■稲垣吾郎は金原ひとみと語り合う
香取慎吾と稲垣吾郎が、6月23日発売された『週刊文春WOMAN』2025夏号に登場している。
特集は「『人生後半のお金』のすべて」。表紙を飾るのは、香取慎吾による通算26作目の表紙画「en」。
2016年のSMAP活動終了から9年となる香取は、ソロとして初の全国アリーナツアーを開催中。ツアー中に行われた今回のインタビューでは、「グループとして歌うということがなくなった時に、一度はステージを降りたけれど、僕自身は歌をやめるという気は全然なかった」という香取が、今、ソロのステージで“生(なま)”の感覚にこだわる理由を明かす。特集にあわせて、自身のお金観についても語っている。
■稲垣吾郎「談話室稲垣」ゲストは金原ひとみ。“性と正義”を考える
稲垣吾郎が作家の創作の秘密に迫る連載「談話室稲垣」のゲストは、金原ひとみ。金原の最新長編 『YABUNONAKA-ヤブノナカ-』を課題図書に、“性と正義”について考えた。過去の性的搾取が告発された文芸誌元編集長や40代の女性作家、性行為を教授から強要された大学生など、それぞれに映った“真実”とは何か。登場人物が抱える「時代の変化から置いていかれる実感」を稲垣はどう読んだのか。率直に語り合う。
「数年前に文芸の世界でも、早稲田(早稲田大学文学学術院)の教授から生徒がセクハラされる事件が起こりました。そしてその事件の後、自分の担当編集者から、かつての編集長がOB訪問してきた女子大生を手籠めにしていたという話も聞きました。(中略)しかも、古い世代の人たちと話すと『まあ、そのぐらいは普通だったしね』みたいな感じで、ことの重大さとか切実さが全く伝わっていなかったりする。同じ事件でも見る人によってこんなに捉え方が違うんだということが、私自身の実感としてあったんですよね」(金原)
「同じ事件も見る人によって、見えてくるものが変わる。まさに芥川龍之介の短編『藪の中』ですね」(稲垣)
「告発された木戸も、完全な悪としては書きたくないと思ったんです。(中略)執筆を始めたころに、インド映画『RRR』を見て、正義のヒーローに悪人が殺されて気持ちよくなっている自分って怖いと、鬱々としてしまって」(金原)
「木戸さんは時代の変化から置いていかれている実感がある。その不安や迷いは、同じ50代として感情移入してしまう。どんな業界でも、自分が害になっている可能性はあるんですよね」(稲垣)
メイン写真:今号の表紙画を手にした香取慎吾 PHOTO BY 平松市聖
書籍情報
2025.06.23 ON SALE
『週刊文春WOMAN』2025夏号
『週刊文春WOMAN』公式サイト
https://bunshun.jp/articles/-/79797
新しい地図 OFFICIAL SITE
https://atarashiichizu.com/


