■『MIRRORLIAR FILMS Season7』のテーマソングを手掛けたスキマスイッチも登壇!
米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2025』(SSFF & ASIA)が、映画祭開幕を祝し、5月28日に3月にまちびらきしたばかりの東京・TAKANAWA GATEWAY CITYにて、 レッドカーペットセレモニー&オープニングセレモニーを開催した。
27回目を迎えた映画祭の今年のテーマは、「creative active generative」。世界中のフィルムメイカーたちの“creative”が集結する映画祭は、作品とオーディエンス、クリエイターと企業が出会い、あらたな化学反応が生まれる場を、“active”に創出していきたい、 ま た、「生成AI」にも通じるあらたなテクノロジーで新時代のクリエイティブを生み出していきたい(“generative”)というSSFF & ASIAの現在地と未来図がテーマ。今年は、世界108の国と地域から4,592点の応募のなかから、選りすぐりの約250作品をリアル会場&オン ライングランドシアターで楽しむことができる映画祭がスタートした。
TAKANAWA GATEWAY CITY Gateway Parkで実施された初めてのレッドカーペットセレモニーは、天候にも恵まれ、たくさんの 観客で盛り上がる会場に豪華なゲストが登場。アート作品「100色の道」を通って、レッドカーペットに現れた西野七瀬は、フリンジが揺れるブラックのドレスを身に纏い、満面の笑みで来場者の黄色い声援に応えた。オ・マンソクはイベントに来場していたファンの依頼に応え、サインをするなどファンサービス満点な対応をしていた。
TAKANAWA GATEWAY CITY THE LINKPILLAR 1 SOUTH 地下2階のLINKPILLAR Hall A・Bに場所を移して開催さ れたオープニングセレモニーでは、5つの賞の受賞発表やプロジェクト発表が行われた。
新設立のTAKANAWA GATEWAY CITY アワードの初めての受賞者には河瀬直美監督が選ばれた。このために大阪万博から 駆けつけたという河瀬監督は「東京2020の公式映画監督をさせていただいてるときに思ったのは、映像というのは100年後も残る。そ してもっと言えば1000年後も残るであろう、そういうものに思いを託して、今だけではない、その未来につなぐ何かみたいなものをずっとフィルムに焼き付けている。TAKANAWA GATEWAY CITYの“100年先の未来を見据えて”という部分が、恐縮ながらにも思いが一 緒だなと思いました!」と、受賞に関する想いをコメント。
ショートフィルム文化の普及に寄与したことを称えて、映画祭から特別賞を授与した『MIRRORLIAR FILMS Season7』を代表し て、加藤シゲアキと本プロジェクトのテーマソングを制作したスキマスイッチの大橋卓弥、常田真太郎が登壇。
『SUNA』の監督を務めた加藤は「映画はたったひとりではできず、多くの人の善意や努力が集まって作られるもの。ここに来られなかった全員の思いの結晶が、このトロフィーじゃないかと思い、受け取らせてもらいました。若手の育成、地方創生など、たったひとつの作品を撮っただけ ですけども、道のりが評価されたことは、うれしく思います」と受賞の喜びと感謝を伝えた。
地元・愛知県東海市の情熱を受けて、テ ーマソングを書き下ろしたスキマスイッチの大橋は「生まれ育った愛知県東海市が舞台になり、コラボのお話をいただけたことが本当に 嬉しかったです。テーマソングも担当できて夢のようでした」と、作曲に携わった喜びを語り、「両親も映画を観に行ってくれて、地元が 作品に登場したことをとても喜んでいました。心から感謝しています。」と、感謝の思いも述べた。
また、同じくスキマスイッチの常田は「15年前に登壇したことを、今でも覚えています。今回は地元・愛知で撮影された作品が賞を受賞し、とても光栄です。このプロジェクトの理念にも強く共感しており、ここから日本を代表するクリエイターが育ってほしいと願うとともに、僕自身も、またこの場に戻ってき たいと思います!」とアワードへの思いを述べまた。
また、MIRRORLIAR FILMSプロデューサーの阿部進之介、山田孝之からは「これからもこのムーブメントを盛り上げていける よう、引き続き頑張っていきます。今後ともよろしくお願いいたします」とコメントムービーが届いた。また、動画の最後に「バイバイ、 しげ~」と互いの仲の良さを見せ、会場を笑顔に包んだ。
『GEMSTONE Creative Label(TOHO)』からは、3つのショートフィルム作品から監督と出演者が登壇。西山将貴監督の『インフルエンサーゴースト』からは西野七瀬、本郷奏多、関駿太監督の『ソニックビート』からは西垣匠、山崎天(「崎」は、たつさきが正式表記)、村上リ子監督の『顔のない街』からは吉田美月喜、香椎由宇が登壇。
出演作品に関して、西野は「私も監督もホラーゲームが大好きなので、作品のなかにあるホラーゲーム的な演出や雰囲気もすぐに理解できて、すごく楽しく撮影することができました」と監督との意外な共通点を話す場面も。
また、「今回のようなショートフィ ルムに出演させていただくのは初めてだったのですが、短い時間のなかにしっかりとストーリーが詰まっていて、自分にとってとても新鮮 で貴重な経験になりました。本当にうれしかったです!」と、ショートフィルムに初めて出演された感想を語った。
本郷は監督の西山に対し、「とてもお若くて、一見ホラーを撮るタイプには見えなかったんですが、実際は驚くほど明確なビ ジョンを持っていて、とても頼もしい方でした」と、撮影を振り返って印象をコメント。
山崎は「私自身、映画出演が初めてで、すごく不安もありながら現場に臨ませていただきました」と振り返りながら、「完成した作品を観たときは、ショートフィルムならではのスピー ド感や音の迫力に圧倒されて、とてもかっこいい仕上がりで驚きました。初めて“面白い”と心から思える、大好きな作品になりました!」と、作品への愛着を語った。
西垣は「この作品はエネルギーがしっかり詰まっていて、特に高校生など、悩みや迷いを抱え る若い世代にとって、一歩を踏み出すきっかけになるような映画になっていると思います。観てくださる方にも、そんな前向きな力が届い たらうれしいです」、吉田は「ショートフィルムはシーン一つひとつが濃密なので、俳優としてもすごく鍛えられる感覚があります。そん な緊張感や偶然も詰め込まれた作品として、皆さんに届いたらうれしいです」とコメント。
香椎は「この作品では、私が何人も登場するという 不思議な演出があって、台本を読んだときは、ん? と少し戸惑いました(笑)。でも、監督とお会いした際、その独特な雰囲気が台本とぴったり重なって、納得できました。撮影中もまさにその答え合わせのような感覚で、楽しんで演じることができました」と作品について語った。
実際のレコーディング中の会話を元に制作したという背景から、ショートフィルムの可能性を広げる映像作品として、映画祭から話題賞を授与したショートフィルム『変な声』からは、クリープハイプの尾崎世界観、監督を務めた阪元裕吾が登壇。アルバムの限定特典として制作・収録した本作品。
制作背景を聞かれた尾崎は「普段は音楽で表現をしているのですが、実はいつも“まだ言い 足りないな…”と思っていました。やっぱり音楽はすぐに伝わるぶん、ちょっともどかしい部分もあって、そんなときに、映画が持つ独特の表現力を借りたら、言葉にできなかったことも現せるんじゃないかと思い、このショートフィルムを作りました。それがちゃんと誰かに届いたっていう 実感が、今ほんとうにうれしいです」と、音楽家として映画制作に関わった想いをコメントした。
さらに、 5月31日に日韓交友正常化60周年関連イベントの一環として開催される『JAPAN-KOREA Friendly Concert』の出演者のなかから、オ・マンソクが登壇。 日本の映画祭に参加するのが初めてだったオ・マンソクは、「今回初めて映画祭に参加させていただき、本当に素晴らしい体験となりました。特に、20年以上の歴史を誇るアジア最大級の短編映画祭ということもあり、そ の伝統と重みを会場の空気から強く感じました。これまで映画を制作したことは一度もなかったのですが、実は短編映画をちょっとずつ 準備しています。来年は僕もこの映画祭に応募したいと思っています!」と、今後の挑戦への意欲も明かした。
その他にも、 J-WAVE SOUND OF CINEMA AWARDでは、ポルトガルのファンタジー映画界を代表する人物のひとり、ゴンチャロ・アルメイダ監督による『ヴァーリャの冒険(Atom & Voi)』の受賞が発表され、、第11回目となるBOOK SHORT AWARDでは 深刻な水不足に悩む村を舞台に描いた脚本『雨恋(あまごい)』を執筆した中西真理に大賞が授与された。
また、MILB ON BEAUTY PROGRAMでは、株式会社ミルボン取締役 緒方博行氏が登壇し、映画祭との「美しさ」をテーマにしたプロジェクト についての発表や、文化庁長官都倉氏による日本博 2.0についての紹介が行われた。
ラストには、東京国際映画祭 安藤裕康 チェアマンが登場し、「素晴らしい空間でこのように華やかな会が開催されたのは、別所さんの相違工夫とリーダーシップと熱意の賜物で はないかと感じています。東京国際映画祭も、このオープニングセレモニーに負けないように、素晴らしい映画祭にしていきたいと思いま した」との締めくくりの挨拶。
これを受けて、代表の別所哲也は「多くの映画監督にとって、ショートフィルムは映画人生のはじまりの一歩で す。私もこの一歩を大切にし、偉大な先輩の背中を追いかけながら、これからも頑張っていきます。映画祭は、オンラインでもリアルでも お楽しみいただけます。どうぞ皆さま、それぞれの形でお楽しみください」と熱く語り、本セレモニーは幕を閉じた。
なお、本セレモニーの模様はYouTubeにてアーカイブ配信が可能。
『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2025』OFFICIAL SITE
https://www.shortshorts.org/2025






