THE F1RST TIMES

REPORT

2022.06.07

The Songbards、Dios、THIS IS JAPAN 、ASTERISMによる個性際立つ四つ巴ライブ

TEXT BY 荒金良介
PHOTO BY 新保勇樹

■気鋭バンド4組が集う『CLAPPERBOARD -Enjoy the weekend!- vol.7』

今後の活躍が期待されるアーティストたちが競演する音楽イベント『CLAPPERBOARD -Enjoy the weekend!- vol.7』。

この日はバラエティに富んだ、気鋭バンド4組が集まり、それぞれのオリジナリティを激しくぶつけ合う形となった。

今や音楽に触れるツールは多様化しており、音楽を取り巻く環境も、時代と共に目まぐるしく変わっている。しかし、目と耳と体で感受できるライブは、アーティストに触れるうえでもっとも情報量の多い“特別な場所”であることに変わりはない。

オープニングアクトをつとめたのはASTERISMだ。

ASTERISM

HAL-CA(Gu)、兄・MIO(Dr)、弟・MIYU(Ba)の3人からなるインストメタルバンドである。バンド名は”星群”を意味しており、それぞれ光る星が集まってさらに輝く集合体(=バンド)になりたいというニュアンスを込めている。

ASTERISM

HAL-CAの流麗なギター、7弦(!)ベースを操るMIYU、タイトなビートを叩き出すMIOの強靭なアンサンブルに耳を根こそぎ持っていかれる。また、TVアニメ『呪術廻戦』OPの「廻廻奇譚」や、『東京喰種トーキョーグール』OPの「Unravel」を“InstruMetal version”として2曲続けて披露。前者は丁々発止の戦闘的な演奏を突きつけ、後者は情景描写に長けた繊細なフレーズで観る者を引き込んでいった。

ASTERISM

オープニングアクト後、1発目に登場したのは、神戸発の4人組ロックバンド・The Songbards。

The Songbards

上野皓平(Vo、Gu)と松原有志(Gu、Vo)によるツインボーカル&ギターと、重層的なコーラスワークを掲げた彼ら。

包容力のある歌声を看板に、透き通ったコーラスは楽曲を何倍にも輝かせる。しっとり聴かせるアプローチから、柴田淳史(Ba、Cho)と岩田栄秀(Dr、Cho)のリズム隊が引っ張るアッパーなポップソングも飛び出したりと、球種はとても豊か。音楽的な引き出しは、往年のブリティッシュロックから現行のJ-POPや洋楽まで網羅した懐の深さである。

The Songbards

「僕たち6月29日に2ndアルバム『Grow Old With Us』を出す。長い間、聴かれるアルバムになればいい。せっかく同じ時代に生きているんで」とMCを挟み、「窓に射す光のように」をプレイ。陽だまりのような温かなメロディは素晴らしく、“隔てる心をやさしく溶かす”という歌詞も胸に響き、装飾を削いだ普遍的なサウンドに魅了された。

The Songbards

三番手に現れたDiosは、元・ぼくのりりっくのぼうよみのたなか(Vo)、イギリスのギター雑誌で読者が選ぶ「史上最高のギタリスト」として8位にランクインしたIchika Nito(Gu)、ぼくりりの過去作を手がけたトラックメイカー/シンガーソングライターのササノマリイ(Key)のトリオ編成。

Dios

「一緒にその世界に飛んでいける。そんな音楽を作りたい。次の曲のイメージは満月の夜にひとり、部屋から満月を見ている」と、たなかが説明し、「The Room」を披露。ここではないどこかへ誘う幻想的な音色に陶酔し、深い聴き応えをもたらす一曲であった。

Dios

かと思えば、「紙飛行機」ではテーマパーク的な突飛なアレンジを施し、そう来るか! という驚きの展開で観客の心を奪っていく。ひとつのジャンルに縛られない自由奔放なサウンドが実にユニーク。実験的だが、キャッチーなポップ性を忘れていない。そのバランス感覚は、底が知れない未知の魅力に富んでいた。

Dios

そして、この日トリを務めたのは“ディスジャパ”ことTHIS IS JAPAN。

THIS IS JAPAN

オルタナロックを通過した荒々しい演奏と、杉森ジャック(Vo、Gu)の絞り上げるようなダミ声ボーカルがカッコ良く、今日のメンツの中ではもっともロック度の高いアクトだろう。

ヘヴィな爆発力を叩きつけるいっぽう、耳馴染みの良いコーラスも人懐っこく、うるさい音楽は少し苦手という人をも巻き込むパワーを発揮。とりわけ、「トワイライト・ファズ」は、ダントツの存在感を放っていた。

ハードコア並みの熱量をポップな歌メロに落とし込み、泣きながら全力疾走しているような哀愁感に胸倉を掴まれる名曲。曲の後半、怒涛のインストパートに突入する流れにも背筋がゾクゾクしたのは言うまでもない。

THIS IS JAPAN

全4バンドを観終え、普通ならば対バンする機会がないであろう、異彩を放つアーティストたちが集結した本イベント。こうした攻めたライブイベントは、今後もガンガンやってほしいものだ。

2022.05.26@東京・渋谷CLUB QUATTRO
『CLAPPERBOARD -Enjoy the weekend!- Vol.7』SET LIST

■ASTERISM
01.STARS
02.廻廻奇譚(InstruMetal version)
03.Unravel(InstruMetal version)
04.Light In The Darkness

■The Songbards
01.夏の重力
02.悪魔のささやき
03.窓に射す光のように
04.春の香りに包まれて
05.ガーベラ

■Dios
01.劇場
02.Bloom
03.The Room
04.逃避行
05.紙飛行機
06.Virtual Castle
07.ダークルーム

■THIS IS JAPAN
01.chemical-X
02.トワイライト・ファズ
03.new world
04.グルメ
05.ボダレス
06.Not Youth But You


ライブ情報

CLAPPERBOARD -Enjoy the weekend!- Vol.8
06.22(水)東京・渋谷CLUB QUATTRO
出演:anewhite / OdAkEi / TENDOUJI
Opening Act:麗奈
※50音順

▼一般発売 6月11日(土)10:00~
https://eplus.jp/clapperboard/
https://w.pia.jp/t/clapperboard/
https://l-tike.com/clapperboard


『CLAPPERBOARD -Enjoy the weekend!-』OFFICIAL Twitter
@clapperboard_JP