道の目標を掲げて、その目標に向かって明確に進んでいるので、今の10人のエビ中がSSAに向かうっていう成長過程を見てほしいし、皆さんとともに歩めたらいいなと思ってます。
──ありがとうございます。そして、新体制初のシングル「kyo-do?」がリリースされますが、最初に受け取ったときはどう感じましたか。レコーディングやMVの思い出なども聞かせてください。
仲村:初めて聴いたときは、すごい難しそうだなって感じたんですけど、レコーディングを終えて、出来た音源を聴いてみたら、いい感じにまとまってるなって思って。コロナや今の状況を踏まえて考えるとすごい深い歌詞だなって思うし、メロディーはとても耳に残りやすいので、歌詞とメロディーに注目して聴いていただきたいなって思いました。
小久保:私、レコーディングをした日に一睡もできなくって、もうずっと頭の中で流れてきちゃって。寝るのに集中できなかったんですよ。そのくらい耳に残る曲だと思うし、頭の中で再生しやすい曲だから、みんなもいろんなときに再生してくれたらうれしいなと思います。
──でも、眠れなくなるんですよね。
真中:あはははは。呪い?
小久保:でも、それぐらい楽しい曲なんですよ。夜、寝る前でも踊れそうなくらい。
仲村:踊りやすいダンスもおすすめポイントです!
桜井:私は最初に聴いたときは、かわいらしい曲だなって思って。エビ中ってアーティスト風なカッコいい楽曲を歌ってるイメージがあったので、カッコいいエビ中が、このかわいらしい曲を歌うことで、すごいギャップが生まれるなと感じて。それに、悠菜が言ってたダンス。サビはすごく真似しやすい振り付けになっているので、TikTokとかで皆さんに踊ってほしいなって思います。
──美怜さん、お願いします。
星名:印象的で高揚感あふれる楽曲なので、TikTokなどでいろんな世代の方に届いて、新しい私立恵比寿中学を知っていただけるきっかけの曲になったらいいなと思います。MVはファンの方に初めてエキストラ出演していただきました。いろいろと閉ざされていたこの3年間が開放されていくような感じがして、心に残る撮影になりました。
風見:「kyo-do?」のMVは、全体的にすごいキラキラしてて。踊りや衣装もすごくかわいいですし、ダンスパーティーのようになっていて。“ココユノノカ”はエキストラさんを入れての撮影も初めてだったので、そこも本当に楽しかったし、全体的にもすごくかわいい、今どきの感じのMVになってると思うので、注目して見てほしいです。
桜木:ファミリーの皆さんがエキストラで参加していただいたんですけど、すごく斬新で面白いなって思っていて。ファミリーの皆さんが私たちのダンスを盛り上げてくださったり、一緒に踊ってくれたりして。本当にミニパーティーみたいな感じで、素で楽しんでる私たちが見れるんじゃないかなって思います。
──レコーディングはどうでしたか?
中山:私はキラキラ輝いてるアイドルがすごく好きで、こういう曲を求めてたんですけども、蓋を開けてみたら、すごく音が難しくて。「今日どうする?」「強度」「郷土」「共同」とか、いろんな言葉遊びがあって面白いんですけど、いちばん最後に録った“ドゥルドゥル”って言うコーラスがとても大変で。
小林:直前だったんですよね。その言葉というか、何を録るのかも知らなくて。
中山:その場で聞いてね。
小林:そう。“ドゥルドゥル”のどこに“ル”がくるか掴めなくて。「あ、あ、いなくなった!」「通り過ぎた!?」 みたいな感じが、すごい大変だった。
■自己肯定感が低めな子たちが、この曲を聴いて、自己愛が溢れてくれたら
──歌詞はどう捉えましたか。
小林:恋人に向けてなのか、友達に向けてなのか、ひとりに向けてなのか、もしくは大人数に向けてなのかっていろんな捉え方ができる曲だなと思っていて。特に最近、自己肯定感みたいな言葉をよく聞いてて。自己肯定感が低めな子たちが、この曲を聴いて、自己愛が溢れてくれたらいいなって思っていて。サビの“一緒にいいね!とかも付けあえたらいいね”とか、“うちら今日どうだった?〜いいあって高め合えるのがいいよね”とか、すごくハッピーでいいなっていうふうに思って元気が出ます。
──エビ中は褒め合うグループですか。
小林:褒め合いますね。みんな、「いいじゃん」って言ってくれるんで、「マジ?」なんつって(笑)。
真山:「マジ?」っていうのは歌穂くらいだよ。
小林:ふふふ。そういうのがいろんな人に伝染してったらうれしいなって思ってます。
安本:歌詞もそうですし、このCDジャケットや新しいアーティスト写真もそうなんですけど、いろいろな考えを持って、いろんな意見を持ってる、個性豊かな子たちが作戦会議してるんですよ。“どうやったら、この世の中が良くなるかな?”“どうやったら、自分の人生が良くなるかな?”って、いろんな女の子が作戦会議してる様子を表現してるので、私たちが作戦会議してるところに、聴いてくれるリスナーさんだったり、MV見てくれてる皆さんも一緒に参加してくれたらいいなって。自分の人生を楽しむためにどうしようって、一緒に考えられたらいいなっていう思いを込めてレコーディングをしました。
■多様性を表してる楽曲だなって思っていて。今の私立恵比寿中学って、その多様性を形にしたグループだなと思う
──安本さんは「自分の人生を楽しむために必要なもの」は何ですか。
安本:2番のBメロにある“うちら 最重要人物/永遠も踊るし、一瞬も歌えるから”っていうのがすごくいい歌詞だなと思って。ずっと続いていくもの、これまでの歴史も大事にして踊るし、今この一瞬の楽しいことやつらいことも歌う。今までも、今も、これから先も大事にするっていうのがいちばん人生を楽しめることだなって思うので、ここの歌詞は“だよね!だよね!”って思います。
真山:「kyo-do?」っていう言葉から発生する面白さもあるし、人によってはとらえ方が違うと思うんですけど、それも含めて、多様性を表してる楽曲だなって思っていて。今の私立恵比寿中学って、その多様性を形にしたグループだなと思うんですよ。お互いの良さを認めてこその多様性なので、“こんな子がいてもいいよね”“あんな子がいてもいいよね”っていうことが、この1曲にまとまってるなと感じるので、この曲を聴いて、お互いを否定しないっていうことの大事さを今一度思い出してほしいし、お互いの良さを引き出すっていうことの楽しさを感じてもらえたらいいなと思います。
──ちなみに、これまでの活動の中で一番のメンバーとの「共同作業」を挙げるとすると?
真山:毎度ですけど、ライブは常に共同作業ですよね。ひとりではライブできないし、メンバーだけでなく、演出家やたくさんのスタッフの方も必要だし、足を運んでくれるファンの方がいないと成り立たない。私たちは毎回、ライブをどう盛り上げていくか、どう楽しんでいくか、どうお客さんをノセルかを考えるけど、ファンの人は自由にノッてくれるんですよ。私は、お客さんを自由に踊らせられたら勝ちだと思ってるし、アイドルとしての大事なことだとも思ってるので、私にとってライブは毎度、みんなとの共同作業だなと感じていますね。
■さいたまスーパーアリーナに向けた最初の土台、地盤を作るツアーにしたい
──4月15日から全国ホールツアーがスタートしました。どんなツアーになりそうですか。
真山:初ツアーの“エマユナ”にお願いしようかな。
桜井:まずは、私たちが入ったっていうのをいろんな地方の人にもわかってほしいし、この10人での新体制もいいよねって思ってもらえるようなライブにしたいです。…あとは、各地のおいしいものも食べたいです。
小林:食べたいね~(笑)。
仲村:この春ツアーが、さいたまスーパーアリーナに行く、最初の第一歩っていう感じがするので、それに向けて頑張りたいです。自分としては、パフォーマンスをもっと頑張って、終わった後に「あぁ…」ってなるのを少なくしたい。自分で自分のことを褒められる回数が多くなるように頑張りたいです。
中山:そうだね。今回は、『~100%ebism~』というサブタイトルが付いた、パフォーマンスに特化したツアーになっていて。10人になって、さいたまスーパーアリーナっていう目標を立てて。これは絶対に叶えなきゃいけない目標だと決めているので、さいたまスーパーアリーナに向けた最初の土台、地盤を作るツアーにしたいなと思います。
真山:本当にひとつのアーティスト?ひとつのアイドルグループ?って思うくらいにエビ中のいろんな幅が見れると思いますし、私たちも大好きな曲をたくさんやるつもりです。全国の皆さん、ぜひ遊びにきてください!
INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ
PHOTO BY 大橋祐希
楽曲リンク
リリース情報
2023.5.3 ON SALE
SINGLE「kyo-do?」
ライブ情報
https://www.shiritsuebichu.jp/official/pc/live_event/
プロフィール
私立恵比寿中学
シリツエビスチュウガク/2009年8月結成。「永遠に中学生」10人組グループ。通称「エビ中」、初期活動イメージは「king of 学芸会」。2012年5月5日「仮契約のシンデレラ」でメジャーデビュー以降、すべてのシングルがオリコントップ10入り。翌年12月、初のアリーナ単独公演をさいたまスーパーアリーナで開催。日本人アーティスト史上デビュー最速記録(当時)を打ち立てる。2017年には4th full Album『エビクラシー』を発売、自身初となるオリコンウィークリーチャート1位を獲得した。結成10周年の2019年は『MUSiC』『playlist』という怒涛の2枚のオリジナルアルバムをリリース。オリコン、Billboard両チャートで見事に1位を獲得。メジャーデビュー10周年となる2022年は、3月23日に7thフルアルバム『私立恵比寿中学』をリリース。
私立恵比寿中学 OFFICIAL SITE
https://www.shiritsuebichu.jp/official/pc/