THE F1RST TIMES

REPORT

2022.05.25

Stray Kids、会場に反響する歌声とファンたちの歓声。ソウルで行われたステージを振り返る

TEXT BY 筧真帆(日韓音楽コミュニケーター)
写真提供 JYP Entertainment

■ついに生ライブが戻ってきたことを実感

この春、韓国でリリースした最新ミニアルバム『ODDINARY』が、米ビルボードのメインチャート「ビルボード200」で1位を記録したStray Kids。同アルバムを引っさげた自身2度目となるワールドツアー『Stray Kids 2nd World Tour “MANIAC”』が、4月29日からソウルの蚕室室内体育館にてスタートした。3日間開催のうち5月1日は世界に向けて生配信も行われ、世界中のSTAY(Stray Kidsファンの総称)を熱くした。

グリーンに光る巨大なLEDの円柱が天井へせり上がると、中からメンバーが登場。アルバム『ODDINARY』のリード曲「MANIAC」で幕を開け、力を漲らせながら歌い出す。会場に反響する歌声とファンたちの歓声に(韓国はマスク有りでの歓声が解禁)、ついに生ライブが戻ってきたことを実感。「VENOM」では、まさに蜘蛛がうごめくようなパフォーマンスでファンたちの視線を絡め取ってゆく。吐息で始まった「Red Lights」では、上から放射線状に伸びるリード付きの首輪に繋がれ、抑圧された世界観をセクシーにかもし出した。

「僕たちの初めてのワールドツアー『District 9 : Unlock』以降、2年5ヵ月の間、直接対面でほぼ何もできず寂しかったですが、こうして素敵なコンサートができることを特別に感じます」とハン。観客席の照明をつけ、会場中のファンたちの顔をみんなで眺めながら手を振った。

テンポ良く踊る「Easy」に続き、「ALL IN (Korean Ver.)」では、やんちゃ感を織り交ぜたリズミカルなパフォーマンス。「District 9」では火柱に囲まれながら、ハイトーンのボーカルとロウのラップでコントラストを浮き立たせる。

制服をモチーフにした衣装に着替えると、人気曲のひとつ「Back Door」のバラエティに富んだパフォーマンスで勢いを付け、ミディアムスローの「Charmer」では腹筋を見せ会場を沸かせるひと幕も。センターステージで椅子に座りながら歌い出した「B Me」、マイクスタンドを使った「Lonely St.」では、会場のファンたちと手をバウンスさせ一体感を生んでいた。「Side Effects」では背後のLEDに色彩が散りばめられ、光と色で踊るようなパフォーマンスを見せた。

ステージ背面のLEDに水墨画のようなデザインが舞うと、バックバンドがせり上がりで登場。韓風の羽織りをまとったメンバーたちが歌い出したのは「Thunderous」。生バンドの音と、金モノや弦楽器のヘグムなど伝統楽器の音も相まって、これぞ韓国チームという誇りを示す。間髪を入れず、チャンビンのラップで切り替えた「DOMINO」もオリエンタル感満載に、彼らの代表曲のひとつ「God’s Menu」まで加速する。ハンは、ここまでの2日間に来たファンから最も多い感想が、バンドライブへの反応だと明かし、バンドメンバーにも感謝した。

「STAY、準備はいいですか?」とバンチャンが声を掛け、「CHEESE」へ。会場とコール&レスポンス、マイクを客席に向けながらエネルギッシュに遊びまわる。「皆さん、立ってください!」とリノやチャンビンの呼びかけに客席もスタンドアップ。ロックアレンジされた「YAYAYA」から「ROCK」へ、センターステージに8人が広がり、ファンたちと呼応しながらボルテージを上げてゆく。

■全身の力で踊りぬく姿に目を奪われる。

次はミニアルバム『ODDINARY』収録のユニット曲をそれぞれ披露。花をあしらったジャケットやシャツに身を包んだバンチャン、リノ、スンミン、アイエンが「Waiting For Us」を、伸びやかに優しく歌い上げる。一転、チャンビン、ヒョンジン、ハン、フィリックスは、モノトーンの衣装で「Muddy Water」をワイルド&クールなラップで応戦。再び全員が揃い、白いジャケット姿で「Silent Cry」をパフォーマンス。全身の力で踊りぬく姿に目を奪われる。

「こんな平凡で当たり前のことをできなかった瞬間がありましたよね。だから、こうしてリアルタイムでやり取りすることが幸せです」とリノ。「STAYがいるから、この先一段ずつ昇ってゆける」とバンチャンが触れ、ここまでの時間を振り返った。高速ラップとエモーショナルなボーカルが絡み合う「Hellevator」、「Double Knot」、「TOP」と畳みかけるように力強い楽曲で攻めてゆく。本編ラストの「Victory Song」では、真っ赤に染まったステージで、勝利の喜びを開放するかのようにエネルギーを放出。汗だくになってハードなダンスを踊りながらも、終盤まで歌声がブレないパフォーマンスは見事だった。

黒と緑のツアーグッズに着替えて、ステージ下から続々と現れたメンバーたち。アンコールは「TA」でタオルを回しながらアッパーに飛び回り、「一緒に!」の言葉で、ファンたちも飛び跳ねる。「MIROH」では紙吹雪が舞い、バンチャンはハンを肩車したりと、すっかりお祭り騒ぎ。

3日間のソウルライブの感想や、STAYたちへの感謝の気持ちをメンバーが次々話していると、バンチャンは14歳、15歳で韓国へ来た当初、早くに家族と離れたせいか感情が無くなっていったことを吐露。そんな境遇を理解し支えてくれたメンバーたちと、STAYに感謝しながらも、必死に涙をこらえる姿に皆がバンチャンを囲み慰める。ヒョンジン、スンミン、フィリックスももらい泣きし、ついには大号泣したフィリックスに、ファンたちが温かい歌声で励ましていた。

■6月の日本ツアーを経て米国へと旅立つ

ラストは、ファンたちが飛ばす緑の紙飛行機が舞い飛ぶなか、「Star Lost」をポジティブに歌い上げ、「Haven」では、飛び跳ねるメンバーとシンクロして会場中のペンライトの光が揺れていた。さらにWアンコールの声を受けて特別に「Boxer」を披露。最後はStray Kidsらしく元気な姿で締めくくり、4時間余りのライブに幕を閉じた。

Stray Kidsはこの後、6月の日本ツアーを経て米国へと旅立つ。先日アメリカツアーでの追加公演も発表され、彼らの勢いはとどまるところを知らない。


Stray Kids 2nd World Tour “MANIAC” in SEOUL

5月1日 SETLIST
1.MANIAC
2.VENOM
3.Red Lights
4.Easy
5.ALL IN (Korean Ver.)
6.District 9
7.Back Door
8.Charmer
9.B Me
10.Lonely St.
11.Side Effects
12.Thunderous
13.DOMINO
14.God’s Menu
15.CHEESE
16.YAYAYA + ROCK
17.Waiting For Us
18.Muddy Water
19.Silent Cry
20.Hellevator
21.Double Knot
22.TOP
23.Victory Song
<アンコール>
24.TA
25.MIROH
26.Star Lost
27.Haven
<特別アンコール>
28.Boxer


ライブ情報

Stray Kids 2nd World Tour “MANIAC” in JAPAN
6/11 (土) 神戸ワールド記念ホール
6/12 (日) 神戸ワールド記念ホール
6/18 (土) 国立代々木競技場第一体育館
6/19 (日) 国立代々木競技場第一体育館
7/26 (火) 国立代々木競技場第一体育館
7/27 (水) 国立代々木競技場第一体育館


Stray Kids OFFICIAL SITE
https://www.straykidsjapan.com/