■「ここが世界に音楽を届ける中心になる、俺は今日確信した!」(YOASOBI・Ayase)
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントが2024年9月に設立したマネジメント&レーベル「Echoes」が、4月に横浜で開催された新しい都市型フェス『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』内にて、自らがキュレーションするあらたなイベント『Echoes Baa』(エコーズ バー)を横浜赤レンガ倉庫 赤レンガパーク特設会場で開催した。
このイベントは、「日本の響きを世界へ」をコンセプトに、海外からも注目を集めるアーティストや、アニメ、テクノロジーなどの多彩なエンタテインメントが横浜の街に集結する新しい音楽フェス。会場はKアリーナ横浜、横浜赤レンガ倉庫 赤レンガパーク特設会場、KT Zepp Yokohama、臨港パークと広範囲で、横浜の街そのものが巨大なフェス空間となった。このレポートでは、横浜赤レンガ倉庫 赤レンガパーク特設会場にて4月5日および6日の2日間行われた『Echoes Baa』ステージの模様を届ける。
メインとなるライブには、YOASOBI、MAISONdes、Aoooら所属アーティストだけでなく、他レーベルからスペシャルゲストとして招かれた豪華アーティストがラインナップ。また、「Echoes」は音楽とクリエイションが好きな人たちが集まるコラボレーションプラットフォーム「MECRE」の運営も手掛けていることもあり、ライブのみならずDJイベントやワークショップの開催など、様々なクリエイティブで表現される新しいエンタテインメント体験も用意されていた。
ライブ開始前に会場を巡ってみると、フィールド後方にある巨大なアートウォールが目を引く。COIN PARKING DELIVERYやSIMONといった気鋭のアーティストが手掛けた作品で、多くの人が訪れてフォトスポットとなっていた。YOASOBIと移動式書店BOOK TRUCKのコラボによる「旅する本屋さん YOASOBI号」も登場。YOASOBI関連書籍や、Ayaseとikuraが選書した書籍に加え、Echoes Baa出演アーティストにゆかりのある書籍も用意されていた。
また、イベント両日ともに「スキルに関係なく誰でも参加できる楽しいDIY」をテーマとしたワークショップも実施。「Echoesオリジナルグラフィック」をTシャツなどに自らプリントできるシルクスクリーン体験、「Echoes」限定オリジナルのラグ作りができるタフティング体験が用意されており、ライブ開始前の時点で予約がいっぱいになっているほどの人気を博していた。さらに、初のポップアップショップ「Echoes Maaket」も出店され、数量限定のEchoesオリジナルグッズ販売も実施。ショップの前には「Echoes」のロゴが入った様々な缶バッジが出てくる大きなガチャも設置されており、こちらも早々に売り切れとなるなど大人気の様子だった。
初日のライブは、YOASOBIの「アイドル」で勢いよく開幕。ikuraは「我々のライブがこのフェスのエナジーの基準です!」と宣言し、「夜に駆ける」や最新曲「PLAYERS」など、ヒットナンバーを連発していく。MCでは、前日4月4日が誕生日だったAyaseをみんなでお祝いする場面も。
メインステージの合間には、サブステージでGaku、Aiobahn、Aiobahn +81、DJ和、tomadが盛り上げていく。
KAFUNE(「E」は、アキュートアクセントありが正式表記)は「大人ごっこ」でライブをスタート。「脳内反省会」では観客と声を合わせ、最後の「メルティラブ」では美しいファルセットが空間を満たしていく。NOMELON NOLEMONは、ツミキがステージで「今日は優勝しにきました!」と宣言したとおり、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の挿入歌「ミッドナイト・リフレクション」などキャッチーな楽曲で会場を熱狂へと導いた。
カラフルな衣装で登場したasmiは「ドキメキダイアリー」でポップにライブを開始。「こっち向いてほい」「PAKU」など、言葉数の多い歌詞もポップなメロディとアンニュイかつよく通る声で届けた。syudouは、アカペラで歌い出した「インザバックルーム」を皮切りに、初の野外ライブとは思えない堂々たるパフォーマンスを展開。畳みかけるようなセットリストで、熱量あふれるステージを作り上げた。
初日のトリを務めたのはMAISONdes。asmi&すりぃ、乃紫&かやゆー、Pii&meiyo、りりあ。、水槽、みきまりあ、れん、『ユイカ』&KAFUNÉ、アユニ・D、くじらと“住人”らが続々登場し、それぞれの化学反応を見せつけた。新プロジェクト“日曜日のメゾンデ”からは礼衣が歌唱。さらにバーチャルシンガーの花譜がモニター越しに登場するサプライズも。最後はasmiが再び現れ、「ヨワネハキ」で初日ステージを締めくくった。
2日目はFRUITS ZIPPERの「NEW KAWAII」で華やかにスタート。「わたしの一番かわいいところ」では観客も振り付けを真似し、“かわいい”が溢れるステージを作り上げた。続いて登場したLuovは、2025年2月に始動したばかりの3ピースバンド。「大脱走計画」「透明シャボン」など、青空と海に囲まれた会場に合う爽やかな歌とサウンドで観客を楽しませた。
快晴の会場では、ステージ出演者たちのオリジナルラベルドリンクを販売する自販機に行列が。また、オープニングおよび転換時には、サブステージのDJブースでシンガー・ソングライターGaku(前日、4月5日公演にも出演)と、歩く人、DJ To-i(from DISH//)、dshino(篠田利隆 from 異次元TOKYO)、yuigotのプレイで、会場に途切れることなく音楽を響かせていた。
開演前から多くの観客が詰めかけたChevonのステージは、「ノックブーツ」で勢いよく幕を開ける。晴天を突き刺すような谷絹茉優のカリスマ性溢れるボーカルに、観客は拳を高く突き上げて応えた。「Chevon第二章も、ここEchoes Baaから『大行侵』して参ります!」と高らかに宣言した通り、勢いそのままにステージを駆け抜けた。
TOMOOは、まず「Ginger」をリズミカルに歌唱。透き通るような歌声が海辺の風景と美しく調和し、「いってらっしゃい」「コントラスト」などの楽曲で観客をやさしく包み込む。ラストの「Super Ball」では軽やかに、春風のようにステージをあたたかく満たした。
石野理子、すりぃ、やまもとひかる、ツミキと、それぞれキャリアを積み上げてきた4人が集ったバンドAoooは、個性がぶつかり合うような楽器隊3人のサウンドに、「Casablanca」では時に切なく、「フラジャイル・ナイト」では時にロックバンドらしく乗る石野の歌声とのマリアージュが心地よいセットリストに。
そして2日間の大トリを務めたのは、ステージのオープニングも務めたYOASOBI。「アイドル」「UNDEAD」「セブンティーン」など畳みかけ、Ayaseは「ここが世界に音楽を届ける中心になる、俺は今日確信した!」と強く語った。「祝福」では横浜港の夜空に花火が打ち上がる。最後は「群青」の大合唱とともに、2日間のステージは煌びやかに幕を下ろした。
TEXT BY 岡本貴之
■ECストア「Echoes Maaket」がローンチ
そしてこのたび、Echoesはイベントで販売されたオリジナルグッズをオンラインで購入できるECストア「Echoes Maaket」をローンチすることを発表。
ECストア「Echoes Maaket」は、4月25日11時よりオープン。会場でしか手に入らなかったTシャツやキャップ、ステッカーなどの人気アイテムをはじめ、今回のローンチに合わせて撮影されたルックも公開され、グッズの世界観をより深く楽しむことができる。
また、ストア内からニュースレターに登録することで、今後の新作情報や限定企画などの最新情報をいち早く受け取ることが可能となる。音楽とカルチャーが交錯するEchoesの世界観を、ぜひオンラインでも体感しよう。
ECストア「Echoes Maaket」
https://store.echoes-label.com/
Echoes OFFICIAL SITE
https://echoes-label.com
『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』公式サイト
https://central-fest.com/

























