リーガルリリーが7月5日に大阪・大阪城音楽堂にて、単独公演『Midsummer』を開催した。
■TVアニメ『これ描いて死ね』のエンディングテーマ「コニファー」も初披露
天気予報は雨。リーガルリリーとして大阪での野外ワンマンは初となるこの日、木々に囲まれた大阪城音楽堂には虫の声も聞こえないほどの雨が降っていた。指定席はソールドアウト。2,000人の観客が開演を待つなか、聞こえないはずの虫の声と風の音がSEとして鳴り響き、メンバーがステージに入場する。
白い布が広がるステージの中心に草木で装飾された銀色のオブジェが神聖な雰囲気を醸し出す舞台で、1曲目「うつくしいひと」を鳴らした瞬間、雨が止んだ。まるで天候すらも演出のように操る彼女たちの存在感に息を呑む。思えば2023年の日比谷野外大音楽堂でのライブも、雨が続くなかであの日だけは雲ひとつない快晴だった。
続けて「ぶらんこ」「GOLD TRAIN」「若者たち」を演奏し、ノイジーなギター、盤石なベースとドラムが作り出すバンドサウンドが、雨上がりの澄み切った大阪城公園全体に、無邪気に響き渡る。
「リーガルリリー、Midsummer」とタイトルコールを言い放つたかはしほのか(Vo、Gu)に呼応して、大きな歓声が巻き起こると、間髪を入れずにオルタナティブなベースリフから始まる「1997」へ。天を指さすように右手を高く上げながらギターイントロを弾く姿が目に焼きついた。
その勢いのまま四つ打ちのドラムに乗せて海(Ba)が手拍子を煽る「夏のエディ」、軽やかなビートのストレンジなポップソング「地球でつかまえて」と、リーガルリリー流ダンスナンバーをパフォーマンス。そしてひと呼吸をおいて、5月にリリースしたばかりの新曲「ニコの涙」では、ギアが変えたかのように、強く切ない歌声が感情の吐露として響く。
すると突然、たかはしほのかが下手へ退場し、狼の遠吠えが響くSEが流れ、聞き覚えのないエレクトロミュージックが鳴り出した。海がコーラスを紡ぎ、アコースティックギターを持ったたかはしほのかが登場すると、サンプラーを叩きながら音源化されていない楽曲を披露。
「リーガルリリーのライブでこんな光景を見たことがない」と、おそらく観客全員がそう思ったであろう。空気を一変させたまま、今度は鉄琴を奏でる海と、たかはしほのかのアコースティックギターで優しく紡がれるバラード「me mori」。様々な楽器を使い分け、まるで虹がかかったようなカラフルなサウンドスケープを展開していく。
そして再びバンドセットに戻ったメンバーは、「スターノイズ」「60W」と激しいロックチューンをプレイ。空と呼応するように、先ほどまでは止んでいた小雨が降り出した。数分前と打って変わって、天然のスモークが立ち込めるなかで解き放たれる激情に息を呑む隙もないまま、「danceasphalt」「キラキラの灰」と、バンドのグルーヴをさらに高めていく。
この日初めて挟むMCで、「明るい夜 眠れない夜 Midsummer」「森や空や雨やいろんなものが自分に話しかけてくるように。そうやって耳を傾けていました」とたかはしほのかが口にすることで気づく。気づいたらまた雨は止んでいて、開演前には聞こえてこなかった公園の虫の声がありありと耳に飛び込んでくる。彼女たちの音楽が環境音と溶け込んでいく感覚に身を委ねながら「ムーンライトリバース」「教室のしかく」とバラードを続けて披露し、いよいよライブは終盤へ。
「雲を突き破って!」というひと言から始まる「天きりん」、感情をむき出しに弾き倒す「リッケンバッカー」と彼女たちのロックアンセム2曲を続けてプレイし、本編最後の曲として「ますように」を演奏。ステージ中央の銀色のオブジェは『Midsummer』の太陽を表すかのような光を放っていた。現実と非現実が重なるような空間にいる余韻を残したまま、ひと言も残さず丁寧にお辞儀だけをしてメンバーはステージを去った。
鳴りやまない拍手のなか、アンコールに応えて再びステージに登場したメンバーから、『Midsummer』というタイトルは夜が訪れない現象・白夜をテーマにしたこと、そこにどんな光があって、どんな影があるのか。と本公演に込めた想いが語られ、「ここから新しくリーガルリリーが出発できたらいいなと思います」「私は一生忘れないと思います。今日は本当にありがとうございます」と深く感謝を告げた。
そしてアンコール1曲目に、TVアニメ『これ描いて死ね』のエンディングテーマとして7月11日に配信リリースする最新曲「コニファー」を初披露。彼女たちの未来のキラーチューンになっていくことを予感させるメロディアスなサビと、オルタナティブなギターリフが冴えわたる一曲だ。
気づくと日が沈みかけ、空が青く仄暗くなったところに、裸電球がぽつりと灯るステージで、この日の最後に「蛍狩り」を披露。ドラマチックな轟音のアウトロに呼応して、眩しい照明が光のシャワーとして降り注ぐ。舞台中心のオブジェは太陽のように燦燦と輝きながら、大阪城音楽堂での単独公演『Midsummer』は幕を閉じた。
『Midsummer』とは、太陽が沈まない明るい白夜にお祝いする夏至祭のこと。夏の到来を喜ぶと同時に、古来より超自然的なものと結びついて考えられ、現実と非現実が重なる感覚を楽しむ祝祭を、リーガルリリーはこの大阪城音楽堂という空間と、自身の音楽をもって開催した。
そしてこの物語は、9月より開催するアジアツアー『Dawn』へと続いていく。太陽と月はまた軌道を回りはじめ、世界に夜明けが戻る。リーガルリリーが次に作り出す”夜明け”をぜひ目撃してほしい。
PHOTO BY 藤井拓
■セットリスト
01. うつくしいひと
02. ぶらんこ
03. GOLD TRAIN
04. 若者たち
05. 1997
06. 夏のエディ
07. 地球でつかまえて
08. ニコの涙
09. (未発表曲)
10. me mori
11. スターノイズ
12. 60W
13. danceasphalt
14. キラキラの灰
15. ムーンライトリバース
16. 教室のしかく
17. 天きりん
18. リッケンバッカー
19. ますように
[Encore1]
20.コニファー (新曲)
[Encore2]
21.蛍狩り
■リリース情報
2026.7.11 ON SALE
DIGITAL SINGEL「コニファー」
2026.8.26 ON SAKE
SINGLE「コニファー」
https://kmu.lnk.to/MwmyUd
■【画像】大阪城音楽堂公演の様子
■関連リンク
リーガルリリー OFFICIAL SITE
http://www.office-augusta.com/regallily
































