聴くと感情が強く揺さぶられる“エモい曲”。TikTokをきっかけにここ数年でバズった曲もあれば、 夜に聴きたくなる曲やドライブで浸れる曲など、数多ある楽曲の中から厳選。あらたな楽曲と出会うきっかけとして、エモい気分になりたい時の参考にしてほしい。
“エモい曲”で人気の20曲
「Bunny Girl」AKASAKI
「真っ白」藤井風
「東京フラッシュ」Vaundy
「カブトムシ」aiko
「ブルーアンバー」back number
「正解」RADWIMPS
「melt bitter」さとうもか
「春を告げる」yama
「W/X/Y」Tani Yuuki
「なんでもないよ、」マカロニえんぴつ
「ねっこ」King Gnu
「ただ声一つ」ロクデナシ
「ランデヴー」シャイトープ
「今夜はブギー・バック」小沢健二 featuring スチャダラパー
「晩餐歌」tuki.(ツキ)
「点描の唄(feat. 井上苑子)」Mrs.GREEN APPLE
「あの夢をなぞって」YOASOBI
「だから僕は音楽を辞めた」ヨルシカ
「Overdose」なとり
「NIGHT DANCER」imase
【THE FIRST TIMES PLAYLIST】
https://tftimes.lnk.to/YRGrsE1YT1
「Bunny Girl」AKASAKI(アカサキ)
TikTokやSpotifyなどで注目を集め、様々な音楽メディアで要注目のアーティストとして紹介されたシンガーソングライター・AKASAKI。代表曲のひとつとなっている「Bunny Girl」は、軽快なリズムがダンス衝動を穏やかに誘う。
しかし、メロディはどことなく切ない。泣き踊りとでも言うべき独特な昂揚感を噛み締めさせてくれる。
「真っ白」藤井風(ふじい かぜ)
心のチューニングを整えてくれるかのような聴き心地が、この曲ならではの“エモさ”。シンプルで覚えやすいメロディの繰り返しが、安らぎのムードをナチュラルに醸し出す。
男女の別れを描いた歌としても解釈できるが、人生の様々な取捨選択に当てはめられるのも味わい深い。“先に進まなければゴールできぬゲームなのよ”が胸に沁みる。
「東京フラッシュ」Vaundy(バウンディ)
日常生活に穏やかにシンクロしてくれる音楽と出会ったとき、人間の心は潤いながら穏やかに震える。「東京フラッシュ」は、まさしくそういう感覚を届けてくれる曲。変化と刺激に満ちた楽しさの一方で、どこかやるせなさもつきまとう都会での暮らしに鮮やかに寄り添う。
MVと同じように深夜の街を歩きながら聴くのがおすすめ。
「カブトムシ」aiko(アイコ)
1999年11月にリリースされてから20年以上がたった今もなお、“エモいラブソング”として世代を越えた人気を誇っている。2020年2月に井口 理(King Gnu)がパーソナリティをつとめる『オールナイトニッポン0(ZERO)』のゲストにaikoを招いて、この曲を共に歌ったことでも再注目された。
人生や四季、表情や情景の鮮やかな描写と、“生涯忘れることはないでしょう”という決定的なフレーズのリフレイン。伸びやかながら重みもあるバラードで、永遠に余韻を残し続ける。
「ブルーアンバー」back number(バックナンバー)
テレビドラマ『あなたを奪ったその日から』主題歌。癒えることのない心の傷、押し殺してしまった本当の気持ちに寄り添う音色と言葉は、ドラマのストーリーを鮮やかに彩っていた。そして、幅広いリスナーの心を潤す大きな力も帯びているのも、この曲の深い魅力。
眠れない夜に向き合うと、温もりで包まれるかのような感覚になる。
「正解」RADWIMPS(ラッドウインプス)
元々はNHK『RADWIMPS 18祭 2018』で制作された楽曲であり、その後アルバム『ANTI ANTI GENERATION』に収録。ライブでも、RADWIMPSだけではなく“みんなの歌”でもあることを象徴するように、シンガロングが巻き起こる。
聴けば、リアルタイムで卒業シーズンを迎える世代はもちろん、その時期を越えてきた世代にとっても、様々な思い出を重ね合わせることだろう。いつまでもたどり着けない“正解”を、ひとりきりでも探し続けるための、温かな号砲のような名曲。
「melt bitter」さとうもか
岡山県出身のシンガーソングライター・さとうもかが2020年にリリースした楽曲。2022年にTikTokでバズり、動画が20億再生を突破したことで、さらに広く知られるようになった。何気ない日常の思い出と、別れを選んだ今の対比が、痛みを感じるほどに切々と歌われる。
それでいて、曲調や歌い方は、どこか平熱なところがリアルで、リスナーも自己投影しやすい。“運命だと信じてた日々よ/さようなら”と、バッサリと終わる潔さもエモーショナルだ。
「春を告げる」yama(ヤマ)
YouTubeをベースにカバー曲を公開していた中で、2020年に自身初のオリジナル曲としてリリース。“深夜東京の6畳半 夢を見てた”という、半径1m以内の世界から、遥かまで思いを馳せる世界観と、軽やかなサウンドが時代とマッチし、SNSを席捲した。
のちに『THE FIRST TAKE』や『With ensemble』でストリングスやピアノと共に歌ったバージョンも大きな話題に。素顔やプロフィールなどを隠したミステリアスな存在だが、だからこそ、リスナーが感情移入できる楽曲になっている。
▼yama – 春を告げる / THE FIRST TAKE
▼yama – 春を告げる | With ensemble
「ねっこ」King Gnu(キングヌー)
テレビドラマ『海に眠るダイヤモンド』主題歌。植物にとって重要だが、地上には姿を現さない“根=ねっこ”をモチーフとして描いているのは、大切な人に対する想い。
何度も登場するフレーズ“そんな花でいい”が“そんな花がいい”へと変化する瞬間は、無償の愛が持つ力強さを伝える。起伏に富んだサウンドの展開も深い感動を誘う。
「W/X/Y」Tani Yuuki(たに ゆうき)
リリースから約半年をへてSNSでブレイクし、ロングヒットを記録。TikTokでの総再生回数が6億を突破した、新世代アーティスト・Tani Yuukiの代表曲。お互いの“愛してる”を信じあうふたりの“年老いるまで笑っていたいね”というフレーズが、ソフトな歌声と穏やかなビートに乗って染みわたる。
その物語の中で光る、効果的な韻の踏み方などの巧みなスキル。歌詞と曲調が溶け合っているからこそ、ここまで愛される楽曲になったのだろう。
「なんでもないよ、」マカロニえんぴつ
2021年末に日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞。さらに2022年末には、日本レコード大賞優秀作品賞を受賞し、お茶の間にも浸透したことを証明した。シンプルなアレンジの中で響き渡るのは、“僕より先に死なないでほしい”という深い思い。世代を超えて愛されているところも頷ける。
つい口から出がちな“「何でもないよ」”というキャッチーな言葉をフックに持ってきたところも秀逸だ。2023年1月に出演した『THE FIRST TAKE』でも、その魅力が味わえる。
▼マカロニえんぴつ – なんでもないよ、 / THE FIRST TAKE
「ただ声一つ」ロクデナシ
ボーカリストにんじん、新進気鋭のボカロP、コンポーザーによる次世代音楽プロジェクト、ロクデナシ。2021年12月に投稿された「ただ声一つ」は、アジア各国のバイラルチャートでも上位を記録した。
物事がうまく行かなくて疲れたときにぜひ聴いてほしい。印象的なフレーズ“愛をひとつまたねまたね”が温かく胸に染み入るはずだ。
「ランデヴー」シャイトープ
恋が終わってしまったときの心の痛み、喪失感、抜け殻のような状態を美しく描写し、シャイトープの人気と知名度を一気に高めた。ドラマチックなサビ、印象的な“透明な雨の中 あの街でランデヴー”の併せ技によって悲しみを鮮烈に浮き彫りにする。
失恋した直後に聴くこの曲は、涙腺を激しく刺激するのでご注意を!
「今夜はブギー・バック」小沢健二 featuring スチャダラパー(おざわけんじフューチャリングスチャダラパー)
リリースされたのは1994年。しかし、その後も宇多田ヒカルをはじめとして数々のアーティストがカバー。2022年にはサントリー“ほろよい”のCMで、tofubeats水星とのマッシュアップアレンジ楽曲が流れたことにより、再び注目されることとなった。
原曲が発表された当時は、歌とラップが混じり合う革新性に驚かされたが、長く愛されることによって、ノスタルジックな世界観と心地よいビート感という、曲調そのものが際立ってきていると思う。
▼水星 × 今夜はブギー・バック nice vocal
「晩餐歌」tuki.(ツキ)
不器用でありつつもまっすぐな想いを鮮やかに映し出す「晩餐歌」。大切な相手を傷つける瞬間をときには含んでいるのが恋で、愛情表現が自分本位なものにもなり得ることを自覚している主人公の姿が、リアリティにあふれている。tuki.の天賦の歌唱力を一際輝かせているラストのサビでの転調は、圧倒的にエモーショナルな瞬間だ。
「点描の唄(feat. 井上苑子)」Mrs.GREEN APPLE(ミセス グリーン アップル)
Mrs. GREEN APPLEが2018年にリリースしたシングル「青と夏」に収録された「点描の唄 feat.井上苑子」は、映画『青夏 きみに恋した30日』挿入歌。大森元貴と井上苑子が歌声を交わしながらメロディの熱量を高めていく。
デュエットソングならではのドラマチックさを体感させてくれる曲だ。井上のソロver.も音源化されている。
「あの夢をなぞって」YOASOBI(ヨアソビ)
夜空を華やかに彩る打ち上げ花火の描写、成就する直前の恋の熱量を伝えるストーリー、心地よいテンポで展開するメロディなど、リスナーをときめかせる要素が満載。歌声はもちろん、間奏のギターソロやアウトロでもワクワクさせてくれる。
大人のリスナーは、十代の頃の恋愛の初々しさを懐かしく思い出すことになるはず。
「だから僕は音楽を辞めた」ヨルシカ
自身が描いた物語を軸としてn-bunaが楽曲を書き下ろしたコンセプトアルバム『だから僕は音楽を辞めた』に収録。物語の中で登場する青年が“エルマ”に向けて作った曲という設定だが、リスナー各々が抱えている劣等感、疎外感、孤独感に寄り添う力も持っている。感情を豊かに歌声に滲ませるsuisの表現力がものすごい。
「Overdose」なとり
何らかの背徳感を背負った危険な恋をイメージさせる歌詞、ダンス衝動を強力に誘うリズムやメロディ、程よく脱力したニュアンスの歌声が醸し出す物憂げなムードがエモーショナル極まりない。
一度聴いたら何度も繰り返し聴きたくなる。まさしくタイトルどおり、“Overdose=過剰摂取”したくなる曲だ。
「NIGHT DANCER」imase(イマセ)
2023年のSpotify年間ランキングで『海外で最も再生された国内アーティストの楽曲』の4位にランクイン。身も心もときめかせてくれる曲は、どれも耳に残るフレーズを持っているものだが、この曲で圧倒的にきらめいているのは“どうでもいいような夜だけど”。
国境を越えて人々の心を捉えたのも納得の心地よさを、ぜひ体感してほしい。
■エモい曲とともに、日常を音楽で彩ろう
“エモい曲”とひと口に言っても、音楽のジャンルも、描かれたテーマも、浮かび上がってくる情景も様々。ここでは幅広い楽曲をセレクトしたので、その時の自分の心情に嵌るものを探して、日常を彩ってほしい。
THE FIRST TIMES 編集部


