8月23日、福山雅治『NISSAY PRESENTS WE’RE BROS. TOUR 2026 DOME LIVE 龍、涼風至』が京セラドーム大阪公演で堂々のファイナルを迎えた。2025年末開催の『福山☆冬の大感謝祭 其の二十三 龍がくる』、2026年の1月から始まった全国アリーナツアー『WE’RE BROS. TOUR 2026 龍、雷乃発声』を経て辿り着いた2年連続となる京セラドーム大阪公演。そこにはキャリア36周年目に突入してもなお現在地を更新し続ける”龍”こと福山雅治の姿があった。
■この日のセットリストの根幹は、アルバム『超新星』の楽曲群が担っていた
開演時刻を迎え、「Overture〜inspired by あの夏も海も空も〜」ののちに、福山による龍の咆哮の如きスライドギターがドームに轟く。本編の幕開けを告げる「幻界」のスリリングかつスペクタクルなパフォーマンスに3万5,000人のオーディエンスで埋まった場内は即座にヒートアップ。艶っぽい低音のボーカル表現で聴かせる「妖」、総勢30名のコーラス隊Voices Of Chroniclesを率いての「万有引力」と立て続けに最新曲を繰り出していく。
さらにはコーラス隊の壮大なハーモニーでおくる「虹」、福山自らバンジョーを奏でる、ニューオリンズジャズ風味の「幸福論」、アコースティックな味わいの「milk tea」と、ファンにはお馴染みのナンバーを多彩なアレンジで披露。中盤では、「あの夏も海も空も」「想望」「邂逅」、コーラス隊とともに荘厳なボーカルを聴かせる「クスノキ-500年の風に吹かれて-」の4曲で構成された”夏歌”パートも展開。季節の移ろいを駆け抜けてきたライブツアーの終着点となった“夏”の情景を観客と分かち合った。
この日のセットリストの根幹は、9月9日リリースのオリジナルアルバム『超新星』の楽曲群が担っていた。なかでも際立ったのは、このドームツアーで初パフォーマンスとなった書き下ろしの2曲の新曲だ。
ウイスキーと向き合う男の自我のモノローグが、エスニックなリズムに乗って精神の銀河へと誘われる「ウシュクベーハー」、さらには現在の福山の心境を想起させると同時に、現代社会の“人間”を見つめる独自の視点と創造への熱量がダイナミックなビートロックで鳴らされる「SUPERNOVA」の2曲には、キャリアの成熟期にあってなお、最も強い光を放とうとする福山雅治の”今”が凝縮されていた。
■“スーパースペシャルゲスト”として、B’z稲葉浩志がまさかの登場!
本編は日本生命のCMソング「未来絵」から、最強のバンドメンバーたちと福山がプレイの応酬を見せる「vs.〜知覚と快楽の螺旋〜」で終盤へ。ストレートで荒々しいロックビートの「逃げられない」、ツアータイトルを象徴する「龍」、ライブの定番曲「明日の☆SHOW」と、変幻自在なナンバーでオーディエンスを魅了していく。
しかし、ここで会場の空気が一変する衝撃の瞬間が。ヒット曲「HELLO」の中盤、福山が“スーパースペシャルゲスト”と呼び込んで登場したのは…まさかのB’z稲葉浩志! 文字どおりのスーパースペシャルなサプライズに場内は驚嘆と歓喜の大絶叫。両者に合わせて交互にシームレスにキーチェンジしていくバンドの演奏で「HELLO」をデュエット。この上なく豪華なツーショットによる初の生パフォーマンスにオーディエンスはアガりにアガりまくる。
「わざわざ大阪まで駆けつけてくださいました!」(福山)
「福山さんに呼んでいただいたおかげで大好きな大阪にまた来ることができました!」(稲葉)
「しかし、稲葉さんのボーカルで聴く『HELLO』はいいもんですね」(福山)
「曲がいいから」(稲葉)
曲が終わっても止むことのない場内のざわめきとは対照的な、ほのぼのムードの会話が微笑ましい。
福山の肩に稲葉が腕をかけ、ふたりはメインステージからセンターステージに移動。福山のプライベートスタジオで共に過ごした制作時間を「初めてギターを触った中学生の頃に戻ったような気分だった」(福山)「高校生の友だち同士みたいな感じだった」(稲葉)と回想し、その楽曲「木星 feat. 稲葉浩志」をデュエット。日本最高峰のアーティスト同士で繊細かつダイナミックに歌い上げる壮大な楽曲世界。歌唱後、何度も握手し、ハグを交わすふたり。深淵なる感動とほがらかなエールのなかライブ本編の幕が閉じた。
アンコールでは「拍手喝采」「最愛」を歌唱。福山主演の『ガリレオ』シリーズ劇場版の主題歌を務めた「最愛」のスクリーン映像では、原作小説の表紙に描かれている薔薇と懐中時計のイラストが。7月に惜しくも逝去した原作者・東野圭吾氏への哀悼とリスペクトが伝わる演出表現に胸を打たれた。
最後は、「より皆さんの、あなたのおそばへ」と、20代の頃に乗っていたホンダ・シティカブリオレを運転し、アリーナ席エリアを一周。「もう一発、いいですか!?」とダブルアンコールとして弾き語りで「MELODY」を届けると、長期にわたったツアーが無事完走。3万5,000人のオーディエンスと晴れやかな大団円を迎えたのだった。
■「最新こそ最良(=THE LATEST IS THE GREATEST)」
2025年末の冬の大感謝祭から、2026年のアリーナツアー、そして(東京ドーム2デイズと大阪初日を含む)今回のドームツアーまで、単純計算で、この1年弱でのべ45万人もの観客動員を記録したという数字からも、ファンの熱い支持と勢いが感じられるだろう。
『超新星』には、初回限定音源盤の特典として、1990年代の代表曲をあらたにスタジオライブレコーディングしたBest Album 1990-1999『THE LATEST IS THE GREATEST Vol. 1』と、2000年代以降の楽曲にあらたなミックスおよびマスタリングを施したベストセレクション盤Best Album 2000-2020『THE LATEST IS THE GREATEST Vol. 2』が用意されている。本公演のセットリストは『超新星』の楽曲と前述2作の収録曲の融合によって構成されていた。
新曲と長く愛されてきた楽曲が、最新のバンドアレンジと最新の福山の表現力によって、ステージで等しく輝く。まさしく「最新こそ最良(=THE LATEST IS THE GREATEST)」というテーマを体現した3時間のステージだった――高みを目指した”龍”は天空を超え創造の宇宙へ。『超新星』、9月9日のリリースが待ち遠しい。
TEXT BY 内田正樹
PHOTO BY Takuya Kimura/Junichi Itabashi/Kazushi Hamano
■【画像】ライブ写真
■リリース情報
2026.08.10 ON SALE
DIGITAL SINGLE「邂逅」
https://masaharufukuyama.lnk.to/kaikou
2026.09.09 ON SALE
ALBUM『超新星』
■関連リンク
福山雅治13th ALBUM『超新星』特設サイト
https://fukuyamamasaharu.com/13thAlbum/
福山雅治 OFFICIAL SITE
https://fmsp.amob.jp/







