■「『鋼の錬金術師』に対して“すごく誠実だった”という言葉は、何よりもうれしい言葉です」(山田涼介)
6月24日に封切りとなった映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の公開記念舞台挨拶が、6月25日に東京・丸の内ピカデリー スクリーン2で行われた。
『最後の錬成』を鑑賞し、興奮が冷めやらぬ観客の前に主人公のエドワード・エルリックを演じた山田涼介、ウィンリィ・ロックベル役の本田翼、ロイ・マスタング役のディーン・フジオカ、リザ・ホークアイ役の蓮佛美沙子、エンヴィー役の本郷奏多、リン・ヤオとグリード役の渡邊圭祐、アルフォンス・エルリック役の水石亜飛夢、オリヴィエ・ミラ・アームストロング役の栗山千明、ヴァン・ホーエンハイムと“お父様”役の内野聖陽、曽利文彦監督が登壇。
主演の山田は「皆さんが作品を観たあとということなので楽しい話をできたらいいなと思っています。よろしくお願いいたします」と挨拶。その他、キャスト陣もそれぞれ作品を届けることができた喜びを伝えた。
作品を鑑賞したファンからは
「『最後の錬成』観てきました。原作知識皆無の私には衝撃の展開と息が止まるハラハラの展開ばかりでずっと口半開き状態で体に力入りまくりでガチガチ状態でした。一緒に戦いに出た疲労感と達成感を感じました」
「流れや結末を知ったうえですごく楽しめたし感動しました。原作とは違った部分もうまく作りこんでいたし、完全にエドやアルにしか見えなくなるくらいにすごく良かった」
「ハガレンを愛する人たちに対してとても誠実だったと思う。本当に最後の最後まで山田涼介はエドだった」
といった数多くの称賛の声が早くも寄せられている。
山田は「実写化を作るのはリスクを伴うので、1作目をやっているときからそれを背負って僕は座長として立たせていただいていますし、監督や皆もそれぞれの立場でそれぞれに背負って立っているので、『鋼の錬金術師』に対して“すごく誠実だった”という言葉は、何よりもうれしい言葉です。“誠実”と“忠実”は監督と常に話していました」としみじみと感謝の気持ちを述べ、「現場には漫画が常に置いてあって、ポーズや指の角度をそろえようとそれぞれがやっていました」と原作愛に満ちた現場であったことを明かした。
山田の話を聞いていた本田は「最後の錬成を観てくださった方々はわかると思うんですが、最後のシーンの山田君のコートさばきが、原作に近すぎてすごかった!」とエドを演じた山田のハマりっぷりを大絶賛。
ディーンは身の回りでマスタング役を演じたことが浸透していると明かし、「『指パッチンで火出せるでしょ』『雨降っているから無能か』とネタにしていただけて、光栄な機会をいただけけました(笑)」とマスタング役ならではのいじりを経験したエピソードを披露した。
撮影中に絆を感じたことについて問われると、水石はアルが体を取り戻して目を開けるシーンだと言い、「目を開けると、漫画から飛び出てきたような皆様の姿が目の前に大集合していて、ハガレンファンとして皆様と役の絆を感じました。個人的には役作りで食べていない時期もあったんですが、兄であるエド役の涼介さんに常に支えていただいたなと感じました」とキャスト陣が演じたキャラクターの再現度が高すぎることへの驚きや兄・山田との心温まるエピソードを明かした。
ラストに向けてエドたちがリンやオリヴィエたちと共に戦うなど、エモーショナルな部分も多く描かれていりがが、胸が熱くなったシーンについて問われると原作ファンでもある渡邊は「ずっと胸熱だったんですが、ラストシーンでエドとウィンリィが抱擁をするシーン」と答え、原作ファンの栗山も「同じ…!」と、いちファン同士共感していた。
ホーエンハイムや“お父様”など4役を演じ分け、様々なキャラクターとして山田をはじめとする多くのキャスト陣と共演した内野は撮影中に印象に残ったエピソードについて問われると「山田君が空き時間に映画におけるCGの世界についての話を熱く語ってくれてそれが印象的でした。作品にかける熱い思いや曽利監督のビジョンを信じているところにすごく触発されました」と息子役の山田の俳優魂に影響を受けたと語った。
ここで、映画『鋼の錬金術師』の座長として駆け抜けてきた山田がMCを担当することに。
シリーズを通して山田に“最後だから言える”ぶっちゃけ直してほしい部分についてMC山田から問われたメンバーは、完璧すぎる山田に対して「直すべきところはない!」と言いつつも、ディーンからは「僧帽筋を膨らませすぎじゃない?(笑)」と本作の役作りのために肉体改造をして15キロの増量をした山田の筋肉が凄すぎることにダメ出しが。
さらに、本田や本郷からは完璧すぎることに対してダメ出しをされ、蓮佛からは現場で山田に撮ってもらった写真のセンスがないことについて暴露された。
また、山田が演じたエドの台詞のなかで、原作でも人気の台詞「ちょっと行ってくるわ」が印象的なシーンで出てくるが、それにちなんで山田と“ちょっと行ってみたいところ”について山田から質問が。
渡邊は地元・仙台に連れていきたいと言い、栗山は「知識がおありだと思うので、むしろ山田君がおススメの場所に連れて行ってほしい」、内野はコロナ禍のため残念ながら実現ができなかったイタリアロケについて言及し、「イタリアでアイスを食べながらご一緒したかった」と思い思いに返答。
そして、イベント終盤には山田が演じたエドの母親であるトリシャ・エルリック役を演じた仲間由紀恵から、エドとアルへのサプライズコメント映像が到着。山田は「素敵なメッセージをありがとうございます」と謝辞を述べた。
最後に山田は、1作目から約5年もの間座長として駆け抜けてきたことを振り返り、「ひとつの役をここまで長い期間演じさせていただいたのは初めての経験で、並々ならぬ思いを込めて演じ切りました。キャストの皆様や監督が思いを込めて完結まで描き切ったのでできる限りたくさんの方にこの作品を観ていただきたいと思います。ご覧になった方々はたくさんの方に作品の素晴らしさを伝えていっていただけたらと思います」とメッセージ。
そして、“ちょっと行ってくるわ。鋼の錬金術師、最後の錬成にな”という名台詞と錬成のポーズとともに会場には感謝の気持ちが込められた紙吹雪が舞い、熱気に包まれたなか、イベントは幕を閉じた。
映画情報
『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』
完結編二部作 大ヒット公開中
(C)2022 荒川弘/SQUARE ENIX (C)2022 映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会
『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』作品サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp//hagarenmovie