松任谷由実の冬恒例のリゾートコンサート『SURF & SNOW in Naeba Vol.46』が、2月9日に新潟・苗場プリンスホテル ブリザーディウムにてスタートした。2月23日まで全8公演が開催される。
■通算46回目の今年のテーマは「オリエンタル」
『SURF & SNOW in Naeba』は、1980年に発売したアルバム『SURF & SNOW』のリリースをきっかけに1981年からスタートし、今年で通算46回目の開催を迎えたまさに日本の冬の風物詩ともいえるイベント。
毎年様々なテーマに基づいて演出が施されるが、本年度の公演テーマは「オリエンタル」。
これまでの開催のなかでも定期的に“オリエンタル”をテーマとして選んできたユーミン。その理由について“ユーミン”の名付け親は1960年代後半、自身が学生時代に憧れていた中国籍のミュージシャン、シー・ユー・チェンであったことに触れ、「DNAや名前といった、自分の根源的な部分に由来するのかもしれない」と語った。
10代半ばから“ユーミン”というニックネームで呼ばれてきた自身の歩みを振り返りながら、その名が持つ響きや背景が、知らず知らずのうちに自身の表現や感性に影響を与えてきた可能性に言及した。
「今回は、自分のなかの“ユーミン”を探す旅のような気分」と語り、観客に向けて最後まで楽しんでほしいと呼びかけた。
オープニングを飾ったのは「Misty Chaina Town」。きらびやかなゴールドのチャイニーズドレスを纏って登場したユーミン、異国情緒と物語性が交錯する世界観を会場全体に提示した。
続く「満月のフォーチュン」では東洋的な扇子をときには力強くときには優雅にリズムに合わせ自由に操るパフォーマンスで観客の視線を集めた。その一挙手一投足に観客は息をのんだ。
続くCHINESE SOUP」では軽やかなリズムと遊び心が顔を覗かせ会場を沸かせた。中盤、「残暑」「たぶんあなたはむかえに来ない」ではオリエンタルなモチーフの傘を巧みに、そして妖艶に操り、楽曲の世界観をより深めた。
クライマックスでは、今年のSURF&SNOWの裏テーマをこの一曲に込めたという、長きにわたり多くの人の心に寄り添い続けてきた名曲「春よ、来い」をパフォーマンス。
「実は私のコンサートには、いつも言葉にはできない“裏テーマ”があるんです。今回も例外ではありません。セットリストから感じ取ってもらえたらうれしいですね」と語った。
さらにライブ終盤のMCでは、次のように語った。
「いつだったか、私が苗場は50回はやると言ったらしいんですが、それがなぜか50回で終わると勘違いされてしまったみたいで…。改めてはっきり言います。50回は通過点。私がステージに立てる限り、このスキー場がある限り、そして皆さんが来てくれる限り、必ず続けます」
来年は47年目となり『SURF&SNOW in Naeba』の50周年も目前となったことを踏まえ、改めて本公演に向けての意気込みを語った。
自身のキャリアにおいても2027年にデビュー55周年を迎える松任谷由実。
その55周年もまた通過点に過ぎず、ユーミン物語は今後も続いていくことを鮮明に焼き付けた言葉となった。
アンコール含め全24曲の新旧に及ぶ楽曲とオリエンタルな世界観が見事に融合した圧巻と呼ぶにふさわしい一体感とともに、46年という歴史の重みと、なお更新され続ける“現在進行形のユーミン”を強く印象づける一夜となった本公演。
きらびやかなゴールドが印象的な今回の衣装のポイントはオリエンタルチャイナディスコ。元々の3単語、「オリエンタル」「チャイナ」「ディスコ」をどうミックスさせてスタイリングしたらファッションとしても面白くなるかなといった発想からイメージが構築された。
コスチュームデザインは、ファッションブランド<FACETASM>デザインチームの一員である山田菜月が担当。衣装制作は山田いずみ(ピカイア)が手掛けた。
また、本編で登場した傘のグラフィックは、東京発のコレクティブCMDで活動し、現在は文化服装学院で服作りを学ぶ中尾リュウが担当した。
■関連リンク
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