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2021.09.27

草なぎ剛主演、音楽劇『アルトゥロ・ウイの興隆』再演決定

■主演:草なぎ剛、音楽:オーサカ=モノレール! 七瀬なつみが、あらたに出演決定!

草なぎ剛(「なぎ」は弓へんに前+刀が正式表記)が主演する音楽劇『アルトゥロ・ウイの興隆』の再演が決定した。

2020年、演出家・白井晃が芸術監督就任中のプログラムとして創作された本作が、圧倒的な支持を得て、熱望されて再演。本作品は、ヒトラーが独裁者として上り詰めていく過程を、シカゴのギャングの世界に置き換えて描いた問題作に、ファンクミュージックを散りばめた斬新な演出で挑む、白井の意欲作。主演は初演に引き続き、草なぎ剛。再びシカゴのギャングに扮し、エンターテイナーとしての魅力を爆発させる。

共演には、神保悟志、渡部豪太、松尾諭、小林勝也らが続投。さらに今年『サンソン―ルイ 16 世の首を刎ねた男―』で白井晃作品初参加となった榎木孝明、2012年『幻蝶』以来9年ぶりの白井作品出演となる七瀬なつみが、あらたに座組に加わる。

劇中の音楽は、キング・オブ・ソウルと呼ばれるジェームス・ブラウンの楽曲を中心に構成され、オーサカ=モノレールが生演奏。ファンクミュージックに彩られた、刺激的で斬新な音楽劇に注目だ。

■作品について
「こんなやつが、かつてほとんど世界を支配しそうになったのです!/諸国民がやつを屈服させ、やつの主となりました。それでも/ここで勝利を喜ぶのはまだ早すぎます。/やつが這い出てきた母胎は、まだ生む力を失っていないのですから」~エピローグより~

1933年ブレヒトはナチスに追われ、15年に及ぶ亡命の旅に出る。アメリカへ渡ったブレヒトは英雄として神格化されるギャングたちの映画に興味を持ち、ギャング団の資料を集めたと言われている。その中で、禁酒法時代にシカゴの高級ホテルを住まいとし、密造酒製造販売、売春業、賭博業を組織化し、勢力を拡大していったアル・カポネにヒトラーとの共通点を見つけ、1941年に戯曲の執筆に着手する。衝撃をあたえた本作の初演は、1958年にドイツ・ヴュルテンブルグ州立劇場にて上演。1956年にブレヒトがこの世を去ったあとだった。

日本では、1969年に田中邦衛主演、劇団俳優座による『ギャング・アルトゥロ・ウイ~おさえればとまるアルトゥロ・ウイの栄達』のほか、2005年に新国立劇場が招聘したマルティン・ヴトケ主演、ベルリナー・アンサンブルによる公演があり、大きな話題を呼んだ。

この作品は、ヒトラー率いるナチスがあらゆる手段を使い独裁者として上り詰めていく過程を、シカゴのギャングの世界に置き換えて描いたという大胆な作品。作品の中にはヒトラー「興隆」の過程が劇 中にちりばめられていて、彼の君臨を許した当時の社会環境が冷ややかな姿勢で描かれている。第一次世界大戦後、敗戦国となり莫大な賠償金を課され、未曾有のインフレに苦しめられたドイツ。そんな荒廃した生活の中で、ヒトラーとナチスは民衆の不満に応え、民衆からの絶大な支持を勝ち取ることによって権力を握っていった。

ナチス支配の終焉からおよそ70年経った現代、日本のみならず世界中で露になっている格差の問題は、まだ終息をみないコロナ禍においてますます拡大し、社会には不安が蔓延している。この世の中の不満を救い取り、新たな独裁者が現れたとしたら……。今も昔も、独裁者を誕生させるのはそのような「空気」を生み出す民衆の心なのではないかというブレヒトの警鐘が現代にも響いてくるようだ。


上演情報

『アルトゥロ・ウイの興隆』
11/14(日)〜12/03(金) 神奈川・KAAT神奈川芸術劇場<ホール>
12/18(土)〜12/26(日) 京都・ロームシアター京都メインホール
2022年
01/09(日)〜01/16(日) 東京・豊洲PIT

作:ベルトルト・ブレヒト
翻訳:酒寄進一
演出:白井晃
音楽:オーサカ=モノレール
出演:草なぎ剛
松尾諭 渡部豪太 中山祐一朗 細見大輔 粟野史浩 関秀人 有川マコト / 深沢敦 七瀬なつみ 春海四方 小川ゲン 古木将也 ワタナベケイスケ チョウヨンホ 林浩太郎 Nami Monroe FUMI suzuyaka 神保悟志 小林勝也 / 榎木孝明

【ストーリー】
シカゴギャング団のボス、アルトゥロ・ウイは、政治家ドッグズバローと野菜トラストとの不正取引に関する情報をつかんだ。それにつけこみ強請るウイ。それをきっかけに勢力を拡大し、次第に人々が恐れる存在へとのし上がる。見る見るうちに勢いを増していくウイを、はたして抑えることができるのだろうか……?


公演サイト
https://arturoui-stage.com/