■「“楽しかった”と言ってもらえるのがいちばんうれしいですし、それが本質であってほしいと思います」(二宮和也)
映画『8番出口(英題:『Exit 8』)』が、カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション【ミッドナイト・スクリーニング部門】へ正式招待され、公式上映を実施。一夜明け、二宮和也と小松菜奈、川村元気監督、脚本家の平瀬謙太朗がフォトコール(プレス向け撮影会)に参加した。
5月13日から5月24日まで開幕される第78回カンヌ国際映画祭。「ミッドナイト・スクリーニング」部門は、映画祭期間中、深夜に特別上映される映画枠であり、アクション・スリラー・ホラー・ドキュメンタリーなどジャンルを問わず、大胆で独創的で、常識を覆す作品が選出される映画祭の公式セレクションのひとつ。これまでに、世界的大ヒットを記録した『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2017年)や、第97回アカデミー賞国際長編映画賞の香港代表に選出された『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』(2024年)など、注目作品を輩出してきた。
現地時間5月19日24時30分に行われた公式上映から一夜明け、興奮冷めやらぬまま、二宮和也と小松菜奈、川村元気監督、脚本家の平瀬謙太朗はフォトコールに参加。二宮と小松は、装いをあらたに、二宮はさりげなくストライプが入ったカジュアルなスーツスタイル、小松は光沢感のあるスタイリッシュな黒ジャケットで登場した。
レッドカーペット、公式上映の際と比べて、緊張がほぐれて自然な笑顔のふたり。多くの海外メディアに囲まれ、至るところから「NINO~!」と呼ばれている光景は、フォトコールならでは。この日は晴天に恵まれ、絶好の撮影日和となった。
フォトコール後、二宮と小松はカンヌ現地を訪れた日本のマスコミ向けの取材会に出席。レッドカーペット、公式上映、フォトコール…と、初のカンヌ国際映画祭の公式行事を無事に終えた感想について聞かれると、二宮は「無事にカンヌで上映できた喜びと、その喜びが観客の皆さんの評価に直結して良かったです。カンヌ国際映画祭に正式招待されてから本日まで、いい思い出になったのでほっとしています」とコメント。
小松は「深夜上映なのに2,300人もの観客の皆さんが歓迎してくださり、楽しみに待っていてくれたのだなといううれしい気持ちと、やはりカンヌ国際映画祭という場で初上映することに、チームみんなで喜びを分かち合えた素晴らしい時間でした」と感無量。
8分間も続いた感動のスタンディングオベーションについては、「日本でもなかなか経験のできないことを海外で起こせたというのは、『8番出口』のもつ影響力。川村監督や平瀬さんをはじめ、スタッフの方たちが楽しそうにしていたのを見られたのは良かったです」(二宮)、「本当に感動しました。やはり今回、チームの皆さんと一緒に現地の反応が聞けるのは貴重な経験ですし、どのような反応がかえってくるのか気になっていましたが、観客の皆さんは真剣に観てくれていたので、心にぐっとくるものがありました」(小松)と語った。
主演とは別に、脚本協力としても今作に参加している二宮。公式上映を観た観客からの「ゲームを上手く映画化していて、新ジャンル系の地位を全世界で確立すると思う」「実際に通路に迷い込み、抜け出せなくなるような印象を観客に抱かせていた」「観客も一緒になって異変を探すような、映画を受動から能動の体験へと変えていた」などといった反応について「“楽しかった”と言ってもらえるのがいちばんうれしいですし、それが本質であってほしいと思います。もう一回観たいとか、あのシーンを観直したいとか、ストレートに感想を言ってもらえるように、脚本づくりから携わりました」と語った。
今回のカンヌ来訪では、映画祭への参加だけでなく、街巡りもしたふたり。特に印象的だった8つのエピソードを4つずつ上げるなら? という質問に対して、二宮は「僕は飛行機でパリへ向かっている途中、初めての航路で北極の上を通り、人生初の流氷を見たこと。次は、今回初めてカンヌに訪れて、“映画『浅田家!』をパリで観ました!”と街の方に言われたこと。あとは、やはり街並みです。日本ではなかなか見られない坂道や石畳などの景色が印象に残っています。仕事で名所に訪れて、カンヌの景色を見て、あそこに映画祭の会場があるんだな…とか目視した数時間後に会場に行き、レッドカーペットを歩いたのも思い出深いです」とコメント。
小松は、「私はレッドカーペットです。毎年、この時期にニュースなどでカンヌ国際映画祭の模様は観ていたので、まさか私がそこに参加できるとは思ってもおらず、今回の件を聞いたときはまだ実感がわかなかったです。次は、リゾート地ならではの太陽や海。光が日本とは違うのか、写真を撮っても日本とは違う写り方になるなと感じました。かっこいい写真が撮影できます(笑)。あとは、弾丸でしたがカンヌの余韻を楽しめたこと。一日一日が濃く、夢のような時間を過ごせました。お仕事で観客の皆さんと一緒に映画を最初から最後まで観る機会はなかなかないので、反応が確認できてうれしかったです。上映前から歓声が起きるなんて日本にはない反応だと思うので、経験できて良かったです」と語った。
PHOTO:(C)Kazuko Wakayama
映画情報
『8番出口』
8月29日(金)公開
原作:KOTAKE CREATE『8番出口』
配給:東宝
監督:川村元気
脚本:平瀬謙太朗、川村元気
出演:二宮和也、河内大和、浅沼成、花瀬琴音、小松菜奈
脚本協力:二宮和也
(C)2025 映画「8番出口」製作委員会






