■奥田民生&吉川晃司の故郷・広島県を本拠地とするサンフレッチェ広島への想いが込められた楽曲「Three Arrows」も収録!
奥田民生と吉川晃司のユニット、Ooochie Koochie(読み:オーチーコーチー)のアルバム『Ooochie Koochie』が6月25日に発売。アルバムに収録される全10曲の楽曲レビューも公開された。
アーティスト活動では異なる領域で金字塔を打ち立ててきた奥田民生・吉川晃司だが、1965年に広島県で生まれ、育ったという共通点がある。ともに今年2025年に還暦を迎え、さらに進化するふたりのエネルギーで故郷・広島県への恩返し、ひいては奇跡のユニットで日本中を“祝祭”のごとく盛り上げるため、Ooochie Koochieは結成された。
そんな新ユニットは、2月26日に「GOLD」で鮮烈なデビューを果たした。新ユニット発表から間髪あけず、ユニットのポリシーである“故郷・広島県への恩返し”を体現したのが、3月29日に音源配信がスタートした「OK」。「OK」は、広島県を本拠地とするプロ野球球団である広島東洋カープ公認の応援歌として誕生した、チームや仲間を団結、勝利に導く熱い楽曲だ。
さらに6月4日に音源配信がスタートした楽曲「ショーラー」は、全編広島弁の歌詞によるロックナンバーでふたりの郷土愛が溢れる一曲。
そして、彼らの故郷を想う心が、またひとつ形となることになったのが、アルバムに収録される「Three Arrows」。日本プロサッカーリーグのチームであり、広島県を本拠地とするサンフレッチェ広島F.Cへの想いが込められた楽曲だ。タイトルもサンフレッチェ広島の団結のシンボルマークでもある「三本の矢」にちなんで付けられた。
バクパイプの音色に導かれて始まり、聖歌からロックまで、起伏に富んだロックオペラ的な展開がとてもスリリング。勝利のために、様々な難局を諦めず、チームのみならず自身も鼓舞していく楽曲となっている。
■Ooochie Koochie コメント
スタジアムで、チームの勝利を讃えて皆で歌うことをイメージして作りました。
優勝目指して戦う選手たちを皆さんとともに応援していきたいと思います。
なお、本作の初回プレス分には、12月31日に広島グリーンアリーナで開催される『Ooochie Koochie TOUR』追加公演のチケット先行抽選シリアルコードが封入される。
■「Ooochie Koochie」全曲レビュー
01.おちこち 作詞・作曲:Ooochie Koochie
ブリティッシュハードロック全開のOoochie Koochieのテーマ曲。ユニット名の由来となる“おちこち”の意味は“あちらこちら”“昔と今”など。パワフルかつワイルドなシャウトには新たなユニット誕生の瞬間のパッション(情熱)とアンビション(大志)がぎっちり詰まっている。<俺たちは今 裸に帰るんだ>というフレーズは今年還暦の2人のロックンロール宣言のように響く。
02. ショーラー 作詞・作曲:Ooochie Koochie
全編広島弁の画期的なヘヴィロック。2人の骨のある歌いっぷりがクセになる。ショーラーは「している」という意味。ロックの初期衝動と思春期の鬱屈を絶妙に融合。<あんなーとちゅーとかしたいんなら>といった歌詞は、十代と還暦、“昔と今”を自由に往き来できる彼らだからこそだ。ソリッドなギターが気持ちいい。右から響くレスポールは奥田、左から響くフライングVは吉川。
03. GOLD 作詞:奥田民生 作曲:吉川晃司
70年代のディスコミュージックを現代に蘇らせた、遊び心満載の曲。「もしも吉川が上京せず、広島で学生生活を送っていたら」という架空の設定で奥田が歌詞を書いている。ゴールドは黄金山、赤いゲートは厳島神社の鳥居からの着想。<にくまれそうな><BABY>などの吉川の代表曲からの引用は、奥田から吉川へのオマージュだろう。
04. マンデー 作詞:奥田民生 作曲:吉川晃司
『帰れマンデー見っけ隊!!』のテーマソングとして書き下ろした曲。番組に出演しているお笑い芸人「タカアンドトシ」と「サンドウィッチマン」にちなんだキーワードが歌詞に散りばめられている。広がりのあるポップなサウンドに乗せて、2人の旅情あふれる歌声が染みてくる。タイトルは「マンデー」だが、日曜の夜の切なさが滲む。
05. Do The Shuffle 作詞:奥田民生 作曲:吉川晃司
ソリッドなギターリフを軸としたハードロック。テーマは水と油のように真逆な2人、つまり奥田と吉川だ。2つの強烈な個性をシャッフルすることでミラクルな音楽の化学変化が起こる。奥田と吉川にChloe Kibbleとmimikoという女性陣が加わったコーラスも見事。<何かが起きそう>というフレーズがOoochie Koochieの今後を予告している。
06. 片恋ハニー 作詞:吉川晃司 作曲:奥田民生
爽快感の漂うロマンティックなダンスチューン。80年代のシティポップのテイストもある。Ooochie Koochieと同年代の主人公の“片恋”が描かれている。“還暦の男がこんな恋をしたらおもしろい”という発想から生まれた曲。作詞は吉川、作曲は奥田。<風は君のために吹いている>と歌う吉川の歌声がみずみずしく響く。
07. GIBSON MAN 作詞:吉川晃司 作曲:奥田民生
奥田と吉川がギターキッズに還ってギブソンを弾きまくるストーンズ・タイプのロックンロール。歌詞に<ニール><アンガス><ペイジ><ロンソン>と、それぞれのギター・ヒーローの名前が登場する。楽しそうに歌い、ギターを弾く2人から漂う“無敵感”に胸が熱くなる。観客が拳を突き上げるライブの光景が見えてきそうだ。
08. リトルボーイズ 作詞:吉川晃司 作曲:奥田民生
吉川が自分の体験も交えて“あの日の雲”をモチーフに歌詞を書き、奥田が胸を揺さぶるエモーショナルな旋律を紡いでいる名曲。歌詞に登場する「エノラ・ゲイの悲劇」は、イギリスのシンセポップデュオ、オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダークの1980年のヒット曲の曲名。サビのフレーズの<Up & Beyond>は雲の上から見る視点と雲の下から見る視点を表現している。誰かを批判する歌ではない。未来への希望を見いだそうとする祈りの歌だ。
09. Three Arrows 作詞・作曲:Ooochie Koochie
スタジアムで観客が合唱するイメージで制作された楽曲。バクパイプの音色に導かれて始まり、聖歌からロックまで、起伏に富んだロックオペラ的な展開がスリリングだ。タイトルもサンフレッチェ広島の団結のシンボルマークでもある「三本の矢」にちなんで付けられた。Ooochie Koochieも“広島への恩返し”という趣旨のもと、固く、そして時には緩やかに団結している。
10. OK 作詞・作曲:Ooochie Koochie
広島東洋カープ公認応援歌にして、「おちこち」と並ぶOoochie Koochieのテーマ的な曲。カープが勝利すると観客が合唱するのが恒例。パワーステーション風のファンキーなリズムと教会音楽の旋律の両立が独特のダイナミズムを生んでいる。冒頭の「えーよ」は広島弁で、「いいよ」という意味、つまり「OK」である。
TEXT BY 長谷川誠
リリース情報
2025.06.04 ON SALE
DIGITAL SINGLE「ショーラー」
2025.06.25 ON SALE
ALBUM『Ooochie Koochie』
Ooochie Koochie OFFICIAL SITE
https://ooochie-koochie.jp/


