Aqua TimezとReoNaが、12月2日に神奈川・KT Zepp Yokohamaで2マンライブ『Aqua Timez & ReoNa Special Live 2025「合流地点」』を開催。本公演に先駆け、Aqua TimezとReoNaの対談が実現した。
■Aqua Timez×ReoNa対談!2マン開催のきっかけとは?
──今回、12月2日に、Aqua TimezとReoNaの2マンライブが開催されるということで、本公演はすでにソールドアウトしてるんですが、2組の思いをしっかり残しておきたいということで実現した対談です。そもそもこの2マンライブはどういう経緯で成立したものなんですか? ReoNaも対バンはほとんどやったことがないイメージだけども。
ReoNa:そうですね。フェスはあっても2マンライブという形でライブをしたことはほとんどないです。2回目くらいかな。
太志:確かに初めはそういうイメージは持ってましたね。ReoNaさんのファンクラブ限定コンサート『ふあんぷらぐど2025』に行かせてもらって。俺、こんなにすごいと知らなくて。すごかった、歌が。とんでもないなと思って。たぶん、俺たちとReoNaさんって入れ替わりぐらいだったんですよね。俺たちの解散が2018年で、ReoNaさんはそのときにデビューしていて。で、俺、あまり音楽聴かないんです。聴くと自分が焦っちゃったりもして。でも、SNSで、ReoNaさんが、「決意の朝に」をカバーしてくれてるって言われて。それで、そのライブの動画を送ってくれたんですよね。で、実際に行ったらすごく良かった。メンバーにも曲送ったよね? やばいよって。
──なるほど。
太志:それで繋がることができて。そのとき、ReoNaさんがツアー中だったし、もうダメ元だと思って、「対バンどうですか?」と。普通、「あ、ちょっと一回事務所に確認します」ってなるし、そりゃそうですよね、なんだけども。「やります」ってその場でやりとりしてくれて。「もちろん確認はするけど、いろんな人に、私としてはやります」と。男気あるなと。すげえカッコ良いと思ったし。そうやって調整してくれて。今だって、ツアー直前でしょ? そんなときにすいません。
──まず、太志さんからReoNaへの、直接の相談だったんですね。にしても、すごいね。ReoNaは、そのオファーを受け取ったときはどう思ったんだろう。
ReoNa:アーティストの方と直接連絡を取ることもあまりしてきてなかったんですが、ただもう、このタイミングを逃したくないと思って。
──いや、そのとおり(笑)。
ReoNa:とにかく「やります」って言わないと、できなかったら一生後悔すると思ったので。私が自分のライブを自分で決めてくることも、直接ご本人と連絡を取ってまでやりたいって話すことも今までなかったので、周りのスタッフさんから見てReoNaが初めてワガママ言っているぐらいだったんじゃないかなと思うんですよね。
太志:本当に感謝です。
■縁を繋いだ「決意の朝に」カバー
──そもそも「決意の朝に」を歌うことにしたのは、どういう流れだったんですか? このカバーが繋いでくれた縁になるわけだけども。
ReoNa:私は自分で曲を作れる人間ではないので、元々デビュー前から、いろいろな曲をカバーしていました。自分のルーツになる歌をうたいながら、こういうメッセージを伝えたいという思いで活動していたときから、実はもうカバーさせていただいていたんです。自分の言葉でお歌を紡ぐ前から、言葉をお借りしてカバーしていたなかで、デビューしてから、本当に自分のルーツになる楽曲ってなんだろう? って振り返ったときに、「決意の朝に」は自分の根っこにあるものを作ってくれた歌だなと思って。そこからライブのなかでも大切なところにずっと置かせていただいています。カバーをさせていただいた当初は私もデビューしてすぐでしたし、Aqua Timezさんは解散していらしたので、まさか今クロスすることなんて想像できていませんでした。一歩を踏み出して、自分の好きだったものを好きで居続けてきて。カバーをさせてもらったあのときの自分を褒めてあげたいなと思います。
──あのカバーはすごいじゃないですか。ここまでReoNa色にするんだという驚きもあるし、そして言葉への深いシンパシーがあって。
太志:ライブでのアコギのコーナー、本当によかった。俺、メンバーに見せて。こんなにコーラスの人いるんだよ! ストリングスの人数すごい! って。この愛され方はすごくない? って。
──太志さんから、ReoNaの歌が共有されて。皆さん、どう思われました?
TASSHI:本当にきれいな声ですよね。透き通る声だし、オリジナリティがあるし。すごく笑顔が見えてくるタイプの声もあると思うんですけど、ReoNaさんは憂いとか悲しみが見えてくるというか。まさに「決意の朝に」もそうだけど、声ひとつで自分の色で楽曲をものにしてしまうような素晴らしいアーティストだと思いますね。
mayuko:「決意の朝に」は、ReoNaさんの色で、私にとっては、どこかかわいらしいなっていう印象のほうが強かったんです。でも「まっさら」っていう曲を太志が、すごく良いよって送ってきてくれて、聴いたときに胸に迫ってくる声で。そこで、「決意の朝に」の時のあのかわいらしさっていうのは本当に一部で、すごい存在として歌手活動をされてるんだと思って。
太志:歌手活動(笑)。
mayuko:そう、シンガーとしてもう本当に切実な、生きるっていうことに対しての思いを伝えてくる人なんだって。なんて歌力なんだろうと。そこから他の曲を聴いて、徹底的にその、それでも生きるっていうことを歌っていて。そこが太志と共通点があるんだなと思って聴いてました。
ReoNa:私、このまま続いたら泣いちゃうかもしれない。
全員:(笑)。
太志:ここからそんな良いこと言えないから大丈夫(笑)。
OKP-STAR:ご自分のこのイメージがあるじゃないですか。ReoNaさんの“像”っていうんですかね、そういうものっていつぐらいから自分のなかでイメージが膨らんでいったのかなと。スタート時点ではもしかしたら違かっていたのかもしれないんだけど、今は確固たるものがあるじゃないですか。それはどうやって積み上げていくのか。ひとりで考えたのか、いろんな人たちと考えたのか。そこがすごい気になっていて。それを聞いてもいいですか?
──たしかに、ReoNaにしかない、ReoNaだけの自分の立たせ方はやっぱりありますよね。
ReoNa:元々音楽が好きで、お歌を歌う人間になりたいっていう意識と、あとアニメがすごく好きで。私自身、家を出られなくなった時期が小っちゃい頃あったんですけど、そういうときにそのアニメだったり、アニソンにすごく救われて寄り添われていました。だから将来的に大好きな音楽、大好きなお歌と、アニメっていう、自分を救ってくれた存在が重なる場所として、アニソンシンガーになりたいっていう大きな夢があって。そういうアニソンシンガーという夢に対して、人を鼓舞しなきゃいけない、元気でかっこよくいなきゃいけないというイメージがあった時期があって。なので、初めてカバーライブに出始めた高校生のときは、努めてそういう曲を歌えないとアニソンシンガーにはなれないかもしれないっていう勝手なイメージがありました。でも、今のスタッフさんたちに出会ったときに、無理して元気に振る舞わなくても、あなたの持っている暗い部分も、本当に自分が歌いたい部分も隠さないでいい、無理して元気でいなくていいんだって教えてもらって。そう気づかせてくれた人がいて。そこからですね。
OKP-STAR:すごい良い。ちゃんとしてますね…。
全員:(笑)。
太志:OKPは20年間ちゃんとしてないからね(笑)。
OKP-STAR:だからやっぱり元々あったものと合致したんでしょうね。無理にカッコつけようということもなく、そのまま出したのが今の形っていう。それがちゃんと響いているっていうのはすごいですよね。
■やめなくてよかったなと思いましたね、自分たちの生き方、ひとつの信念を
──時代もあると思いますね。Aqua Timezがガンガン活動していたときとReoNaがデビューしたときではやっぱり時代が違うし、ポジティブであるということに対しての、そんなに明るいことばっかりな世の中じゃないでしょ、というようなニヒリズムも存在していて。そのなかにおいてのReoNaのメッセージには、まさに「それでも生きる」というギリギリの強さがあって。Aqua Timezが一貫してやってきたことと、ReoNaが今やっていることは、陰と陽じゃないけれども、同じ概念を双方向から照らしているようなイメージがありますね。
OKP-STAR:ReoNaさんのなかにはギャップはないんですか? 自分を作り上げなくちゃいけない、ファンが増えてくると、自分はこうではいけないみたいなのって生まれ、そういう感情ってこう生まれてくるのかなとか。
ReoNa:もしかしたら奥底のどこかにはそういう自分もいるのかもしれないんですけど、今生きている自分と、イメージに応えなきゃいけないと思う自分のバランスは取れてるのかなと思います。いろいろな方の力をお借りしながら作ってきたReoNaのお歌と音楽を真っ直ぐ受け取って欲しいし、私のパーソナルな部分で邪魔はしたくない気持ちもあります。今のところはまだ、バランスを取れた状態で歩めてます。
OKP-STAR:素晴らしい。
──大介さん、いかがですか?
大介:歳を取れば取るほど思うんですが、刺さる歌と刺さらないようになってきた歌があって。歳を重ねるたびに、刺さる歌というのは、エモーショナルであったり、抒情的、感情的な音楽なんだなと思うようになってきていて。ReoNaさんはまさにエモーショナルな歌を歌われているシンガーなんだと僕は思っていて。今は音楽においても多様性があるから、手を替え品を替えいろんなジャンルの音楽ができると思うんですけど、あえて一貫した世界観、一貫したメッセージを発信していて。僕にとってはそういう音楽が刺さりやすいんですよね。その意志を感じる音楽をやっているのが素敵だなと思うんです。僕らもそういう音楽をやってきたと思ってるんですよね。だからこそ、シンパシーを感じていて。僕らは今年で終わりではありますけど、若い世代の方がそういうエモーショナルな音楽をやってくれているのがうれしくて。ずっと歌い続けてほしいです。
──Aqua Timezにとっても、「鼓舞してくれる」「前向きになれます」とかね、ある種のレッテルみたいなものが重かったときもあると思うし、足かせになったときもあると思うんですよね。その感覚はどうだったんですか?
太志:そこは本当にメンバー全員で、背負わなきゃいけなかったから。タイアップもいただいていたし、それを取りに行かないっていう選択肢は俺らにはなかったんですよ。メジャーでやると決めたからには、俺らも腹をくくって全部取りに行く。そのなかでも俺たちの表現は他の人とは違うんだっていう自覚があって。あと、アルバムのなかには憂いのあるものを入れて、コアなファンには理解してもらえるようにっていう仕組みを作っていて。でも葛藤はありましたよ。こんな前向きなことを押し付けていいのか、『大丈夫だよ』という言葉だって、本当に言っていいのか、って悩んだこともあったし。震災の後がそうだった。この曲を今歌っていいのかな、とかね。でも続けてきたからこそ今日もあるし、やめなくてよかったなと思いましたね、自分たちの生き方、ひとつの信念を。
──まさに今の言葉は、ReoNaもこれから向き合って背負っていかなきゃいけない言葉なんじゃないかな。
ReoNa:本当にそう思います。前向きな言葉と同じぐらい、後ろ向きな言葉も真剣に捉えなきゃいけないと思っていて。自分の音楽、自分の信念を伝えるために、聴いてる人のことを勝手に不幸にしちゃいけないっていうことも最近すごく感じることなんですよね。そこを振り切ってしまうことはできないし、自分が歌いたいことはなんだろうと思っても、自分が持っている苦しみ、悩み、痛み、今伝えたいことのバランスを完璧に取れることなんてきっとないんだろうなって。どこかに偏りすぎてもいけないし、確固たる正解を見つけるのは難しいと思う。だから自分の中に強い気持ちを持ってなきゃいけないなって。私もデビュー7周年を迎えさせてもらって。この先も私は長く歌いたいと思って始めたので、長く歌っていくには本当に向き合い続けなきゃいけないことだと思います。
太志:絶対に歌い続けられると僕は勝手に思ってます。「SWEET HURT」って曲が好きなんだけど、これがデビュー曲なんですよね。この曲本当に好きなんだけど、最新の曲を聴いても、デビューの時点からもううまいの。そもそも150キロのボールを投げられる人が今はチェンジアップも覚えて。日本語をどう伝えるかを、チームで相当考えているんだろうなって。最高の声量でボーンって歌えるのに、それをしない。ここはストレートに歌ってもいいのに、震える声で表現してもいて。とんでもないなと思いますね。なんでもできちゃうし、とんでもない努力をされているんじゃないかなと思いますね。うまく歌うということの先をちゃんとやっている。
ReoNa:元々私は自分のことを歌がうまいと思ったことは本当に全然なくて。圧倒的な声量、歌そのもので感動させられる人もいるなかで、私は言葉と歌詞をちゃんと歌で伝えるということに向き合っていこうと。歌詞を読まなくても、ライブで初めて聴いた曲でも何を歌っているのかわかるということだったり、まさにエモーショナルという感情、この言葉に溢れる感情ってなんなんだろうっていうことを考える。“歌う”という表現のなかに、話しかけるように歌うということがキーワードで出てくるんですけど、歌である以前に言葉であるということを大切にしてきて、そこに向かって走ってきたなかで、“うまい”と表現してもらえる未来があるんだって。
mayuko:表現力がすごいと思ったんですよね。日本語の発音って言うのかな? 何回も聴きたくなるReoNaさん節があって。不思議なんですよね。同じ歌詞を2回繰り返しても違うんですよね。
──とてもうれしいね。
TASSHI:ReoNaさんご自身、おそらく、自己肯定感が低いんじゃないのかなと思うところもあって。でももちろんそれが魅力で、周りの評価と自己評価と他己評価のギャップというかね。太志もそういうところがあって、そこが共通してると思うんですよね。歌詞に出てくる主人公が共通している。人生生きづらいし、窮屈なんだけども、でもどこかに光が見えていて、そこに向かって頑張る、歩みはやめないという。そこが共通してるなと思って。だから僕にもすごく刺さるんですよね。
──うんうん、確かにその共通点はあると思いますね。バンドメンバーとしても、そこは感じるところですよね。
OKP-STAR:いやもう、TASSHIの言ったとおりで、太志もそうだと思うんですけど、自分の書いた曲に自分が背中を押されるとかね、そういう感覚はあるんだろうなって。自分の歌で自分の背中を押すなんてね、俺はやったことがないんだけどね。
太志:でもそれをベースでやってきたわけだから。
OKP-STAR:俺は果たして何を支えに生きてるんだろう今、と(笑)。
大介:ふたりとも到達点がすごく遠いんだと思うんですよね。ReoNaさんも太志も遠くにあるものをずっと追いかけているような気がするんですね。その到達ポイントって、僕にもなんとなくはわかっていて。でもそこに到達しちゃったら終わっちゃうんですよね。追いつくことはなくて。到達したい、到達したいけどまだ足りないって、その思いを抱えたまま一生終わっていくのがミュージシャンだし、シンガーなんじゃないかなといつも思うんですよ。僕らももういい歳になってきている、最近そういうことを考えるようになって。終わりなき旅なんですよ、本当に。僕は歌詞を書ける人間でもないし、歌う人間でもないから、純粋にストレートに受け取れるんですよね。だからこそ聴いてて楽しいし、太志の歌詞も、絶対に僕には書けないことを書いているし、すげえこと言ってるなってやっぱり思う。僕がもしシンガーだったらそういう歌を歌いたいけど、自分が選んだものは楽器だし、その使命がありますから。でも絶対に自分ができないことをやってるから、本当にすごいなといつも思って見てますね。
■心のどこかに沈み込んでいるものが、太志さんの描く歌詞のなかに確かにある
──ReoNaにとって、Aqua Timezの世界観、とりわけ太志さんの言葉は、歌を歌っていくうえでどういう存在だったんだろう。
ReoNa:まだ小学校高学年にもなっていないときに、「ブレイブストーリー」に出会って、その時期から自分の息苦しさみたいなものを感じ始めていました。そういうときって自分が出会うものって自分で選べないんですよね。人から与えられたものだけで、自分の世界が作られていく感じがあって。そのなかで、Aqua Timezさんに出会って、自分以外にも息苦しいまま生きている人がいるんだなって。「決意の朝に」もそうですし、「虹」だったり、「ALONES」だったり、自分が言語化して伝えられない、心のどこかに沈み込んでいるものが、太志さんの描く歌詞のなかに確かにあって。この重しを感じてるのって自分だけじゃないんだと。その石みたいなものを表現した音楽がこの世に存在すること、そしてその音楽をたくさんの人が好きだって言っているということ。それが今の私に繋がるルーツになっていると思います。
──なるほどね。本当に繋がっていくんですよね。
太志:書いてきてよかったな。今日までバンドやってきてよかった。
──Aqua Timezも大きな円環を回ってきたというかね。ReoNaのなかにAqua Timezが作った音楽、太志さん書いた言葉がしっかり残っていって、時代とともにまた違う言葉として生まれてくるという。とても素敵なストーリーを感じますけどね。
太志:ReoNaさんをきっかけに、「決意の朝に」を知ってくれる子たちもたくさんいます。今回、緑黄色社会、TOMOOさんとも対バンさせてもらって。俺は若い世代にリスペクトを持って、今回の再結成をやりたいって思っていて。ミセスの大森(元貴)くんとも「決意の朝に」を歌わせてもらったんだけど、本当に心から尊敬しているし、もちろんそういう人としかやらない。ReoNaさんももちろんそうで、そのリスペクトを持てる40代になりたかった。いつまでもそうありたいと再結成のなかで特に思いましたね。実際にこうやって対バンが決まっていったのも良い流れでしたよね。
──こういった必然の出会いがあって。とても良い一年だったんじゃないですか。
太志:本当に全部意味深いものでしたよね。ツアーやって、フェスにも出て、ホールツアーもやって。最後まで戦闘モードでいられたことに感謝してます。まだもう少し活動期間がありますけど、しっかり力を合わせてやり抜くのがファンへのお返しかなと。応援してくれる人のありがたみが余計染みるんですよね、20年もやってると。
TASSHI:今回再結成したときは、ファンの方への恩返しだったり、そんな大きくなくてもいいから久々に同窓会やろうよみたいな感じだったんですけど、まさかReoNaさんのように最先端を走っているアーティストとコラボできる機会がもらえるなんて、本当にうれしくて。こういうことは解散前だとできなかったんですよね。「決意の朝に」とか「虹」を出した頃に、小学生とか中学生だった方が、今ご活躍されていて。その世代の方と一緒に音楽をやれるっていうのはもう今回のこのタイミングだけだと思うんですよね。
mayuko:しかも私たちが持っていた暗さみたいなものをわかってくれているというか。最初の頃は対バンしても友達ができないとかね、いろいろあったじゃないですか。
太志:あったね。孤立バンドだったからさ。
mayuko:そういうところが、逆に今響き合ったみたいな。それはすごいことかもって。暗い曲をたくさん作ってきたなかで、「等身大のラブソング」とか「虹」のイメージが先行しちゃったし、葛藤もあったけど、やっぱり、今の世代のアーティストの皆さんに響いて、必要としてくれたっていうのがすごくうれしくて。あらためて今日言葉を聞かせてもらえて、本当によかった。よかったね、私たちの暗さって(笑)。
太志:おめでとうだよ、あの暗さ(笑)。
■ライブハウスでやる、最後のAqua Timezライブが“合流地点”
──12月2日はどういうライブになるんですか?
太志:いやー、予想できないよね。コラボも含めて。
TASSHI:自分たちもフェスとかでやっている明るめのセトリじゃなくて、きっとReoNaさんのファンの皆さんも我々の暗さに共感してくれるだろうって信じて、そういうセットリストにしていこうかなと。
太志:相当攻めのね。楽しみです。
──ReoNaはどうですか?
ReoNa:私たちもセットリストはすごく悩みました。でも一回通してみて、今回はこれがいいんじゃないかというところにたどり着けた気がします。初めてReoNaを観てくださるAqua Timezさんのファンの方にも、ReoNaってこういう人なんですってお渡しできるようなセットリストになったので。一曲でも、一節でも、ひと言でも、心に残ってもらえるものがあったら良いなと思ってます。それと、私は本当にコラボということも、今までも本当にしてきていなくて。
太志:コラボはね、僕はいっぱいやってきたんですけど、だいたい失敗しますよ。
──いやいや、良いコラボいっぱいやってきたじゃないですか(笑)。
太志:歌詞が飛ぶのよ。こんなにやってきたのに、本番で歌詞が飛ぶんだよね、何年歌ってきたの? って(笑)。失敗含めて楽しめると思います。
──でもこうして、期間が限られているAqua Timezの活動の、最後のひと月の始まりにこのコラボがあるというのは、なんだか宿命めいたものがあるなと。
ReoNa:まず公演タイトルを『合流地点』にしていただいたことが、もうとんでもない、分厚いお手紙をもらったような気持ちでいます。その公演タイトルの名に恥じない自分でありたいですし、来てくれた方には楽しんでもらえる日になったらいいなと思います。
太志:ライブハウスでやる、最後のAqua Timezライブだからね。
──そうですね、ライブハウスは最後になりますね。
太志:ReoNaさんに全部任せるんで。
大介:重い! 逆だよ! 全部任せろって言わないと!
全員:(笑)。
太志:でも、楽しい日になると思います!
──本当に楽しんでいきましょう。ありがとうございました!
全員:ありがとうございました!
TEXT BY 小柳大輔
■ライブ情報
Aqua Timez & ReoNa Special Live 2025「合流地点」
12/02(火)神奈川・KT Zepp Yokohama
■関連リンク
Aqua Timez OFFICIAL SITE
https://www.sonymusic.co.jp/artist/AquaTimez/
ReoNa OFFICIAL SITE
https://www.reona-reona.com/

