THE F1RST TIMES

NEWS

2021.08.25

羊文学、主題歌を務めた映画『岬のマヨイガ』を語る。「心がデトックスされる映画」(塩塚モエカ)

■映画『岬のマヨイガ』一夜限りのトークショー&ライブ開催! 主題歌・羊文学×音楽・宮内優里×スペシャルゲスト・やついいちろう登壇!

『千と千尋の神隠し』に影響を与えた小説『霧のむこうのふしぎな町』など、長年にわたり愛され続けるベストセラーを世に送り出した作家・柏葉幸子による小説『岬のマヨイガ』(講談社刊)が、長編アニメーション映画として8月27日に公開となる。

居るべき場所を見失った17歳の少女と、声を失った8歳の女の子がたどりついたのは、懐かしくてすこしふしぎな伝説の家“マヨイガ”。血のつながりがない新しい家族たちとの、ふしぎだけど温かい共同生活が“岬のマヨイガ”で紡がれていく。心が優しく包み込まれる、ノスタルジックファンタジーな作品に仕上がっている。

主人公・ユイを、5歳で出演したテレビドラマ『Mother』で脚光を浴び、NHK 大河ドラマ『麒麟がくる』で明智光秀の娘・たま役で出演するなど数々の映画、ドラマ、CMなどで活躍中の国民的女優・芦田愛菜が演じ、ふしぎなおばあさん・キワを、世代を超えて支持され続けている名実ともに日本を代表する女優・大竹しのぶが務める。

さらに声を失った少女・ひよりを演じるのは、3歳から子役として活動し、連続テレビ小説『なつぞら』(NHK/2019年)で奥原なつ役(ヒロインの子供時代)を演じ大きな反響を呼んだことも記憶に新しい、本作で声優初挑戦となる粟野咲莉(あわのさり)が大抜擢。各世代を牽引する演技派女優たちの声の共演に期待が高まる。

主題歌には、今音楽業界で最も注目を浴びているオルタナティブロックバンド、羊文学が本作のために書き下ろした「マヨイガ」を起用。作品の世界観にぴったりの1曲となっている。

そしてこのたび、本作の公開直前記念の配信イベントが実施され、本作の主題歌を担当する「羊文学」の塩塚モエカ(Vo&Gu)、河西ゆりか(Ba)、フクダヒロア(Dr)、そして劇中の音楽担当の宮内優里、スペシャルゲストとしてお笑い芸人でもあり『やついフェス』を開催するなど音楽にも造詣が深いやついいちろうが登壇した。

それぞれの挨拶を終えたあと、主題歌である羊文学「マヨイガ」の映画の本編映像を使用したMVが本イベントで初公開となり、会場のスクリーンに上映された。

MV終了後、司会から登壇者に本作を鑑賞した感想を聞かれると、宮内は「とにかく優しさがあり、ほぐれたりきゅっとしたり、今このとげとげしている世の中でとても良い作品」とコメント。

そして、羊文学・塩塚は「大きな何かがあるわけではないけれど、自然と涙が出てきてしまう、ハグされているようなあったかさが溢れてました。観ていて、自然と涙が3回くらい出ました」、フクダは「心のよりどころ、人とのつながりが作品の中にはあって、宮内さんとの音楽とすごく合っていて感動しましたし、暖かい気持ちになりました」、河西は「物語自体はファンタジックなお話だけど、舞台は震災後であるリアルさと一緒になっている感じが新しかったです。登場人物たちの成長にも説得力があって素敵な作品でした」と羊文学全員、本作の優しく穏やかな世界観に魅了された様子を伺わせた。

最後にやついが「ひと言、“よかった”という感じですかね。妖怪というのはもはや伝統みたいなところがあるから、新しいものも大事だけど、今までの伝統を大事にしようという気持ちになりました」と本作に登場する“ふしぎっと”と呼ばれる妖怪にも触れながら本作を絶賛した。

次に、劇中の音楽を制作するうえで参考にしたこと、気を付けたことを聞かれた宮内は、「関わらせてもらったのが早くて、監督は気が合う方で感覚的なところで安心できる人だったので、テクニックではやらずに監督に投げるような感じで、できるだけピュアなものを作りましたね。撮影したものを観ながら制作する実写と違って、アニメーションは想像しながら音楽を合わせていくので、慌てながらやっていました(笑)」と制作中のエピソードを披露。

その後、羊文学とやついに、宮内の音楽を聴いた感想と印象に残っているシーン、という質問が。羊文学・塩塚は「もともと宮内さんの音楽を聴いていたので、劇中で“宮内さんだ!”と思うのもあり、普段の宮内さんからは想像できないところもあり、すごい面白かったです」と宮内の音楽を絶賛。

続いてフクダは「僕も宮内さんの音楽はずっと好きで、『リトル・フォレスト』もすごいよくて……今回実際にご一緒できて本当に光栄です」と憧れの宮内との共演を喜んだ。また河西は「セリフがないシーンも多い中で、宮内さんの音楽が光っていました」と話し、それぞれ宮内の音楽に感動する様子を見せた。

特に苦労した点を聞かれた宮内は、「和楽器を使った曲を制作したことですね。できるか不安だったんですけど、実は父が和太鼓奏者で自分でも10年ほど和太鼓を手伝っていた時期があったので、やってみます、とお返事しました。ちなみに父も今回笛吹いてるんですよね(笑)」とまさかの本作で親子共演をしていることを明かした。さらに続いて、「普段、僕の曲は穏やかとか暖かいと言ってくださることが多いんですけど、今回は演出上、暗い曲、緊迫感のある曲、速い曲などが必要だったので、絞り出しながらの制作は大変でしたね」と制作するうえで苦労した面も語った。

その後、宮内への質問コーナーを実施。塩塚から「自分が全然やったことない音楽で、自分らしさをどこに置けばいいのですか?」と聞かれると、宮内は「う~ん、まあ、僕は断っちゃう(笑)」と冗談っぽく答えながらも「やったことないからこそ感覚に頼ったほうがいい。それがへたくそでも伝わる気がします」とアドバイスを送った。

さらにフクダから、「宮内さんの音楽は景色が浮かびますが、どういうところから影響を受けていたり、聴いている音楽を教えてほしいです」とアーティストならではの質問がされると、「僕は2000年代の前半のエレクトロニカル音楽ばかり聴いていて(笑)。影響を受けたもの……実はそこまでイメージしていないんですよね。フレーズって思いつかなくて、音をたくさん重ねる中で見えてきますね。いろいろ作っているなかで“違うな?”を洗い出して、なんとなく膨らませながら曲を作っています」と自身の音楽制作を交えながら答えた。

そして最後に河西が「今回いちばん最初に作ったシーンは?」と聞くと、宮内は「和楽器を使用するシーンですね。電子音楽とは違って結構間が難しかったですね」と答えた。

続いて、羊文学に、映画のために書き下ろされた「マヨイガ」の制作過程に込められた思い、という質問が。制作担当の塩塚は「何回も脚本を読んで、私が最初に原型を作る。そこからふたりと話しあってアレンジしていきましたね」とコメント。そんな塩塚が作ったデモを聴いて、フクダは「映画に通じる、優しさ、おかえり、大丈夫だよといった母親みたいなものを自分なりに解釈してドラムを叩くようにしました」と話した。

「マヨイガ」を聴いた感想について、やついは「よかったですね。少女の成長の繊細な感じから始まり、みんなを包む。1曲で映画の最初から最後を観ることができる。母性みたいなものを感じる名曲ですね」と話すと、塩塚が「普段は携帯に入れて作詞するところを今回は紙に書き出してたんですけど、だんだんとユイとひよりに手紙を書く感じになっていたので、(やついの言う)母性はそういうところから生まれたのかもしれないです。予告を何回も観て宮内さんの音楽を聴きながら考えました」と制作時のエピソードを披露。

それに対し宮内は「自分のことでいっぱいいっぱいだったんですけど(笑)、最後のシーンの曲をいい感じで主題歌に渡したいなという思いは込めました」と、主題歌と劇中音楽の繋がりを語った。

そして、最後に羊文学が主題歌「マヨイガ」を生演奏で披露。会場が優しく暖かい空気に包まれた。

締めの挨拶として、本作について、やついは「コロナ禍でいろいろ分断が広がるなかで、いちばん大事なものを描いている映画」と話し、宮内は「優しくて暖かい映画です。今世の中がとげとげしていると思うんですけど、そのとげが少し抜けたりほぐれたりする作品ですね。僕も娘と観に行こうと思っています」とコメント。

そして最後に塩塚が「あったかい気持ちになる映画です。観たあと、心がデトックスされる映画なので、今いろいろ疲れるけど、旅行に行くみたいな気持ちで映画館に行ってほしい。すごく意味のある映画です」と挨拶し、イベントは幕を閉じた。


リリース情報

2021.07.21 ON SALE
DVD&Blu-ray『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14』

2021.08.25 ON SALE
EP『you love』


「マヨイガ」配信リンク
https://fcls.lnk.to/mayoiga

映画『岬のマヨイガ』作品サイト
https://misakinomayoiga.com/

F.C.L.S. OFFICIAL WEBSITE
https://www.fcls-official.com/

羊文学 OFFICIAL WEBSITE
https://www.hitsujibungaku.info