『THE FIRST TAKE』から派生したコンテンツ『HIGHLIGHT』。第8回は1stアルバム『HANA』をリリースしたHANAから、NAOKOに続いてKOHARUが登場した。そのパフォーマンスについて分析する。
■『HIGHLIGHT』とは?

ダンス・楽器演奏など様々なジャンルにフォーカスを当て、『THE FIRST TAKE』本編では伝えきれていないアーティストの魅力や、グループのなかのひとりなどその人だけが放つ輝きにスポットライトを当てていく企画。
一発撮りのパフォーマンスを至近距離から複数のカメラで撮影。“近さ・生々しさ”、臨場感溢れるパフォーマンスを楽しむことができる。
■KOHARU(HANA)
『No No Girls』応募時のプロフィールで、「歌唱歴:なし/ラップ歴:なし/ダンス歴:15年3ヶ月」と記したKOHARU。そこには、それまで培ってきた表現と修練の重心を、ダンスに“全振り”してきたことが端的に示されている。各種インタビューでは、「母親がダンスを教えていたこと」「クラシックバレエ、コンテンポラリーダンス、ジャズダンスなどを学んできたこと」などが語られている。さらに『No No Girls』のオーディションでは、姉とともにダンスの練習を重ねる密着映像や、クリエイティブ審査で披露した“カマキリダンス”も話題を呼んだ。そうして培われたダンススキルを武器に、HANAにおいても卓越したパフォーマンスでグループを牽引する存在だ。
■KOHARU’s『HIGHLIGHT』
無音のなか、『HIGHLIGHT』のステージにあがるKOHARU。その足元は裸足だ。足音や衣服の擦れる音、呼吸の音だけが聴こえる。そのまま言葉は発さずに、KOHARUは足をくの字に曲げ、ほぼ90度に曲げられた右腕と、首に巻きつけられた左腕というポーズを、ステージのセンターで構える。それはいったい何を象徴しているのだろうか。
◎「Still Afraid, Still Alive」
KOHARUが今回のダンスで使用する楽曲は「Still Afraid, Still Alive」。“いまだに恐れている、それでも生きる”と訳せばいいだろうか。無機質で硬質な音像で構成され、意味を示すような言葉や、聴く者の感情を指示するようなメロディは、そこにはない。また、音同士の“間”やヒットの強い音色、そして途中から16分音符で刻まれていくキックなど、目まぐるしい展開が印象に残る今回のために用意されたオリジナルトラックだ。
◎パフォーマンスの見どころ
【躍動】
ビートが鳴り始めると同時に、いわゆるコンテンポラリーダンスとの親和性の高い動きをメインとし、その身体は躍動を始める。上半身を軸に、腕を広げ、何かを掴もうとする動きと、虚空を見つめるような表情が印象的だ。その上半身はときにうねりながら、ときに冒頭のポーズに戻り、その動きを連続させていく。0:25付近からは下半身も躍動を始め、サウンドの“間”に突き刺さるような足の振り、キックの位置と連動する上半身の動きなど、ビートとの連動性を高め、より躍動感を増していく。
【流動】
0:30付近からの8小節は、床を滑るように低く動いたかと思えば、そこから一転して高く上げるという足さばきや、それに伴ってなめらかで流動的な動きを見せる上半身など、しなやかな動きが中心になっていく。いっぽう、0:43からは、ビートの“間”とインダストリアルな音像とが連動するような、ロボティックとも言える関節のアイソレーションを活用した動きと、動物を想像させるようなオーガニックな動きを連続して展開する。その距離のある動きをシームレスにつなぐ展開が、16分音符で打ち続けられるキックのビートと相まって、様々な意思や情景を想起させる。
【空間のすべてを満たすダンス】
1:00付近からは体勢を低く落とし、膝をついてのムーブなど、重心を低く設定した表現へと移行。そのまま1:27からはステージ全体を使ったダイナミックな動きに広がり、1:45付近からはバレエの経験を感じさせるような回転や上方向への伸びで、パフォーマンスを彩っていく。その意味でも、“上下左右”という空間のすべてを、ダンスというエネルギーで満たしていくような、立体的なパフォーマンスを見せたKOHARU。ラストは冒頭のポーズに戻り、このパフォーマンスを締めくくった。
■KOHARU「起承転結、起。」
『HIGHLIGHT』撮影後、KOHARUに注目ポイントを聞いた。
Q1.今回のパフォーマンスの注目ポイント
KOHARU:起承転結、起。です!
あの広さの正方形の中で踊る、というコンセプトからインスピレーションを膨らませ、今回の企画だからこそ生きるコレオを制作しました!Q2.パフォーマンス楽曲のセレクト理由や、アレンジについて
KOHARU:前半は鼓動を連想させる音を多く含み、そのあとも全体を通して、私自身の思考や体内のイメージをそのまま音にしていただきました!自分らしいと感じる音源です。
TEXT BY 高木”JET”晋一郎
▼『THE FIRST TAKE』OFFICIAL YouTube
https://www.youtube.com/@The_FirstTake
▼『THE FIRST TAKE』OFFICIAL SITE
https://www.thefirsttake.jp/



