■イル・ディーヴォ東京公演は3月26・27日、4月8・9日に東京国際フォーラムホールAで開催
イル・ディーヴォの4年ぶり7回目の来日公演が、3月22日開催の札幌・札幌文化芸術劇場hitaru公演を皮切りに開始された。
今回のツアーは最新アルバム『フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ』を携え、全国7か所12公演を予定されていたが、2021年12月19日、UKツアー中に体調を崩したグループのリーダー、カルロス・マリンが急逝するという悲劇が彼らを襲った。
デビュー以来17年にわたり一緒に活動してきた大切なメンバーを失ったデイヴィッド・ミラー、セバスチャン・イザンバール、ウルス・ブーラーの3人は、一時はツアーのキャンセルも考えたが、カルロスもきっとグループの存続を願うだろうと信じ、悲しみに暮れながらもワールド・ツアーの続行を決意。そしてついに、来日ツアーをスタートさせた。
当初は3月24日に仙台でのコンサートも予定されていたが、3月16日に発生した福島県沖を震源とする地震の影響で公演は中止に。結果として、6都市11公演・約3万6千人動員予定の今回のツアーは、ステージの内容は新譜中心ではなく、カルロスの業績を讃えるトリビュート・コンサートにしてグレイテスト・ヒッツ的な内容となる。
札幌公演では、華やかでスタイリッシュな黒のスーツで登場した3人のメンバーが、オーケストラをバックにドラマティックでゴージャスな歌声と絶妙のハーモニーを披露。その後、ゲスト・シンガーのスティーヴン・ラブリエが参加、新しいハーモニーを生み出した。
中盤では、3年ぶり待望の最新アルバムからのダンサブルなモータウン・ナンバーも演奏。そして、「(カルロスが)いなくなった悲しみはもちろんありますが、それ以上に彼が生きた人生を歌を通して表現していきたい」と語ったデイヴィッド。それ以外にも初めて明かされるカルロスのエピソードなども織り交ぜ、過去の名曲の数々も含む全20曲を歌い上げ、会場に詰めかけた1,800人のファンを魅了した。
アンコールでは、日本の名曲「故郷(ふるさと)」を日本語で歌唱。東日本大震災から11年を迎えてなお復興途上である被災地に思いを寄せた。デイヴィッドが、全編にわたり流暢な日本語のMCで語ると、セバスチャンも日本語を織り交ぜながら楽曲を紹介。カルロスの思い出とともにあっという間の時間が過ぎた。
最後を締めくくったのは大ヒット曲「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」。このイントロをメンバーが歌い始めると会場のボルテージも最高潮に達し、初日の幕を大成功のうちに閉じた。東京公演は、3月26・27日、4月8・9日の東京国際フォーラムホールAで開催される。
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