野村萬斎と稲垣吾郎が初共演を果たす舞台『テンペスト』が、2027年2月より3月にかけて、東京、富山、大阪で上演されることが決定した。
■海外演劇界の第一線で活躍する英国人演出家、サイモン・ゴドウィンが演出を担当
Bunkamura Production 2027/DISCOVER WORLD THEATRE vol.18 『テンペスト』は、日本と海外のクリエイターの共同作業のもと、優れた海外戯曲を今日的な視点で上演するBunkamuraの企画の第18弾。
海外演劇界の第一線で活躍し、ワシントンD.C.の名門劇場シェイクスピア・シアター・カンパニーで芸術監督を務める英国人演出家サイモン・ゴドウィンの演出により、シェイクスピアの『テンペスト』が上演される。
『テンペスト』は、国を追われ魔法が息づく孤島にたどり着いた男と、彼が巻き起こした嵐に導かれた人々が繰り広げる“和解と新生の物語”。幻想的な要素を持ちながら、復讐、愛、家族、そして赦しという普遍的なテーマを描き、400年以上にわたって世界中で愛され続けてきたシェイクスピアの傑作だ。
演出を務めるゴドウィンは、2019年に岡田将生と黒木華が出演したDWTシリーズ第6弾『ハムレット』で鮮烈な日本演出デビューを飾り、大きな話題を呼だ逸材。現在は活動の場をアメリカにも広げ、演劇やオペラなど多岐にわたる作品で手腕を発揮し、世界で注目を集める演出家のひとりとなっている。
今回ゴドウィンが手掛けるのは、嵐とともに幕を開ける、魔法に満ちた物語。過去の因縁、あらたな出会い、渦巻く思惑が交錯し、孤島に集う人々の運命が大きく動き出す――。シェイクスピアが最晩年に描いた壮大な幻想世界に、あらたな命を吹き込む。
■プロスペローに野村萬斎、エアリエルに稲垣吾郎。初共演で豪華顔合せが実現
弟の策略によって国を追われ、娘と孤島で暮らす元ミラノ大公プロスペロー。復讐のために魔法で嵐を巻き起こし、かつて自分を陥れた者たちを島へと導いたことから、長い時を経てそれぞれの運命が動き始める…。
本作で主人公プロスペローを演じるのは、狂言師として国内外で活躍する一方、俳優・演出家として現代劇や映像作品にも幅広く取り組む、日本を代表する舞台人のひとり、野村萬斎。
プロスペローに仕えながら自由を希求する空気の精エアリエルには、舞台・映画・ドラマで多彩な役柄を演じ、その繊細な表現力で観客を魅了してきた稲垣吾郎。
復讐心を胸に、魔法の力で島の出来事を操るプロスペローと、その命を受けて自在に空間を駆け巡りながら、自由を求めるエアリエル――。対照的でありながら深く結びついたふたりを、異なる表現世界でキャリアを築いてきた野村と稲垣がどう立ち上げるのか、注目が集まる。
そして、幼少期より父と共に孤島で育ち、初めて知る恋を通してあらたな世界へ踏み出すプロスペローの純真な娘ミランダには、俳優として着実に活躍の場を広げる山下美月。プロスペローの追放に加担し、孤島で過去の過ちと向き合うナポリ王アロンゾーには、長きにわたり数々の舞台・映像作品で重厚な演技を披露してきた名優・西岡徳馬(※「徳」は旧字が正式表記)。
さらに、島でプロスペローに虐げられ、彼に恨みを抱くキャリバンに玉置玲央。アロンゾーの息子で、孤島でミランダと出会い恋に落ちるファーディナンドに松島庄汰。プロスペローの弟で、兄から大公の座を奪った現ミラノ大公アントーニオに青柳翔。アロンゾーに仕える酒好きの執事ステファノーに玉置孝匡。兄アロンゾーの王位を狙い、暗殺を企てる野心的な弟セバスチャンに福田転球。プロスペローの追放時に手を差し伸べた、賢明な老顧問官ゴンザーローに間宮啓行。アロンゾーの道化師トリンキュローに今井隆文。
世代もバックグラウンドも異なる個性豊かな俳優陣が一堂に会し、シェイクスピア最後期の傑作を創り上げる。
■【画像】シェイクスピアの最高傑作を彩る豪華キャストたち
■サイモン・ゴドウィン コメント
東京そしてBunkamuraに戻り、この新たな『テンペスト』を創り上げられることを、とても嬉しく思います。
ひとりの男とその娘が遠く離れた島へと追放される。男は偉大な魔術師となり、復讐を企てる。
こうして始まるのが、魔術、権力、陰謀、そして贖いをめぐるシェイクスピアの物語『テンペスト』です。
1611年に書かれたこの作品は、シェイクスピア最後の戯曲とも言われています。嵐を呼び起こす場面から始まる『テンペスト』は、人間の心理と感情の変化を映し出すメタファーとして展開していきます。若きミランダとファーディナンドの間に芽生える愛。精霊エアリエルが見せる繊細な技。そして怪物キャリバンの破壊的な衝動。やがて私たちは、新たに「赦す」ということを受け入れていくプロスペローの変貌を目撃します。
今回の演出では、17世紀の伝統的な衣裳と鮮烈かつ革新的なデザインが融合します。ドラマと驚き、そして心を奪われるような優しさに満ちた世界へと、観客の皆さんを誘います。
シェイクスピア作品を演出し続けて30年になりますが、この戯曲を演出するのは今回が初めてです。日本を代表する素晴らしい俳優の皆さんとご一緒できることを、大変光栄に思っています。また、音楽、照明、振付を手がける素晴らしい日本のアーティストの皆さんとのコラボレーションも楽しみにしています。
皆で力を合わせて、美しくて心に残る、シェイクスピア最後の傑作の本質を捉えた、これまでにない舞台を創り上げたいと思います。どうぞご期待ください。
■野村萬斎 コメント
1993年に、ロベール・ルパージュ演出の『テンペスト』にエアリエル役で出演しました。プロスペローはシェイクスピア俳優とも称された平幹二朗さん。長い年月を経てその役を今回やらせて頂くことになり、感慨一入です。
以来数々のシェイクスピア作品を自身でも演出して海外でも演じてきましたが、今回のサイモン・ゴドウィンさんの演出はどうなるのか? 非常に楽しみにしています。ワールドワイドな世界観を期待しています。私自身もどんなプロスペローになるのか、これからの稽古の中でじっくり探っていきたいと思います。
魔術の世界は日本の陰陽道にも通じ、陰陽師を演じたことがあるエアリエル役の稲垣吾郎さんとの陰陽師コンビも楽しみの一つです。
どんな『テンペスト』になるのか、演出家、キャスト、スタッフの皆さんとともに、新たな作品を創り、皆様にお届け出来ればと思っています。
■稲垣吾郎 コメント
シェイクスピアの『テンペスト』に出演できることを、とても嬉しく思っています。
エアリエルという不思議な存在をどのように演じられるのか、今から楽しみです。
サイモン・ゴドウィンさんの演出のもと、素晴らしいキャスト、スタッフの方々と共に、皆様を『テンペスト』の幻想的な世界へお連れできればと思います。ぜひ劇場でお楽しみください。
■山下美月 コメント
シェイクスピア作品に出演することは、憧れていた夢の一つでしたので、嬉しさと同時に大きな緊張感も感じております。ミランダの純粋さと愛らしさ、信じることを疑わない強さからは、人々が忘れがちな無垢な心が思い出されますし、閉ざされた環境でも人生を選択していく決心からは、勇気を貰えます。お芝居の中のコミュニケーションを通して生まれる新しい発見を楽しみに、学ぶ姿勢を常に忘れず、自身もミランダと共に成長していきたいです。この作品が、今の時代にどんなメッセージをもたらすのか、皆さんと共有できるよう、一つ一つ丁寧に積み上げてまいります。
■西岡徳馬 コメント
シェイクスピア作品は、大学生で『ヴェニスの商人』を演ったのを皮切りに『ハムレット』でホレイショオとクローディアス、『ロミオとジュリエット』は、文学座ではロミオ、東宝ではヴェンボーリオ、『リア王』でケント伯、『ハムレット』ではクローディアスと同時に亡霊役を演らせてもらった。ほかにも、『ヴェニスの商人』のアントーニオや、井上ひさしさんの『天保十二年のシェイクスピア』も。数々の作品で色々な役に携わり、わたしの演劇の原点はシェイクスピアと言っても過言ではないのです。原点回帰とも言える今回は、演出家をはじめ、共演者達も初対面の人ばかり。さてさてどんな作品になるか、大好きなシェイクスピア、今からワクワクして稽古を待ってます!
■演劇情報
Bunkamura Production 2027 DISCOVER WORLD THEATRE vol.18 『テンペスト』
2027年
【東京公演】02/24(水)~03/15(月)東京・THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)
【富山公演】03/20(土)~03/22(月・休)富山・富山県民会館ホール
【大阪公演】03/27(土)~04/04(日)大阪・森ノ宮ピロティホール
作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:河合祥一郎
演出:サイモン・ゴドウィン
美術・衣裳:レズリー・トラヴァース
出演:野村萬斎 稲垣吾郎 山下美月 玉置玲央 松島庄汰
間宮啓行 今井隆文 岡野一平 山本直寛
福田転球 玉置孝匡 青柳翔 西岡徳馬
渡辺はるか 浜田純平 林田海里 大曲歩穂 倉元奎哉
■関連リンク
作品サイト
https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/27_tempest.html
