THE F1RST TIMES

COLUMN

2022.01.14

『Sony Music AnimeSongs ONLINE 2022』開催。世界中をひとつにできるアニメの主題歌の可能性

TEXT BY 森朋之

■世界中で聴かれているアニメの主題歌

オーディオストリーミングサービスSpotifyが発表した“2021年に海外で再生された日本の音楽ランキング”は以下の通り。

1位「廻廻奇譚」Eve(TVアニメ『呪術廻戦』第1クールオープニング主題歌)
2位「紅蓮華」LiSA(TVアニメ『鬼滅の刃』オープニングテーマ)
3位「夜に駆ける」YOASOBI
4位「unravel」TK from 凛として時雨(TVアニメ『東京喰種トーキョーグール』主題歌)
5位「心臓を捧げよ!」Linked Horizon(TVアニメ『進撃の巨人』Season2のオープニング主題歌)
6位「TOKYO DRIFT(FAST & FURIOUS)」Teriyaki Boyz
7位「Black Catcher」ビッケブランカ(TVアニメ『ブラッククローバー』第10クールオープニングテーマ)
8位「シルエット」KANA-BOON(TVアニメ『NARUTO-ナルト-疾風伝』オープニングテーマ)
9位「ブルーバード」いきものがかり(TVアニメ『NARUTO-ナルト-疾風伝』オープニングテーマ)
10位「怪物」YOASOBI(TVアニメ『BEASTARS ビースターズ』オープニングテーマ)

10曲中8曲がアニメの主題歌。昨年のランキングでも10曲中8曲がアニメ関連の楽曲で、海外における“日本のアニソン”の強さが改めて示された。ちなみに日本のアニメ関連楽曲がもっとも再生されている海外の国と地域は、1位アメリカ、2位インドネシア、3位メキシコ。つまり世界中で聴かれているというわけだ。

このほかにも「ピースサイン」(米津玄師/TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』2期オープニングテーマ)、「crossing field」(LiSA/TVアニメ『ソードアート・オンライン』オープニング主題歌)、「asphyxia」(Co shu Nie/TVアニメ『東京喰種トーキョーグール:re』オープニングテーマ)など、海外でヒットする日本の楽曲は、アニメの主題歌がきわめて多い。アニメ作品の世界観、ストーリーと重なったサウンドメイクや歌詞はもちろん、緻密に構築されたコード進行やアレンジ、アーティストの高い表現力が結集されたアニメの主題歌は、“海外における日本のエンタメ”の中心であると言っても過言ではないだろう。

■言うまでもなく日本のカルチャーにしかないもの

1991年にスタートした北米最大の日本のポップカルチャーイベント『Anime Expo』、2000年からパリで開催されている『Japan Expo』などを通し、90年代後半以降、アニメ及びアニメの主題歌は急速に海外のユーザーに浸透してきた。その特徴は数多いが、まずは“約90秒でワンコーラスを収める”というルール、そして、起伏に富んだメロディ、個性的な音色なども特有のものだろう。それは言うまでもなく日本のカルチャーにしかないものであり、その特殊な成り立ちこそが、海外のファンを魅了する理由なのだと思う(FLOW、ASIAN KUNG-FU GENERATIONなどのロックバンドが海外のファンを獲得しているのも、彼らが手がけたアニメの主題歌が大きなきっかけになっている)。

進化を重ね、多様性を広げ続けている日本のアニメ楽曲。その最前線を体感できるイベントが1月8日(土)、9日(日)に配信された。『Sony Music AnimeSongs ONLINE 2022』。“日本を代表する『アニメソングス』を国内外に届ける”を掲げた、新しい形オンライン・フェスだ。

■一般的な“アニソン”イベントとは一線を画す

出演者は、初日(8日)が藍井エイル、KANA-BOON、さユり、sumika、TK from 凛として時雨、 Who-ya Extended、FLOW、2日目(9日)がAimer、Co shu Nie、SPYAIR、CHiCO with HoneyWorks、T.M.Revolution、TrySail、BLUE ENCOUNT。一般的な“アニソン”イベントとは一線を画すアーティストたちが、人気のアニメーション作品を彩ってきた楽曲を披露するこのイベントは、幅広い層のリスナーから注目を集めた。

アニメの主題歌満載のセットリストをプレイリスト的に楽しめる構成、オンラインならではのカメラワークや映像、チャット機能を使ったリアルタイムの臨場感など、この時代ならでの特徴を備えた『Sony Music AnimeSongs ONLINE 2022』は、日本国内だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど20の国と地域で配信。アニメの主題歌と日本のアーティストの魅力を世界に発信する機会となった。オンライン・ライブの定着によって、国境を越えることが当たり前になった現在において、『Sony Music AnimeSongs ONLINE 2022』が果たした役割は極めて大きい。

T.M.Revolution

■日本のアニメ楽曲はこの先、さらなる発展を遂げるはず

イベントの最後を飾ったのは、『機動戦士ガンダム』シリーズの楽曲をパフォーマンスしたT.M.Revolution。筆者はT.M.Revolutionが2013年に東海岸最大のアニメコンベンション『OTAKON』で行ったライブを現地で観たのだが、人種、年齢、ジェンダーの壁を越え、多くの人がコスプレを楽しみ、アニメ楽曲で盛り上がっている姿は今もはっきりと覚えている。国境を越え、世界中をひとつにできる可能性を持った日本のアニメ楽曲はこの先、さらなる発展を遂げるはず。『Sony Music AnimeSongs ONLINE 2022』は、その大きな契機となりそうだ。

メイン写真 (C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ


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