THE F1RST TIMES

NEWS

2021.12.27

超特急、結成10周年を祝うスペシャルワンマンを大阪城ホールにて開催

■「10年間、楽しいことも辛いことも、8号車と一緒に味わってきたから、今、ステージに立って皆さんの笑顔を見ることができています」(超特急・リョウガ)

12月25日に結成10周年を迎えた5人組ダンス&ボーカルグループの超特急が、アニバーサリーを祝うスペシャルワンマン『DANCE DANCE DANCE』を、12月26日に大阪城ホールにて開催した。

先月さいたまスーパーアリーナで行われ、大成功を収めた同ライブの追加公演となる今回は、歴代シングルをノンストップでつないだ20分超のロングメドレーで10年を振り返りつつ、世界各国の音楽を取り込んで11月に発表したアルバム『Dance Dance Dance』収録曲で超特急の最新形も提示。“ダンスを通じて世界を笑顔に”というコンセプトで活動してきた2021年の集大成を存分に叩きつけると共に、11年目のスタートダッシュをかけて、2022年の飛躍を集まった8号車(超特急ファンの呼称)に約束した。

メンバー写真が10年前から現在へとメタモルフォーゼして微笑むオープニング映像が流れると、メンバーカラーの5色に光り輝く巨大ミラーボールがオープンして5人が登場。アメリカをテーマにした王道ディスコチューン曲「Dance Dance Dancing!」で、11年目のスタートを晴れやかに、華やかに飾る。タイトルそのままに“踊る”喜びを身体中で表現するかのような曲の後半には、29人のキッズダンサーがステージに飛び出してくるスペシャルな演出も。そして「『DANCE DANCE DANCE』始まりました。楽しんでいきましょう!」というカイの言葉から始まった「Magnifique」が、爽快な疾走感で曲のモチーフになっているニューカレドニアの美しい風景を脳裏に浮かばせる。大きなステージに端から端までズラリ並んで踊るキッズをバックに、5人はアリーナ客席に突き出た花道を笑顔で進んで、ボーカルのタカシは“もっと誇ってジブンを”“you are so beautiful”と高らかに歌唱。“DANCE”というライブコンセプトに加え、そこに込められた“自分を愛してほしい”という最重要メッセージを集まった8号車、さらには世界に向けて叩きつけるというオープニングに、観ているこちらは序盤10分でノックダウン寸前だ。

が、そんな感動的シーンに掟知らずな鉄板曲「超えてアバンチュール」を特効と共に投下して、カオスを巻き起こすのが超特急流。現場では声を出せない8号車から事前募集したコール音声が鳴るなか、センターステージで勢い満点のパフォーマンスを360度全方位に繰り出して、辺り一面を取り囲むペンライトの海を大きく揺らしてみせる。続く「OVER DRIVE」もいつになくハイテンションで、懐からピースサインを笑顔で取り出し、拳に尽きせぬ夢と希望を乗せて全力で突き上げてみせた。前回のさいたま公演ではこの時点で汗だくだった5人だが、この日はさらにアルバムのリード曲「같이 가자(カチ カジャ)」を追加。K-POPベースのハイスペックな最新ダンスチューンでクールに魅せつつ、“離れてたって繋がってる”と実は熱いメッセージを投げかけるのもニクい。

最初のMCでは、昨日に10周年を迎えたことを報告し、これまで支えてくれた8号車に感謝。今日は11年目を迎えて最初の超特急ライブということで、「皆さんと一緒に伝説の幕開けを作っていきたい」(リョウガ)と始まったブロックでは、陰と陽、静と動を自在に切り替える超特急のフレキシブルな振り幅が爆発する。ライブ初披露となった最新アルバム収録のスイス曲「Yodelic Fire」は、カントリーなムードとディープなダンスビートが融合した特異なナンバーで、躍動的な四つ打ちで畳みかけながらセクシーな仕草でも悩殺するあたり、彼らにしかできない業だろう。一転、ジャケットを脱ぎ捨て繊細な白シャツ姿で贈ったR&Bチューン「You Don’t Care」では、歌詞を表すような手の動きも巧みに、どうにもならない“片道”の恋模様を切なく描写。「霖雨」でも波打つ白布とコラボレーションする情感たっぷりのダンス、そして床に膝をつき、今にも泣きだしそうなほどの哀しみを堪えたタカシの歌唱が、切なすぎる物語を創り上げる。しかし、そのシリアスな空気を、ダンサーのみで歌唱という史上初の挑戦を為したロシアンハードベース曲「Добрый день(ドーブリジェン)」が一掃。ヤンキー座りでダンサー4人が現れ、コサックダンスも取り入れたステップでアグレッシブに魅せると、最後にタカシが現れて無表情のまま揺れるというシュールな展開は、最新アルバムの収録曲ながら早くも強力な戦力になりつつある。

そして飛び交うレーザー光線の立ち込めるスモークのなか、近未来感を醸す「Time Wave」に、ユーキの豪快なアクロバットから火花がスパークする「Time of GOLD」を連ねたタフなダンスリミックスで“時”を巻き戻すと、天空から白の世界へと着地する5人の映像が。LEDモニターの中で、これまでリリースしてきた作品が踊る5人の頭上に回り、そのタイトルが5人に吸収されるという劇的な流れで、いよいよ歴代の全CDシングル曲を並べたノンストップメドレーがスタートする。「俺たちの10年間の想い、すべてココでぶつけてやる」とユーキが告げて、5色に輝く巨大な“10”の字を背に始まったのは、もちろん1stシングルの「TRAIN」。そこからタクヤがラップを入れる「Shake body」に、カイがパトランプ付きのヘルメットを装着して敬礼する「POLICEMEN」、スモークの中からマント姿で這い出たリョウガが“ずっと君だけを”のキメ台詞と共に口元を血で汚す「Bloody Night」と、各曲のセンターメンバーもしっかりフィーチャーしてゆく。ファンタジックな「Starlight」に、ユーキが軽やかにバク転を決めた「Kiss Me Baby」、「ikki!!!!!i!!」では花道に飛び出したメンバーがメンバーカラーの扇子を振って、「Believe×Believe」で全員が白目を剥くという急展開は、まさにジェットコースターのごとし。だが、これでもまだまだ序の口だ。

センターステージからスモークの中で「Star Gear」を力強く、「スターダストLOVE TRAIN」を爽やかに贈り、バッタダンスで飛び跳ねる「バッタマン」で雄叫びをあげたユーキは、ダーク極まるロックチューン「Beautiful Chaser」で両掌から炎を出すというトリックも。一転、「Yell」ではタクヤが花びらを振りまいて祝福の鐘を鳴らし、初のオリコンウィークリー1位を獲得した「超ネバギバDANCE」で堂々たる一体感を生むと、「My Buddy」では溌剌としたダンスでメンバーに寄り添うキッズダンサーにリョウガも大はしゃぎ。彼らにとって大きなターニングポイントとなった「a kind of love」をタカシが澄んだアカペラで歌い出し、そこから5人で集合するという演出にも胸が熱くなる。コミカルな「Jesus」にファンクな「Hey Hey Hey」、ブラス音も華やかな「Revival Love」では指でハートを作る様も愛らしく、ダンサーもラップ参加して新境地を拓いた「Stand up」、こんな世の中だからこそ夜明けを願う「Asayake」まで全21曲。ダイナミックかつバラエティ豊かすぎるレパートリーに、出会った当時の超特急を思い出して、感慨に耽った8号車も多いだろう。そして、それこそが総合演出を担当したユーキの狙いでもある。

今回、参加したキッズダンサーについて「うちの事務所のホープたちです。ココに立ったことが、彼らの糧や何かのきっかけになればと思うので、ぜひ応援してあげてください」とカイが願い出て、麗しい先輩心を見せたあとは、メンバーの突撃インタビューの映像も。カイは「POLICEMEN」で初センターを務めたときの気持ちを、「今までと違う雰囲気だから、この曲で引っ張っていけたらいいなって」と話し、10年前に比べてタクヤは「角が削れてきて丸くなった」と自身の変化を述べる。タカシは「中身は変わらないけど気の持ちようが変わった」と評し、「歌は聴かせるだけじゃなく、中身から人間味が出てくるのを学べたのがいちばん大きかった」と伝えてくれた。また“あなたにとって超特急とは?”という問いに、リョウガは「人生そのもの」と語って、ユーキは「夢をかなえないと終われないグループ、希望ですね」と断言。そこからセンターステージに5人が登場して「Keyword」が届けられると、“いつだって僕たちは この場所で夢を見る”というタカシのボーカルが、流れる時の間も変わることなく積み重ねられてきた絆と夢を浮かび上がらせて、8号車の胸を打つ。夢を見る“この場所”――それは紛れもなく、今、彼らが立っているステージだ。

「心で叫んで、会場ひとつになりましょう!」とカイが煽っての「Burn!」からはラストスパートへ。再びステージに並んだキッズダンサーたちも8号車と共にバッテンダンスを繰り出し、大サビでは声を出せない8号車の代わりに5人で大合唱してくれる。「まだまだここから!」とすさまじい雄叫びをユーキがあげ、リョウガが良い声でコーラスを入れる「SAY NO」の曲中では、タクヤから「良いお年を」と気の早い挨拶も。天井知らずでテンションを上げまくり、タカシが「僕たち今日ライブ納めなんですよ。悔いなく楽しめますか?」と最後にコールしたのは「Party Maker」だ。椅子を使った高難度パフォーマンスが見どころのナンバーだが、なかでも花道を連続バク転からのバク宙で駆けたユーキは圧巻で、激しくスパークする火花やタカシの朗々たるロングトーンも相まって、場内のボルテージは頂点に。「2021年の良いライブ納めができました。最後まで熱気をありがとう!」というタクヤの感謝は、そのまま丸ごとお返しすべきものだ。

アンコールを幕開けた「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ~るど」は、ライブ披露わずか3度目にもかかわらず、リョウガのコールに合わせて突きあがるペンライトのタイミングもバッチリ。二次元好きの彼が“好きな物に優劣はない!”と訴えるトリッキーでカオティックな楽曲も、続くスカ曲「Te quiero mucho」のように、誰もが共感できて一緒に踊れる“アモール=愛”に溢れたナンバーも、どちらも“らしい”と言えてしまうのが超特急の懐の広いところだ。

「10年間、楽しいことも辛いことも、8号車と一緒に味わってきたから、今、ステージに立って皆さんの笑顔を見ることができています。僕たち超特急は11年目も、これからも、汽笛を鳴らして、奇跡をたくさん起こしていきます。いつまでもついてきてください」

リーダーのリョウガが神妙に告げて、始まったラストナンバーは「走れ!!!!超特急」。センターステージに進み、電車ごっこの体勢で連結する5人に向けて回されるペンライトの光は壮観で、ユーキに「2022年は今よりもっと輝かしい道を」と言わしめる。続けて「2022年は寅年なんで、トラみたいにかなり獰猛にいっちゃうかもしれないですけど、恐れずについてきてください。約束です」と言い切った彼が、ライブの終わりを惜しむようにBGMのコーラスを延々歌い出すと、最後は5人で大合唱。5人の心がひとつであることを示すような微笑ましい幕切れに、「2022年も一緒に走っていきましょう!」とカイが約束して、超特急の2021年は幕を閉じた。しかし、それは2022年の始まりでもある。来年春には3年ぶりのホールツアーも決まり、いよいよブーストをかけようとしている超特急。道なき道を、誰も知らない未知の道を切り拓いてきた彼らの姿勢は、2022年も変わらず続いていくだろう。

TEXT BY 清水素子
PHOTO BY 米山三郎、深野輝美


リリース情報

2021.11.10 ON SALE
ALBUM『Dance Dance Dance』


超特急 OFFICIAL SITE
https://bullettrain.jp/